Ω様は支配される

あかさたな!

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アナザーストーリー・後日談等

それからの俺たちの日常(短編集版に少し追記あり)

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このお話の元ネタは

【下剋上な関係を集めた短編集】

に収録されている

〈頭脳派×脳筋な幼馴染@力か作戦か(オメガバース要素あり)〉

のお話です。


少し追記・加筆を加えて、
リメイク版の後日談として添わせていただきます。
では、どうぞ!
__________



正直、朝起きたからちょっと頭が冴えなくて、なんかぼーとして、
少し体が微熱で熱ってる感じがした。

いつも周期が長い俺のヒートは、陽平と、番になってから少し安定して、定期的にちゃんとくるようになった。

これくらいの微熱で学校を休むのはなんか性に合わなくて、
陽平と番になったから、あんまり他の人に影響出ないと聞くし、
とりあえず着替えて荷物を持った。


「はぁ…はぁ…やばっ遅刻する」


玄関の時計はいつもより進んでいて、
心ばかりが焦るが、
いつもよりだいぶのそのそとした動きで玄関の鍵を閉める。

そのまま下を向いてふらふらとマンションの階段を降りて駐輪場へ急いだ。

その時運悪く人にぶつかった。

その人は倒れるでもなく、罵声を浴びせるでもなく、ただ俺を受け止めた。

「…ごめ…っ‼︎」

今日はとことんついてないな~と思いながら心にもない謝罪をしようとしたけど、言葉が出なかった。

受け止めてくれたその胸から甘くて、そして優しい陽だまりのような匂いが胸を満たしたから。

「ひーくん大丈夫⁇」

このいい匂いは陽平だ。

「大丈夫⁇もしかしてヒート来ちゃった⁇」

「…ちがうし」

ヒート。違うきっとただの微熱だ。

「ほら、強がらないの!うちにおいで」

そう彼に手を引かれるまま無抵抗で着いて行ってしまうのは、
頭より先に体が動いてしまったから。

いつも陽平はいい匂いするんだけど、
今日のは違くて、吸い込むだけで思考を溶かされてく感じ。

俺の手を掴む力が昔の弱虫だった頃の彼と違って、抵抗が許されないような力強さがあって
なんか心がくすぐったい。

幼馴染で泣き虫な陽平がαで、
負け知らずなガキ大将のようだった俺がΩだったなんて、
なんで世界は思った通りに運ばないんだろう。

初めてのヒートで彼とは番になり、
恋人同士みたいな関係にはなったけど、
俺たちは昔と変わらず日常を過ごしている。

だからこそ、こういうイレギュラーで恋人っぽいことは苦手なんだ。
なんか落ち着かない!

「ついたよ、ひーくん。靴自分で脱げる⁇」

「ん」

彼の家の玄関に靴は一足しかなくて、
こんなだだっ広い一軒家に1人で住んでることにあらためて感心してしまう。
陽平パパが海外赴任になって、とりあえず高校卒業までは陽平だけこの一軒家に残ることになったって言ってたな。


体の熱はさっきより上がっている気がする。
陽平しか住んでいないこの家は陽平の匂いが結構濃い。やべぇ

熱にくらりとして、壁に寄りかからないと立っているのもままならなくなる

「大丈夫⁇おいでひーくん」

2階でごそごそと何かを片付けてた陽平が降りてきて、
歩くことすら気だるい俺を両手を広げて待ってくれる。

いつもなら絶対にしないけど、
今日だけ少し人肌が恋しくなってそのまま彼の胸に飛び込んでしまう。

「う~んいい子だね、えらいえらい」

熱のせいで抵抗しないのを知ってからか、
こういう時の陽平はやたらに甘やかしてくる。
いつもの陽平はもっとこうクールというか、大人っぽいのに。

いつのまにか抜かれた身長差は、今はどうでも良くなって、
ただただ彼の温かい心音が心地よかった。


2階の彼の部屋までまた引っ張られて、
ベッドに寝かせられる。

「すぐ戻るからちょっと待っててね」

そう言って彼は一階に戻った。
たぶん、俺の家族と学校とかに連絡を入れてくれてるんだと思う。

1週間は止まらなくなるし、
前回のヒート明けは何事もなかったかのように世間は回っていた。

「はぁ…やばっ…」

陽平の枕ってなんでこんなにいい匂いするんだろう。すごい落ち着く。
ふっと、彼が先まで着ていたブレザーが目に入った。
あっちからはきっともっと濃い彼を感じれるかもしれない。

重だるい体でどうにかブレザーを引き寄せて堪能する。
すごい安心する匂い。

「…はぁ…ようへぃ…」

ぼーと匂いを堪能しながら天井を見つめているといつのまにか陽平は帰ってきてた。

「ようへーおかえり~」

両手を広げて彼が来るのを待つ。
たぶん本体の匂いはもっと格別だろう。
でもなぜか彼は抱きついてこなくて、唇を指でなぞられるだけで終わった。

「んんっ」

「ひーくん…今自分がどんな顔してるかわかってる⁇」

「…⁇」

「はあ…皺になるといけないから、洋服脱がせるね」

「んっ」

やばい…
シャツのボタンを外す時に彼の指が触れるだけで、そこからじわっと熱が広がってくる。

「はぁ…はっ…よー…へー…ちゅーしたい」

なんだかんだ陽平は優しくて、
ちゃんとお願いすれば、俺のわがままも聞いてくれる。

陽平のキスはすごく、気持ちいい。
恥ずかしさとかプライドとか全部がどうでも良くなるくらいに。

「ひーくん、ちょっと腰上げて」

そう言われてズボンと下着もろとも抜かれていく。

いつの間にかシャツのボタンはもう全て外されていたようだ。

何を思ってか、
膝を過ぎた中途半端なあたりでその手を止められて、
そのまま赤ちゃんがおむつ替えされるように足を上げて固定されて、
ヒートのせいで期待に収縮しているそこを観察される。

「ゃぁ…みないでよ」

手で隠そうとするけど、その抵抗はあっさり捉えられて、一纏めに拘束される。

「あ"あ"‼︎だめっ…ぁあっ…そこ…やあ」

足のせいで何をされているのか見えないそこは突然ぬるぬると生暖かい感触でなぶられた。

陽平に舐められているのか‼︎
あんな…あっ…やばっ…あんなところを…

「ぁあっやめてぇ…やめっ」

「ふげーひうひういえうよ
(すげーひくひくしてるけど)」

「ああっ…しゃべんないでぇ~」

背徳感がだんだん気持ちよさに上塗りされていく。

孔だけじゃなくて、そのまま繊細な袋の裏側まで舐められたり、
今まで1人でしてきた時では感じたことない快感にただ呑まれるしかなかった。

「あ~…やっ…そんなとこ…しらなあい…」

絶頂を迎えるほどではないのに、
体が勝手に痙攣するくらいには気持ちいい。

抵抗する手は口から勝手に漏れ出る快感を抑えるために変わっていた。

「んあっ…あっ…やぁ…っ…はあ…」

ゆっくりと体内に陽平の指が入ってくる。

前回のヒートでそこの快感を覚えるくらい繰り返された体は、
その指だけですら、もっとと言わんばかりに食いつこうとする。


「はぁ…あっ…あっ…それ…だめになるっ…」

内側の気持ちいいところをとんとんとされたり、ゆっくりした抜き差しをされたり、
敏感に熱ったそこはどんな刺激でも熱に変換してしまうようだった。

やばい。こんな状態で陽平の太くて硬いので擦られた…

想像しただけで食んでいる彼の指を締め付けてしまう。

「はっ…ぁああっ」

そんな刺激に危うく絶頂の手前まで持っていかれる。

「ひーくん、欲しい⁇」

そんなお膳立てを無為にできる訳もなく


「ほしいっ‼︎…はぁ…ちょうだぃ…よーへーの…んっ…」

「いいよ」

体内から指は抜かれ、彼は甘やかな口づけをおでこに落としていく。

そしてつけ慣れているかのように避妊具をつけ始める。

これから…あれが入ってくるのか…。

はあ…とため息が漏れ出るほど、体は喜びと期待に満たされていた。

薄く割れた彼の腹筋に負けないくらい、
そこは肉肉しく張っている

「ひーくん…いれるよ…」

「…っ…」

3ヶ月ぶりに入ってくるそれを、
体はしっかり覚えているようで、
意外にもスムーズに収まっていく。

指とは違うあまりの圧迫感に呼吸すら忘れてしまう。

でも体はそれとは裏腹に歓喜とばかりにそこから精を吸い出そうと勝手に動く。

「あっ…あっ…っ…んっ…」

全部おさまってから陽平は1ミリも動いていないのに、
俺の体はそれだけで歓喜し、そのまま出さないで体の内側だけで絶頂を迎えた。

「ふっ…はぁ…はっ…んん」

そして陽平はただ優しく見守り

「僕のでちゃんといけてひーくんの体はいい子だね」

と褒めて頭を撫でるだけだった。

「あっ‼︎いやっ…まってぇ!」

波があまり過ぎ去らないうちに、
彼はそのまま律動を始めた。

「ぁあっ…やっ…よっ…あっ…へっ…」

彼の動きを止めようとする手を今度は彼の首に誘導される。


どうにもならない暴力的なほどの快楽を彼に抱きつくことでどうにか逃そうとする

「あっ…ようへっ…はぁっ」

「すごいね、ひーくんのここずっと痙攣してるよ。もしかししていきっぱなしっ⁉︎」

「えっ…はっ…あっ…やぁっ」

時々律動をゆっくりにされても、
俺の体は勝手に、
物足りないとばかりにもっとと吸い付いてはしたなく強請る。

「んんっ…あぁ…よっ…へー」

「も~、ひーくん」

それに答えて彼はちゃんと1番奥まで気持ちよさを叩きつけ始める

「ぁあっ…すごっ…やっ…おかぃ…くなりゅ~」

「いいよ…もっと堕ちて…」

だんだん呂律もままならなくなり、
自分の発してる言葉の意味さえ分からなくなっていく。

そして彼に揺さぶられ、
一緒に2回目の絶頂を迎えた。

1日目はここで意識が途切れた…。



ー完ー








__________
あとがき

最後までありがとうございます!
短編集に収まらないお話だったので、
今回のお話を別で書かせていただきました。

これからも陽平とひーくんが幸せでありますように
(2022/03/23)
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