6 / 62
第六話 外国に
しおりを挟む由奈は1時間ぐらい泣き続けた。
目は少し腫れてしまっていた。
俺は由奈の涙を拭き、今後の予定を伝えた。
俺達は今から電車で空港近くの街に移動し、外国に行く準備を揃える。
それが終わったら、この国から出よう。
由奈は俺の提案に乗ってくれた。
今の国は信用することが出来ない。
なら、外国に行くだけだ。
俺達は電車に乗って、空港近くの街に移動した。
まずは海外旅行用のスーツケースを購入した。
次は服を購入した。
下着や普段着などを購入した。
最後は他に必要な物を購入した。
購入した物を全て、スーツケースや手荷物に詰めた。
よし、これで外国に行くことができる。
結構時間が経ったので、お腹が空いてしまった。
そう言えば、昨日から何も食べてなかったな。
「由奈、何か少し食べるか。何を食べたい?」
「うーん。あ、うどんが食べたいかも。外国に行ったら、殆ど食べられなくなるから」
うどんか。
良いな。
俺は由奈と一緒にうどん屋に向かった。
俺は野菜のかき揚げを乗せたうどんを、由奈はキツネうどんを頼んでいた。
俺達はうどんを美味しく食べ終えた。
俺は食後のお茶を飲みながら、由奈の方を向いた。
「そう言えば、由奈は何処の国に行きたいとかある?」
「行きたい国?うーん。あ、イギリスに行ってみたいかな。昔から、機会があればイギリスには旅行に行きたいと思っていたんだ」
「俺は特に行きたい国とか無いから、イギリスにするか」
「やった」
由奈は嬉しそうな表情を浮かべた。
俺は会計を済ませて、うどん屋を出た。
その後は電車に乗って、空港に向かった。
空港でイギリス行きの飛行機を取ることにした。
ちょうど良い時間に飛行機があったので、そのチケットを2枚取った。
チケットを取ったら、日本円をポンドに変えた。
その後、手荷物を預け、保安検査を受け、出国審査を受けてから搭乗ゲートに向かった。
途中の売店で、飲み物なども購入した。
飛行機の出発時刻が近付き、俺達は飛行機に乗り込んだ。
窓側の席は由奈に座って貰い、通路側の席には俺が座った。
「僕、海外に行くなんて初めだよ。しかもその初めてが朋也と一緒なんて嬉しいよ」
由奈は嬉しそうな表情を浮かべた。
「ああ、俺もそう思うよ。由奈、1年ぐらい海外でゆっくり過ごそう。そうすれば、いつも通り、家に帰ることができるよ」
「うん、家に帰ったら、お父さんとお母さんと妹に自慢するから、いっぱいお土産話作ろうね」
由奈は嬉しそうな笑顔を浮かべていた。
その笑顔は逃げるために海外に行く者のものではなかった。
海外を純粋に楽しみにしている少女の笑顔だった。
0
あなたにおすすめの小説
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
終末世界の解析者~現代ダンジョンに滅ぼされた世界で最強クラフトスキルを駆使して送る、快適楽園スローライフ!~
はむかつ
ファンタジー
目が覚めたら世界が滅んでいた!?
世界中に突如現れた現代ダンジョンにより、世界人口の大半が死滅した。
植物が侵食し都市機能がマヒした世界で、生き延びたわずかな人同士で物資を奪い合うディストピア。
研究施設で目覚めた朝霧ユウトは、そんな終末世界で生き延びるために最適なスキル『解析・修理・復元』が使えるようになっていた。
物資調達に来ていた美人姉妹との出会い。
極悪な集落との決別、新しい拠点づくり。
現代知識を駆使した快適なスローライフ。
次々に増える居住者(ハーレム要素あり)
極悪な元集落へのざまぁ展開。
そしてダンジョンの謎、この世界の行く末は……。
個性豊かなキャラクターとともにサバイバルを生き抜いていく、時にシリアス、時にほのぼのなストーリー、ここに開幕。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
俺が追放した役立たずスキルの無能女どもが一流冒険者になって次々と出戻りを希望してくるんだが……
立沢るうど
ファンタジー
誰もが憧れる勇者を目指す天才冒険者『バクス』は、冒険者パーティーのメンバーである無能少女三人に愛想を尽かせ、ある日、パーティーリーダーとして追放を決意する。
一方、なぜ自分が追放されるのかを全く自覚していない彼女達は、大好きなバクスと離れたくないと訴えるも、彼にあっさりと追放されてしまう。
そんな中、バクスのパーティーへの加入を希望する三人が、入れ替わりで彼の前に現れ、その実力を見るために四人でモンスター討伐の洞窟に向かう。
その結果、バクスは三人の実力を認め、パーティーへの加入で合意。
しかし、それも長くは続かなかった。モンスター討伐を続ける日々の中、新加入三人の内の一人の少女『ディーズ』が、バクスとの冒険に不安を訴えたその翌日、なぜか三人共々、バクスの前から忽然と姿を消してしまう。
いつの間にかディーズに好意を寄せていたことに気が付いたバクス。逆に自分が追放された気分になってしまい、失意に暮れる彼の元に、追放したはずの『コミュ』が出戻り希望で再アタック(物理)。
彼女の成長を確認するため、自分の気持ちを切り替えるためにも、バクスが彼女と一緒にモンスター討伐に向かうと、彼女は短期間でとんでもない一流冒険者に成長していた……。
それを皮切りに他の二人と、かつての『仲間』も次々と出戻ってきて……。
天才冒険者の苦悩と憂鬱、そして彼を取り巻く魅力的な女の子達との笑顔の日常を描くハートフル冒険者コメディ。是非、ご一読ください!
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる