21 / 44
第二十一話 黒き英雄
しおりを挟む国王陛下と師匠の前から、影移動で、移動し、魔王の前に姿を現した。
魔王は、僕に気づき、直ぐに全ての国の空に投影魔法を唱えた。
「どうやってきたかは、分からないが、死に来た馬鹿がやって来たな。無駄死になることも分からずなぁ」と、言ってきた。
「そうとも限りませんよ。魔王殿。そういえば、自己紹介をしていませんね。私、クラリス王国に仕える、黒騎士エドリックと申します」と、挨拶をした。
「黒騎士だと?そいつは、2年前に死んでいるはずだ」と、聞いてきた。
「ええ、確かに一度死にましたね。ですが、もう一度ここに戻って参りました。それと、私が魔王殿を倒すのは、世界の為では無く、己が為でございます」と、答えた。
「いくら魔物の大襲来を止めた男だとしても我には、勝てないぞ」と、言ってきた。
「それは、試して見なければ分かりませんよ」と言い、剣を抜いた。
「そうか、なら、試してみよう」と言い、魔王は、剣を抜き、魔法を展開した。
魔王は、展開した魔法を僕に向けて、発射してきた。
僕は、影の壁を作り、魔法を全て食らった。
魔王は、その異様な影に動揺し、少し隙が出来た。
そんな隙を僕は、見逃すはず無く、魔王の右肩から剣を振り下ろした。
剣を振り下ろされた魔王は、決して、小さく無い傷を受けた。そして、僕に反撃しようとしたが、僕は、影移動を使い、直ぐに後ろに下がった。
「ハァ、ハァ、貴様は、何者なんだ?」と、少し恐怖を感じてる声で聞いてきた。
「私は、黒騎士エドリックですよ。それ以下でもそれ以上でも無いです」と、答えた。
「そうではない。何故、こんな男があの魔物の大襲来で死んだ?」と、聞いてきた。
「ああ、あの時は、自分の命を犠牲にして、ある魔法を使いましたから」と、答えた。
「そして、これがある魔法です」と言い、右手に深き闇を発動させた。
「な、なんだ、その、魔法は、そんな、魔法は、存在しない。いや、存在しては、駄目な、魔法だ」と、動揺した声で、言ってきた。
僕は、「そうですよ。この魔法は、存在しません。いえ、存在しては、いけない魔法なんです。この魔法は、際限無く全てを闇に包む魔法ですから」
「ですが、私は、この魔法を制御する事が出来ました。だから、こうゆう事も出来ますよ」と言い、深き闇で、騎士を作った。
魔王は、その騎士を見て、本能的に恐怖を感じた。
「では、そろそろお開きにしましょう。行け、暗黒騎士」と言い、魔王に攻撃させた。
「や、辞めてくれ」と、か弱い声で言ってきた。
だが、そんな声で暗黒騎士は、止まる事は無く、魔王の首を刎ねた。そして、刎ねた首と残った体を自分の中に取り込んだ。
投影魔法は、魔王の首が刎ねられた時点で消えていた。
魔王の亡骸を取り込んだ暗黒騎士は、更に深い闇になった。
僕は、その暗黒騎士を三体に分け、レティと菜月とミレイネの事を護衛するように指示した。
その指示を聞いた暗黒騎士達は、僕に臣下の礼を取り、影となり、3人の方に向かった。
僕は、魔王城を簡単に探索して、僕の自室に帰った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
45
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる