【夢小説】夢まち 「痛みは消せない。忘れるしかないんだよ」記憶の奥の物語によって

ロボモフ

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転校プラットホーム

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 父兄が降りて行きホームは緊迫した空気に包まれた。万一に備えて僕もホームに立っていた。子があとを追って飛び出して行かないよう警戒線が張られた。どこからか転がってきたボールを僕は足の裏で止めた。誰も気づいていないようだったが、説得の声に耳を傾ける内、足下を離れ反対側に転がって行く。まずい。と思った瞬間、偶然、ボールは特急を待つ紳士の足に当たって蹴り返された。僕はトラップして軽くドリブルをしてから定位置に戻った。浮いた行動をしている間に事態は収束を迎えていた。

「彼女は転校することになりました」
 ホームに備え付けの電話から手続きが終わったらしい。そんなに簡単なものかと訊くと「わかっとらんな。すべて委託だよ」と先生は言った。
 臨時列車に乗って去って行く親子を、僕らは手を振って見送った。
 急な話だったせいか、泣いている者はいなかった。


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