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第二十六話 武闘大会

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 前期が終わり、僕達は、隣国の共和国に向かって、出発した。

 武闘大会の会場になる場所には、1週間ぐらいで、到着した。

 武闘大会までは、後3日、いや、4日ある。

 4日後は、予選があるのだ。

 緋月は、剣闘大会の優勝者なので、シード扱いだ。

 なので、本戦からの参加だ。

 ちなみに、本戦の参加者は、64人だ。

 一応、予選は、緋月と見る予定だ。

 着いた初日は、直ぐに、宿を取り、馬車移動の疲れを取った。

 予選までの日は、緋月の調整の付き合いと、緋月と一緒に街を散策したりした。

 あっという間に、予選の日がやってきた。

 今回の予選の参加人数は、3000人を超えていた。

 予選は、一気に人数を落とすため、バトルロワイヤル式を取っている。

 バトルロワイヤル式の試合数は、25戦だ。

 1試合につき、2人本戦に出ることが出来る。

 1試合の人数は、参加者を均等に割り振る。

 後の13人は、緋月と同じように、シード扱いの選手達だ。

 僕は、緋月と話しながら、予選の開始を待った。

 それなりに時間が経つと、予選が開始した。

 予選は、盛り上がっていた。

 緋月は、本戦に勝ち上がった選手達を観察していた。

 予選は、何事も無く終わり、僕達は、宿に帰った。

 夕食を食べ、お風呂に入り、今は、部屋の中にいる。

 緋月は、刀と短刀の手入れをしている。

 「緋月、今日の予選どうだった?」と、聞いた。

 「剣闘大会よりも手強いと思いました」と、緋月は、答えてくれた。

 「ですが、私は、絶対に負けません。エレン様に、良いところを見せたいので」と言い、緋月は、微笑んだ。

 僕は、そんな緋月を抱き締めたかったが、刀と短刀の手入れをしていたから、何とか抑えた。

 まぁ、刀と短刀の手入れが終わったら、直ぐに、緋月に抱き着いたが。

 緋月は、突然のことで、顔を赤くして、照れていた。

 その後は、少しだけ会話をしてから、眠りに着いた。

 朝日と共に起き、緋月と一緒に朝食をとり、武闘大会の会場に向かった。

 緋月とは、選手用の入り口で別れ、僕は、観客席に向かった。

 本戦が始まるまで、待っていると、一瞬、見覚えがある顔が見えた。

 気のせいだろう。

 兄がいるわけない。

 特に気にせず、待っていると、ラッパの音が聞こえてきた。

 開会式の開始の合図だ。

 合図と共に、様々な武器を持った選手達が、入場してきた。

 ちなみに、武闘大会は、どんな武器を使っても良い。

 なので、武闘家や鞭使いもいる。

 まずは、予選突破者の名前と簡単な紹介が、聞こえてきた。

 それらが終わると、シード扱いの選手達が、紹介の後に、1人ずつ入場してきた。

 そして、緋月の番になった。

 司会者が、「続いては、王立学園からの生徒です。その生徒は、剣闘大会で、全ての敵を一撃で倒し、優勝した者です。では、登場して貰おう」

 その言葉の後に、緋月が、入場してきた。

 いつもの服に、腰には、刀と短刀を携えた緋月が。

 ちなみに、緋月は、2本の角を隠していない。

 緋月を見た観客達は、歓声を上げた。

 まぁ、緋月は、美少女だからな。

 司会者が、緋月の名前を紹介した後に、最後の選手の説明をして、最後の選手が、入場した。

 その選手には、見覚えがあった。

 その選手は、僕の兄だったからだ。

 リスト・リーマーと聞こえてきた。

 間違えない、僕の兄だ。

 最後の選手の紹介が、終わり、武闘大会が、開始した。

 
 

 
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