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第三十話 警告
しおりを挟む戦う準備をしていると、電話が鳴った。
画面を見てみると、非通知からだった。
俺は、不審に思いながら、電話に出た。
「ヒサシブリダナ、ソウスケ」と、見知った声が、聞こえて来た。
こ、この声は、コージか?
何故、コージから電話が?
いや、その前に、何故、この電話番号を知っている?
コージは、「デンワバンゴウハ、ハックシテシッタ。ソンナコトヨリモツタエタイコタガアル」
「伝えたいこと?」と、聞いた。
「ソウダ。ソシキガイッテイルハンエイハ、イチブノニンゲンダケダ。ソレイガイハ、カチクイカノアツカイダ」と、コージは、答えてきた。
「コージ。俺達は、どっちだ?」と、聞いた。
「ソウスケタチハ、イチブダ。ソシキニコウケンシタカラナ」と、コージは、答えてきた。
「そうか。なら、俺達は、どこに行けば、安全だ?」と、聞いた。
「ヤマノホウノイエデハナク、シマノホウノイエニイテクレ。ソレナラ、アンゼンダ」と、コージは、答えてきた。
俺は、「分かった。準備が、終わり次第、直ぐに、海の家に移動する」
コージは、「スグニイドウシロ。ジカンハ、アマリナイゾ」
俺は、「ああ。明後日には、海の家に到着させる」
コージは、「ソレナラ、イイ。ソウスケ、マタアオウ」
俺は、「コージ。この侵攻が、終わってから、また会おう」
すると、電話は切れてしまった。
俺は、コージと電話で話した内容を茉里とソニアに話した。
茉里とソニアは、驚きの表情を浮かべていた。
「そ、宗佑。僕達は、戦わなくていいの?」と、茉里が、聞いてきた。
「確かに、俺達が戦えば、少しの助けには、なるだろう。だが、侵攻が止められることは出来ない。だから、戦わない」と答え、茉里の肩に右手を置いた。
ソニアは、「で、ですが、多くの人が不幸になってしまいます」
「ソニア。俺は、茉里とソニア以外の人間は、どうでも良いと思っている。俺達、帰還者を蔑ろにした者達を」と言い、ソニアの肩に左手を置いた。
「折角、確実に生き延びる方法が出来たんだ。それに、乗っかた方がいい。それに、見知らぬ誰かを命を張ってまで、助けたいと思うか?」と、2人に、聞いた。
「そ、それは」と答え、茉里は、言葉を詰まらせてしまった。
ソニアは、納得な表情を浮かべ、答えた。
俺は、2人の肩を優しく叩き、「だろ。だから、準備して、侵攻が終わるまで、海の家で、ゆっくり過ごそう」
英雄なら、ここで、戦うだろう。
だが、俺は、英雄じゃない。
両替というスキルを持つだけの人間。
金を稼ぐことしか出来ない。
そして、俺には、守るべき者がある。
茉里とソニアを守るためなら、なんでもしよう。
だが、知らない誰かを助けるために、力は、貸さない。
もし、それが、金を貸すぐらいなら、協力するが、命まではかけない。
それが、俺の限界だからだ。
限界を超えるのは、茉里とソニアを守る時だけだ。
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