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一章
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静かに深呼吸。
獲物を狩る前はとにかく落ち着くことが大事だ。
木々が生い茂り、昼間だというのに薄暗い森の中で
俺は今、藪の中に身を潜めている。
五メートルほど先にいる今日の昼飯――もとい、でっかいホワイトベアを仕留める為にだ。
ベア種はちょっと凶暴だが、その肉は本当に美味い。
煮ても焼いても生で食っても美味いし、干し肉にすれば
数日は飯の心配をしなくて済むくらいでかい。
……うーん、今日はどう料理するか。
バターとワインで煮込むか、それともシンプルに塩で焼くか
それとも果物とハーブで炒めるか……ああ、早く食いてえ。
そんなことを考えていたらそれがホワイトベアにも伝わってしまったらしく
鋭い視線と殺気がこちらに向けられる。
くそ、つい興奮して気配をだだ漏れにしてしまった。
顔がゆるゆるになって今にも涎を垂らしそうな自分に気付く。
でもしょうがない。なにせ久々のベア肉だ。
牙を剥き、俺に向かって真っ直ぐ突進してくるホワイトベアに左手をかざす。
そして念じる。
『捕えろ』
獲物を狩る前はとにかく落ち着くことが大事だ。
木々が生い茂り、昼間だというのに薄暗い森の中で
俺は今、藪の中に身を潜めている。
五メートルほど先にいる今日の昼飯――もとい、でっかいホワイトベアを仕留める為にだ。
ベア種はちょっと凶暴だが、その肉は本当に美味い。
煮ても焼いても生で食っても美味いし、干し肉にすれば
数日は飯の心配をしなくて済むくらいでかい。
……うーん、今日はどう料理するか。
バターとワインで煮込むか、それともシンプルに塩で焼くか
それとも果物とハーブで炒めるか……ああ、早く食いてえ。
そんなことを考えていたらそれがホワイトベアにも伝わってしまったらしく
鋭い視線と殺気がこちらに向けられる。
くそ、つい興奮して気配をだだ漏れにしてしまった。
顔がゆるゆるになって今にも涎を垂らしそうな自分に気付く。
でもしょうがない。なにせ久々のベア肉だ。
牙を剥き、俺に向かって真っ直ぐ突進してくるホワイトベアに左手をかざす。
そして念じる。
『捕えろ』
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