45 / 493
三波新、放浪編
行商を専業にしたいんだが、どうしてこうなった その3
しおりを挟む
行商どころの話じゃない。
ライムを鎧にするのはいい考えだった。
ライムを身に纏うのは二度目だったが、実践で活用したのは初めてのこと。
防御はいろんな方面で完璧で、耐久力ばかりじゃなく、攻撃がどこに当たっても受け流せる曲面ばかりの鎧。
物理以外のあるゆる攻撃でも無敵を誇るが、俺に対しても全く遠慮しなかった。
まぁ命を大事に、が一番大事だから仕方がない。
とは言え、いくら無敵だからと言って、魔物にずっとガジガジされっぱなしでいつまでもそこにいられるわけでもない。
「でも強くない魔物だったんでしょ?」
「強くなくったって、俺は一般人だからな?」
「護衛を雇えばいいじゃない」
だから、俺達の護衛の依頼を引き受けてくれる冒険者だって少なくなった……いや、いないも同然だろ。
「いないわけないじゃない」
「どこにいるってんだ」
「新人達なら問題ないでしょ?」
何を言ってる。
魔物が来るかもしれない場所だぞ?
危険度は……。
「そんな危険な場所に、アラタが行くわけないでしょ?」
俺のことをあーだこーだと決めつけるなよ。
それはヨウミにだって当てはまるんだからな?
「そんな危険な場所に行けるほどの力はないでしょ?」
む……。
それはそうだが。
「ましてや、避けられる魔物との遭遇は回避できるんでしょ?」
まぁ、それも当たってるが。
「だったら今みたいに、戻る途中で無理やり体を動かさなきゃならない事態も、新人さん達に頑張ってもらえれば、新人さん達の鍛錬にもなるし。ひょっとしたら差し引きゼロになるんじゃない?」
「……なるほどな。いい考えじゃないか。ヨウミのくせに」
「あたしだってたまにはいいとこ見せるわよ? ふん」
いや、そのドヤ顔はいらない。
でもなるほどな。
ベテランの冒険者達に依頼料金払って、実地でコーチをしてもらう新人さんは、その出費を抑えることはできるってことか。
経済的にはそれはどうかと思うが、成長した暁には、高額な依頼をバンバン引き受けられるようになるなら、ある意味これも投資の一つってことになるかもな。
※
「なるほどなぁ。午前は店は開いてたがアラタがいなかった理由はそれだったのか。いや、それはなかなかいいアイデアだと思う。お前ら、どうだ? そっちがいいというなら、俺たちへの依頼は途中までだからその分返金するつもりだが?」
五人のベテラン冒険者チームの後ろに控えていた、新人達四人の冒険者は互いに見合わせてしばらく相談した後、俺の護衛の仕事を無償で引き受けることになった。
差し引きゼロ。
懐にも優しい仕事の依頼。
とは言え、彼らに何もしてやらないのも気が引ける。
「ライム特製の水とおにぎり二個セットを一つずつサービスしてやる」
「ほんとですか?!」と目を大きく開いた、見るからに初心者の剣士の男の子。
しかし全身、身に着けている金属の全身鎧は、なかなか立派なものだ。
余り出陣していないんだろう。その輝きに曇りはほとんどない。
「ありがとうございます!」と目を輝かせてそのセットに見入ってるのは、その剣士よりも装備は薄い。
弓兵だから機敏に動く必要があるため、だそうだ。
「い、頂きます……」と遠慮がちに受け取ったのは、回復役専門の女の子。
白を基調としたローブを纏っている。
「がんばりますっ!」と張り切っているのは、攻撃魔法の使い手の女の子。
みんな十五才とのこと。
「アラタ、責任重大ね。将来性のある子供達を全員無事に帰しなさいね?」
えーと、ヨウミさん?
俺がこいつらに護衛される立場だと思うんですが……。
「まぁしっかり頼むよ、アラタ、エージ。んじゃ俺らはこの辺で。そろそろ本腰入れて仕事にかからないと機嫌がまずくなるからな」
「シュルツさん、ありがとうございましたっ!」
あいつ、そういう名前だったのか。
まぁそれはともかく。
「あー、軽く自己紹介しとくか。俺は一般人の行商人。おにぎり売りの三波新だ。大概アラタって呼ばれてるな。それと、プリズムスライムのライム。俺の防具になってくれる」
地面でポヨンポヨンして、四人の新人から注目を浴びてたかと思うと、いきなり飛び上がって俺の頭上に乗っかる。
まるで装備を装着するかのように、一気に形態を変えた。
関節の部分と頭部は球状に。
他の部分は棒状の棒人間ぽいシルエットになる。
「かっこいいですねっ」
いや、特撮ヒーローじゃないんだから。
って、この世界に特撮なんてものがあるかどうかは分からんが。
「俺はエージって言います。本名はあるんですが、冒険者名は短く言いやすい名前にすることを推奨されてるんです」
鎧の剣士の少年がリーダーのようだ。
ちなみにその推奨の理由は、突然の事態に陥った時に呼んでもらいやすくするためらしい。
確かに寿限無のフルネームだったら、魔物に襲われた時に名前を呼び終える頃には骨だらけにされちまいそうだからな。
「ビッツです。飛び道具の技術なら大人顔負け、とは言われました」
弓兵の少年だが、スリングやブーメランなども使えるらしい。
「シームです。怪我、病、毒、筋肉や骨の損傷の回復担当です」
骨の異常まで治すのか。
子供っぽい割には随分なテクニシャンだな。
「デイリーです。五大元素の魔法、主に攻撃が得意です」
五大元素っつったら地水火風空……じゃない方か?
木火土金水かな?
「冒険者養成校卒業したんだって?」
「はい。何とか成績は上位で卒業しました」
見た目は子供、力は……大人顔負けってところか。
ひょっとしたら俺の依頼のレベルは、こいつらには物足りないって感じになるかもな。
「で、今回はどこに行くんです? シュルツさんとのお話によれば、ダンジョンの入り口前のフィールドに行かれたとか」
「多分今、そこら辺一帯は、魔物は一体もいないと思われますけど」
ダンジョンの中に向かう冒険者達は、みんな中に入ってるだろう。
その手前のフィールドには、こいつらが言うように、魔物も、そして冒険者もいなさそうだ。
大した労力も費やさず、あっという間に魔物は全滅っていうことなんだろう。
そんなところでヒィヒィ言ってた俺が、我ながら情けなく感じる。
「なら……無理しない程度でその中に入ってみるか。崖に入り口がある洞窟っぽいダンジョンだが、階層が地上と地下の方向に伸びてる。行くとしたら地下になるかな?」
「分かりました」
「護衛はお任せくださいっ」
こいつらが満足できる成果は挙げられるかどうか。
……なんて心配する余裕がない出来事が起きてしまった。
ベテランだったら笑い話で済む話だったろうが、戦闘経験のない俺、冒険者の経験が浅いこいつらだからこそ大事故と思われる事故に遭ってしまった。
ライムを鎧にするのはいい考えだった。
ライムを身に纏うのは二度目だったが、実践で活用したのは初めてのこと。
防御はいろんな方面で完璧で、耐久力ばかりじゃなく、攻撃がどこに当たっても受け流せる曲面ばかりの鎧。
物理以外のあるゆる攻撃でも無敵を誇るが、俺に対しても全く遠慮しなかった。
まぁ命を大事に、が一番大事だから仕方がない。
とは言え、いくら無敵だからと言って、魔物にずっとガジガジされっぱなしでいつまでもそこにいられるわけでもない。
「でも強くない魔物だったんでしょ?」
「強くなくったって、俺は一般人だからな?」
「護衛を雇えばいいじゃない」
だから、俺達の護衛の依頼を引き受けてくれる冒険者だって少なくなった……いや、いないも同然だろ。
「いないわけないじゃない」
「どこにいるってんだ」
「新人達なら問題ないでしょ?」
何を言ってる。
魔物が来るかもしれない場所だぞ?
危険度は……。
「そんな危険な場所に、アラタが行くわけないでしょ?」
俺のことをあーだこーだと決めつけるなよ。
それはヨウミにだって当てはまるんだからな?
「そんな危険な場所に行けるほどの力はないでしょ?」
む……。
それはそうだが。
「ましてや、避けられる魔物との遭遇は回避できるんでしょ?」
まぁ、それも当たってるが。
「だったら今みたいに、戻る途中で無理やり体を動かさなきゃならない事態も、新人さん達に頑張ってもらえれば、新人さん達の鍛錬にもなるし。ひょっとしたら差し引きゼロになるんじゃない?」
「……なるほどな。いい考えじゃないか。ヨウミのくせに」
「あたしだってたまにはいいとこ見せるわよ? ふん」
いや、そのドヤ顔はいらない。
でもなるほどな。
ベテランの冒険者達に依頼料金払って、実地でコーチをしてもらう新人さんは、その出費を抑えることはできるってことか。
経済的にはそれはどうかと思うが、成長した暁には、高額な依頼をバンバン引き受けられるようになるなら、ある意味これも投資の一つってことになるかもな。
※
「なるほどなぁ。午前は店は開いてたがアラタがいなかった理由はそれだったのか。いや、それはなかなかいいアイデアだと思う。お前ら、どうだ? そっちがいいというなら、俺たちへの依頼は途中までだからその分返金するつもりだが?」
五人のベテラン冒険者チームの後ろに控えていた、新人達四人の冒険者は互いに見合わせてしばらく相談した後、俺の護衛の仕事を無償で引き受けることになった。
差し引きゼロ。
懐にも優しい仕事の依頼。
とは言え、彼らに何もしてやらないのも気が引ける。
「ライム特製の水とおにぎり二個セットを一つずつサービスしてやる」
「ほんとですか?!」と目を大きく開いた、見るからに初心者の剣士の男の子。
しかし全身、身に着けている金属の全身鎧は、なかなか立派なものだ。
余り出陣していないんだろう。その輝きに曇りはほとんどない。
「ありがとうございます!」と目を輝かせてそのセットに見入ってるのは、その剣士よりも装備は薄い。
弓兵だから機敏に動く必要があるため、だそうだ。
「い、頂きます……」と遠慮がちに受け取ったのは、回復役専門の女の子。
白を基調としたローブを纏っている。
「がんばりますっ!」と張り切っているのは、攻撃魔法の使い手の女の子。
みんな十五才とのこと。
「アラタ、責任重大ね。将来性のある子供達を全員無事に帰しなさいね?」
えーと、ヨウミさん?
俺がこいつらに護衛される立場だと思うんですが……。
「まぁしっかり頼むよ、アラタ、エージ。んじゃ俺らはこの辺で。そろそろ本腰入れて仕事にかからないと機嫌がまずくなるからな」
「シュルツさん、ありがとうございましたっ!」
あいつ、そういう名前だったのか。
まぁそれはともかく。
「あー、軽く自己紹介しとくか。俺は一般人の行商人。おにぎり売りの三波新だ。大概アラタって呼ばれてるな。それと、プリズムスライムのライム。俺の防具になってくれる」
地面でポヨンポヨンして、四人の新人から注目を浴びてたかと思うと、いきなり飛び上がって俺の頭上に乗っかる。
まるで装備を装着するかのように、一気に形態を変えた。
関節の部分と頭部は球状に。
他の部分は棒状の棒人間ぽいシルエットになる。
「かっこいいですねっ」
いや、特撮ヒーローじゃないんだから。
って、この世界に特撮なんてものがあるかどうかは分からんが。
「俺はエージって言います。本名はあるんですが、冒険者名は短く言いやすい名前にすることを推奨されてるんです」
鎧の剣士の少年がリーダーのようだ。
ちなみにその推奨の理由は、突然の事態に陥った時に呼んでもらいやすくするためらしい。
確かに寿限無のフルネームだったら、魔物に襲われた時に名前を呼び終える頃には骨だらけにされちまいそうだからな。
「ビッツです。飛び道具の技術なら大人顔負け、とは言われました」
弓兵の少年だが、スリングやブーメランなども使えるらしい。
「シームです。怪我、病、毒、筋肉や骨の損傷の回復担当です」
骨の異常まで治すのか。
子供っぽい割には随分なテクニシャンだな。
「デイリーです。五大元素の魔法、主に攻撃が得意です」
五大元素っつったら地水火風空……じゃない方か?
木火土金水かな?
「冒険者養成校卒業したんだって?」
「はい。何とか成績は上位で卒業しました」
見た目は子供、力は……大人顔負けってところか。
ひょっとしたら俺の依頼のレベルは、こいつらには物足りないって感じになるかもな。
「で、今回はどこに行くんです? シュルツさんとのお話によれば、ダンジョンの入り口前のフィールドに行かれたとか」
「多分今、そこら辺一帯は、魔物は一体もいないと思われますけど」
ダンジョンの中に向かう冒険者達は、みんな中に入ってるだろう。
その手前のフィールドには、こいつらが言うように、魔物も、そして冒険者もいなさそうだ。
大した労力も費やさず、あっという間に魔物は全滅っていうことなんだろう。
そんなところでヒィヒィ言ってた俺が、我ながら情けなく感じる。
「なら……無理しない程度でその中に入ってみるか。崖に入り口がある洞窟っぽいダンジョンだが、階層が地上と地下の方向に伸びてる。行くとしたら地下になるかな?」
「分かりました」
「護衛はお任せくださいっ」
こいつらが満足できる成果は挙げられるかどうか。
……なんて心配する余裕がない出来事が起きてしまった。
ベテランだったら笑い話で済む話だったろうが、戦闘経験のない俺、冒険者の経験が浅いこいつらだからこそ大事故と思われる事故に遭ってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~
eggy
ファンタジー
もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。
村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。
ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。
しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。
まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。
幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。
「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる