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第二十三話 学園祭後
しおりを挟む学園祭が、終了した。
閉会式は、クラスの代表は、強制参加だ。
僕と緋月は、代表では無いので、教室を片付けることにした。
片付けていると、クラスの代表の男子が、走ってきた。
「お、俺達のクラスが、優勝したぞ」と、クラスの代表の男子が、大きな声を上げた。
ゆ、優勝したのか?
僕達のクラスが。
僕達は、凄く喜んだ。
王立学園の学園祭の優勝というのは、全ての学年の中での優勝ということだ。
それは、貴族と平民を含めた中でだ。
喜んでいると、担任の先生が、飛んで来て、僕達のことを褒めてくれた。
そして、担任の先生が、自腹を切ってくれて、打ち上げが行われることになった。
食堂を貸し切って、打ち上げをするようだ。
沢山の食べ物と飲み物が、用意された。
各々、好きな飲み物をコップに入れ、優勝を祝って、乾杯をした。
男子友達や緋月と話しながら、食べ物を食べた。
楽しんでいると、予想以上に食べ物が、減ってしまった。
飲み物が、余ってしまう。
どうしようなと、話していると、緋月が、手を上げた。
「主様、私が、何か作りましょうか?」と、緋月が、提案してくれた。
緋月なら、任せられるな。
僕は、「緋月、悪いけど、頼める」
「はい、任せて下さい。主様」と言い、緋月は、微笑み、キッチンに向かった。
そして、直ぐに料理に取り掛かった。
緋月は、簡単な料理を数品作った。
みんな、出来上がった料理を口に運んだ。
みんな、美味しさで、固まってしまった。
緋月の料理のスキルは、5だから、無理もないよ。
5は、極めた者しか持てないから。
固まっているクラスメイト達を見ていると、出来上がった料理をスプーンで掬った緋月が、僕の隣まで、やって来た。
「あ、主様、あ、あーん」と言い、緋月は、恥ずかしそうに顔を赤くして、僕の方に、スプーンを差し出して来た。
僕は、何も抵抗せず、口を開けた。
緋月の料理は、変わらず美味しかった。
「お、美味しいですか?主様」と、緋月は、まだ赤い顔で、聞いて来た。
「とても美味しいよ、緋月」と、答えた。
「ありがとうございます」と言い、緋月は、微笑んだ。
2人だけの世界に入っていると、誰かに肩を掴まれた。
緋月も肩を掴まれていた。
嫌な予感を感じた。
嫌な予感を感じながら、後ろを向いてみると、目が笑っていない笑顔を浮かべた男子のクラスメイト達がいた。
僕は、直ぐに目を逸らし、緋月の方を向いて、助けを求めた。
だが、緋月は、遠くにいた。
緋月は、女子のクラスメイト達に囲まれていた。
そして、僕は、男子のクラスメイト達に囲まれた。
「さて、エレン。どうゆうことか説明して貰おうか?」と、男子のクラスメイトの1人が、聞いて来た。
「えっと、ぼ、僕は、緋月と付き合っているんだよ」と、答えた。
「そうか、いつから?」と、男子のクラスメイトの1人が、聞いて来た。
「い、1年前ぐらいかな」と、答えた。
その質問に答えると、男子のクラスメイト達は、膝から崩れ落ち、四つん這いになった。
そして、僕の方に顔だけ上げ、嫉妬と妬みの視線を向けて来た。
中には、殺気を向けて来ている者もいた。
僕は、どうしようかなと考えていると、緋月の方から、大きな声が聞こえて来た。
どうやら、緋月の方は、恋話が、盛り上がっているようだ。
その後、打ち上げは、お開きになった。
僕は、寮で、男子のクラスメイト達に、根掘り葉掘り聞かれた。
その日は、解放されて、直ぐに、眠ってしまった。
次の日、食堂に向かうと、そこにいる男子生徒達から、嫉妬や妬みの視線を向けられた。
中には、殺気を感じた。
どうやら、緋月と付き合っていることが、バレたみたいだ。
よく観察してみると、鬼の形相で、僕のことを睨んでいる男子生徒が、複数人いた。
あの睨んでいる男子生徒達は、緋月よりも鬼らしいと思ってしまう程の形相だった。
後期が終わるまで、この状態が続いた。
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