MAESTRO-K!

琉斗六

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S4:冷めた子供とプラチナリング

3.男の愚痴

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 週末、シノさん達は鎌倉に帰省した。

 出発の時に店の前に横付けされた、敬一クンが父親から借りたというガラスフレークのハリアーを見て、シノさんは──。



「おとっつぁん、ケイちゃんの為に奮発したんだナ~」



 と呟いた。



 実際どう見てもピッカピカの新車で、贅沢オプションも完全装備。

 そもそもSUVなんて車種からして社用車向けじゃない。

 つまりこの車は、大学進学のお祝いとして用意されたものの、渡しそびれたプレゼントなのだろう。



 シノさんは「食材は行きがけの道の駅やファーマーズマーケットで調達する」と言っていた。

 けど後部に積み込まれたクーラーボックスは、半分くらい既に中身ぎっしりで、もはや荷代の限界に挑戦しているように見えた。

 まぁ、何事も完璧を目指す白砂サンのことだから、「途中で買い物する or しない」に関わらず、対処できる準備を整えなきゃ気が済まないんだろう。



 大量のクーラーボックスと、念入りな安全確認を済ませた後部シートにミナトを乗せ、SUVは鎌倉に向けて出発していった。



§



 ……というわけで、俺は久々の一人を満喫できる休日になったワケだが。

 メゾンに越してからというもの、日常が目まぐるしく騒々しく過ぎていたから、一人で何をすればいいのか分からんような気分になっていた。



 ぶっちゃけ、今の生活は俺にとって居心地がかなりいい。

 十年前の俺が見たら激怒しそうだけど──結果として、この生活の方が俺の性根には合っていると思う。



 とりあえず休日を無為に過ごすのもアレか、と部屋の掃除でもしようかと考え……ふと壁に掛けてあるテレキャスを手に取った。

 ホコリまみれってほどじゃないが、弦にはサビが浮いている。

 それを見たら掃除なんてどうでもよくなって、久々にギターの手入れをすることにした。



 俺とシノさん、そして今は犬猿の仲になっている巡査のショーゴさん、さらに赤ビルに郵便物を届けてくれる郵便局員の新田サン。

 この四人は、かつて一緒にバンド活動をしていた仲間だ。



 俺達のバンドはそれなりに知名度を上げ、インディーズでアルバムも出した。売上も赤字にならない程度にはあった。

 このテレキャスは当時からの愛機で、最後に残した一本だ。



 メジャーレーベルとの契約の話まで出たが……シノさんが時間にルーズ過ぎて、本契約を逃し、それがきっかけで解散した。

 いや、正確には "シノさんがレーベルの連絡役をしていたおっさんを殴った" のが真相なんだけど。



 他のギターは、場所や保管の問題もあって、音楽で食っていくつもりがなくなったで手放した。

 だがこの一本だけは墓まで持っていくつもりで残した。



 結局それを機に「仕事は堅いのが一番」とショーゴさんは警察官に、新田サンは民営化直後の郵便局に勤めた。

 袂を分かったシノさんと俺は、二人ほど人生を考えておらず……というか。

 シノさんは例の "強運" で大きな困難を回避してしまう体質。

 俺は俺でシノさんが好きだから、シノさんファーストで動いてると勤めが疎かになる。

 結果、フリーターに落ち着いた。



§



 日常が目まぐるしく過ぎてしまって、なかなか構ってやれなかったテレキャスは、細かいところが汚れていて、メンテに結局かかった。



 昼はペントハウスの冷蔵庫に用意されていた謎カレーを食べた。

 キーマというか、ドライというか、とにかくひき肉と昨晩の残り物をカレー味で炒め合わせたものなので "謎" と表現したが──。

 こういう残り物アレンジは、敬一クンの得意技だ。

 謎カレーと一緒に "完璧な" ナンが添えられていたので、それらをレンチンした。

 なぜナンに "完璧" という単語がくっつくのかと言うと、焦げ目や膨らみ具合、生地を引き伸ばしたカタチにいたるまで、全てが『ナンと言われたら思い浮かべる』姿かたちそのままだったからだ。

 思うにこれは、白砂サンが作ったものだろう。



 だが、夕食までは用意してもらうにいかなかったので、俺は夕方になったところでギターを片付けて、部屋を出た。

 で、赤ビルの脇道を出たところで、ふと気になって、財布の中身を確かめる。



 カツカツの頃は、財布の中身は常に把握していた。

 光熱費を口座から引き落としすると食うに困るから、支払いは全部コンビニで。

 炊事能力ゼロだから、食事は外食かインスタント頼み。

 だから財布とインスタントの在庫確認は欠かせなかった。



 けど今は違う。

 給料は敬一クンが経理で振込にしてくれるし、食う心配は皆無。

 外食もほぼなくなって、財布の中身なんて気にしなくなった。



 いろいろ考えて、俺は敬一クンに毎月の賃貸料金に食費と雑費を合算した金額を、自分の給料から差っ引いてくれと頼んだ。

 毎月渡せば良いんだけど、渡しているところをシノさんに見られると面倒な事を言われそうだからと言ったら、敬一クンは「そういう事なら」と引き受けてくれた。



 問題は、そういう生活になったら、毎月決まった日にを引き出す習慣が消えたことだ。

 俺は、ずっとカツカツな生活をしてきたので、クレカも電子マネーも使っていない。

 つまり俺は、現状、自分の財布の中にがあるのかないのかすら、全くワカッテナイってことだ。

 イイ気になって食事をしたら、財布の中身がカラッポ、とんだ無銭飲食でショーゴサンのお世話になりかねないゾ……と、ビルの外に出てから気がつき、慌てて調べ始めたのである。



「多聞サン、そんなところで何してるんですか?」



 声を掛けられ顔を上げると、正面にコグマがいた。



「え? ああ、今日はシノさん達が居ないから、どっか飯に行こうと思ってて」

「それで、財布の中身を数えてるんですか?」

「うん……、まぁ、そう」



 はあっとため息をいてから、コグマはクイっと右手を上げた。



「焼き鳥でも食べに行きませんか? 生徒さんに教わった美味い店があるんで」

「そう?」



 コグマのため息は、俺に呆れたというよりは、またしてもなにやら悩み事を抱えているからだろう。

 なぜなら連れ立って歩き出してからも、なんとなく心ここにあらずって様子で溜息をいているからだ。



 表通りに出たのでチェーン店かと思いきや、コグマは飯田橋方面へ進み、路地を曲がって──かなり地味な店の暖簾をくぐった。



「へえー、こんな所に焼鳥屋なんてあったんだ……」



 俺達は並んでカウンター席に座る。



「多聞サン地元民なのに、こういう店知りませんよね」

「地元つっても俺は牛込側だからね~。大久保通りを境に、飯田橋側のことはあんまり知らないんだよ。小熊クンは勤め先が飯田橋側だからでしょ」

「大久保通りに壁があるワケでも無いでしょう?」

「ん~、見えない壁はあるかナ……」



 俺は話を濁し、生ビールを頼んでからメニューを手に取った。

 この "見えない壁" は地元民だけが知るくだらなくも厄介な──そして意外に根深い話題だからだ。



「牛込側と飯田橋側って、そんなに何かあるんですか?」

「その話はいいよ。それより、俺をメシに誘ったの、話したいことがあるんじゃない?」

「なんでそう思ったんです?」

「だって小熊クン、お得意のチルド肉まん持ってるのに、わざわざ俺と外食するなんて言うから……」



 カウンターの下に隠した紙袋をチラ見すると、コグマは視線を逸らした。

 俺同様に自炊をしないコグマの飯は、基本がプロテインと玄米、それにサラダチキンという "筋肉食" だ。

 しかし彼は、商店街にある中華点心店の特製肉まんが大好物で、日常の "ご褒美" に、それをレンチンしてビールで流し込むのもお得意だった。



 筋肉食なら、サラダチキンじゃなくてサバ缶じゃないの? と思うのだが、どうもコグマは根っからの肉食で、サバ缶も苦手らしい。

 こいつの思想はモテをベースにしているから、筋肉そのものもファッションなんじゃないかと俺は疑っている。

 そもそも、ちょっとジムに行くだけで筋肉が膨れ上がる "白人チートDNA" を持っているから、サバがチキンでも構いやしないのだろう。

 お陰で「なんで多聞サンは体鍛えないんですか?」なんてデリカシーゼロ発言を平気でしてくるわけだ。



 そんなコグマも、今は表情が曇っている。

 ホクトに部屋を譲るために、オタクなホラーハウスに同居を申し出た時は感心したが、この様子だとまた株を下げそうな予感しかしない。



「そんで、どうしたの?」

「どう……って言うか。話したところでどうにもならないんですけど」

「でもまぁ、腹に溜めているよりは、出したほうが楽になることもあるでしょ?」

「聖一さん、あの子供をツバメにでもするつもりなんでしょうか?」

「はあ?」



 コグマの突拍子もない発言に、俺は思わず訊き返してしまった。



「だって何でもあの子の言いなりなんですよ。夕食のメニューも、休みの日の予定も! おかげで僕は、同居してから一度しかデートに行けてないんです」



 その "一度" が、例のトラブルの元になった "デート" と同じなら、ミナトのせいじゃないだろ……と口にしかけた時、スッと焼き鳥の皿が差し出された。

 顔を上げると、職人肌でむっつりした大将が目の前に立っていて、俺は引き攣った笑みのまま口をつぐんだ。



「それにあの子供、僕を嫌っていて、すごく地味に嫌がらせしてくるんです」



 大将の存在など意に介さず、コグマは不満をぶちまけ続けた。



「嫌がらせって……どんな?」

「同居を始めてから、聖一さんは僕にもお弁当を作ってくれるようになったんです。でも僕、今まで一度もお弁当を食べてないんですよ」

「なんで?」

「聖一さんが言うカウンターに、お弁当が置いてあったことがないからです」

「えっ、そうなの? でも白砂サンに限って忘れるとか、ありえないと思うんだけど……?」

「僕もそう思いますし、最初の日は帰った時にお弁当の感想と、内容にリクエストなんかがあれば……と言われたので、聖一さんは僕のお弁当を作ってくれていると思います」

「弁当が無かったコト、白砂サンに言ったの?」

「いいえ。だって、僕にお弁当の感想を聞いてきたってコトは、聖一さんはお弁当が無くなったコトを知らないんですから。余計な心配は掛けたく無いので、言ってません」

「じゃあ、なんで無くなってたのか調べたの?」

「そんなの無理ですよ。だけど空の弁当箱は戻ってきてました。だから僕は、あの子供が僕のお弁当を横取りしてると思うんです」



 あまりに話が飛躍していて、俺は数秒、言葉が出てこなかった。

 が、なんとか再起動して、口を開く。



「……えーと……、なんでそう思うの?」

「だって部外者が盗ってたら、弁当箱を返したりしないでしょう。あの子供は僕より先に出掛けますし、必ず聖一さんの厨房へ寄って店を通り抜けて行きますから、その時にカウンターから盗ってるんですよ!」



 どうやらコグマは、思い込みだけでミナトを疑っているようだ。



「いや、だって、あの学校、弁当の日ってのがあって、ミナトの弁当も白砂サンが作ってるじゃん。給食の日に弁当持ってたら逆に浮くよ?」

「そんなの別に食べる必要ないでしょう。僕が聖一さんにお弁当を作ってもらってるのが気に食わなくて、嫌がらせで持っていくだけなんです」



 ……俺はマジで返事に詰まってしまい、ああそう……とか、ふう~ん……とか、ただ音を出すだけになった。

 ミナトと白砂サンの関係は、ツバメとかって簡単な話ではない。

 ネグレクトからのサバイバーっていう、の人生の分岐点で共感しちゃってる、親族以上の友情──それこその交わりとかの友って言葉が似合っちゃうようなものだ。



 だがここでそんなことを説いたところで、コグマは俺を敵認定するだけだろう。

 この男の自意識は、過剰か萎縮の二択しかない。

 どっちも面倒で、できれば関わりになりたくないが、俺が切ってメゾンで孤立されてもやっぱり面倒だ。

 ぶっちゃけ、白砂サンとのトラブルは八割方コグマが自爆してると思ってるし。



「本当に嫌な子供です。小賢しくて、ふてぶてしくて、可愛げがまるで無い。も引き取り手がないから、哀れに思った心優しい聖一さんが面倒みてくれてるって事が、ちっとも判って無い。態度も大きくて!」

「あの、さ。だけど、白砂サンは心優しいから、ミナトは絶対に居なくならないと思うよ?」

「そうですね。でもあんな躾のなってない子供は、感謝とか、謙虚とかをちゃんと躾てくれる、海外の寄宿学校にでも入れた方がイイのに」



 俺は暗に「だからミナトと折り合いをつけろ」と言ったのだが、どうやらコグマには微塵も通じなかったようだ。
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