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第十九話 記者との対談
しおりを挟む情報共有したあと、俺達はエクソシスト達の拠点で泊まることになった。
そこで、アニスが俺と恋仲になっていると話した時の長官の殺気は物凄かったな。
まぁ、なんとかなったが。
その後、俺とレリは何故か記者の取材を受けることになってしまった。
俺がエクソシスト達を助けたところを撮影され、正体をという声が大きくなった。
なので、俺は大勢ではなく、記者1人との対談ならいいとしたのだ。
これなら質問攻めに合うことは無いだろう。
そして、今日が記者との対談だ。
俺とレリはこちらの服に身を包み、記者と会った。
記者は頭から2本の角を伸ばした俺達に驚いていたが、直ぐに表情を戻した。
流石プロだな。
挨拶を終えた後、俺達と記者は用意された
一応、周りには記者の護衛がいる。
記者は手帳とペンを手に持った。
「まず、聞きたいことがあります。貴方方は悪魔なのですか?」
俺はまたと思いながら角を触った。
「この2本の角を見ると、皆が言います。俺は異世界の魔族という種族です」
その言葉を聞いた記者と護衛達は驚きの表情を浮かべていた。
「い、異世界?それに魔族ですと?」
「そうです。俺は魔族に転生した日本人の元高校生です。世間からは帰還者と呼ばれ、帰還しなかった2人のうちの1人です」
その言葉を聞いた記者と護衛達は更に驚きの表情を浮かべていた。
「も、元の名前は、元々住んでいた場所は?」
記者の方は興奮したような食いついてきた。
「埼玉県蕨市出身。丸井高校2年Cクラス佐摩 義剛だ。そして、今の名前は魔族のハータだ」
護衛達は驚いて固まっていたが、記者は更に興奮したような表情を浮かべていた。
「今は魔族とはどう言うことですか?妹がいると聞きましたが、その方も同じなのですか?」
「落ち着いて下さい。1つずつ答えるので」
「こ、これはすいません」
記者は俺の言葉で落ち着きを取り戻した。
「まず、1つ目の質問に答えます。俺は異世界で1度死に、魔族に転生しました。何故、転生したのかは不明です。2つ目の質問に答えます。妹は純粋な魔族です。そして、侵攻の転移魔法に紛れてこの世界にきました」
「そうですか」
そう言い、記者は必死にメモしていた。
全てメモし終えた記者はレリの方を向いた。
「レリさんはこの侵攻の原因を知っているのですか?」
「はい」
レリの即答に記者と護衛達は驚きで固まった。
1番最初に回復した記者がレリの方を向いた。
記者の手に持つ手帳とペンは震えていた。
「そ、その正体は?」
記者と護衛達は冷や汗をかき、固唾を呑んでいた。
「お兄様と同じでこの世界に帰還しなかった最後の1人の異世界人、増田 隆史です。そして、魔物を従えることができる力を手に入れ、異世界で魔族の国以外を全て征服し、この世界に侵攻してきた暴君オンリーとなりました」
その答えにこの場の空気が固まった。
それから様々な質問をされた。
その後、無事に記者との対談を終え、俺達が話した内容が掲載された。
その結果、社会には大きな衝撃をよんだ。
対談した記者経由で、元家族からの手紙がやってきたが、全て無視した。
俺は異世界で1度死んだ人間だ。
元家族には申し訳ないが。
俺は前世を雨で洗い流したのだ。
だから、もう2度と佐摩 義剛に戻ることはない無いだろう。
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