異世界から帰還したが、元の世界もファンタジーでした

竹桜

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第二十五話 本部

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 ドイツに到着した俺達は結社の本部の近くのホテルを取った。

 そのホテルで1日過ごして、英気を養った。

 本部襲撃に必要無い物は全てホテルに置いていった。

 俺達は結社の本部に向かった。

 エリーは普通の服では無く、白衣を着ている。

 結社の本部は森の奥にあり、鉄柵で囲まれていた。

 鉄柵の近くには兵士達が警戒していた。

 装備を揃えた兵士達が。

 本当ならサイレンサーをつけたハンドガンで倒した方が早いが、由奈達がいるので言力を使って、無力化した。

 由奈達には死体なんて見せたく無いからな。

 鉄柵の周りにいた兵士達を全て無力化した後、鉄柵の中にある建物に向かった。
 
 その建物は元々は古いホテルのような外観をしていたが、所々要塞化されていた。

 本当の要塞だな。

 外から見ても至るところに防衛用の兵器が置かれているのが見える。

 おいおい、屋上には対空砲まであるのかよ。

 いや、待て。

 あそこにあるのは野砲かよ。

 結社は何と戦っているんだ?

 そんなことを思いながら3人の方を向いた。

 「3人とも。俺達はこれから放送室を目指す」

 「なんで、放送室を目指すの?」

 「放送室を制圧出来れば、言力を使って、この建物ごと制圧することが出来るからだ」

 その答えに、3人は納得してくれた。

 「でも、どうするの?放送室を制圧と言っても、正面から行ったら、流石に危険じゃない?」

 「裏口から潜入する。そっちから入った方が放送室が近いからのもある」

 「えっ、結社の本部のことを知っているんですか?」

 「支部の方に本部の地図があったから、大体分かる。地下室もあるらしいが、そこまでは地図が無かった」

 俺は3人の目を見た。

 「じゃあ、そろそろ行くか」

 3人は頷いて答えてくれた。

 俺達は裏口に移動した。

 裏口には見張りの兵士は居なかった。

 俺はアサルトライフルをバックから取り出し、俺を先頭にして裏口から潜入した。

 放送室まで研究者に出会うことはあったが、兵士達に接敵することはなかった。

 放送室にも兵士はおらず、研究者達が雑談を楽しんでいた。

 俺は言力を使用し、研究者達を無力化して、放送室の中に入った。

 俺は放送室のマイクに顔を近づけた。

 「結社の皆様、呼吸以外のことをしないでください」

 すると、この建物から音が聞こえなくなった。

 正確には呼吸以外の音が聞こえなくなった。

 よし、制圧成功だ。

 俺は3人の方を向いた。

 3人は頷いていた。

 俺は3人と一緒に放送室を出て、1階を探索した。

 探索していると、倉庫で地下に続く階段を見つけた。

 俺はアサルトライフルを構えながら、その階段を降り始めた。

 俺を先頭にして、アリネ、エリー、最後に由奈の順番で階段を降りた。
 
 3人の中では由奈が1番戦えるので、最後を任せている。
 
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