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第10話 エンディング。
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「待てー!!!」
「「「何!?」」」
間一髪、私が暴漢の襲撃を阻止!
体は私だから、ほんと無茶するよー。
私が、初撃を防いだ後は二人で襲撃犯を圧倒した。
特に麗音(本物の方)の体術、護身術を実際に目にすると圧巻の一言。
死に戻った前世でレオンが死んでしまったのは、今回の様に本当に不意打ちだっからだろう。
犯人は白崎麗音の事務所の幹部たちだった。
二人に締め上げられて黒幕は事務所社長と白状する。
「独立するからって殺すのかよ……」衝撃を受けた様子の私、つまり女レオン。
「この報いは受けてもらうぞ! ……それで、お前は誰だ? 助けてもらったみたいだが、お前も十分怪しいぞ」男の麗音。
「俺はお前だ! 白崎麗音だ!」
「何を言ってる。そういえばさっきの共演者だな? 確か、何とか響歌だっけ」
「ナントカはなし、唯の響歌」
「……なんだ? お前、何か薄くなってないか!? 後ろが透けてるぞ!? 特殊撮影か!?!?」
本当だ!
やっぱり同じ存在が同時に二人存在するのが許されなかったのかもしれない。
きっと私達、本物の白崎さんに関わり過ぎちゃったんだ。
どうする?
私は蛙のまま取り残されちゃうのっ!?
「まて! 俺とキスしろ。もう一度入れ替わるぞ」と女レオン。
「そんな! レオンはどうなるの?」ケロッ
「分からん! でも生放送で歌えたから本望だ……」
「レオン……っ」ケロッ
もう一度キスする。
今度は、人間と蛙だけど、しっかりとしたキスになった。
眼の前には、小さなアオガエルが一匹。
「もう死ぬんじゃないぞ、しっかり生きろよ!!!」ケロ!
薄くなっていく蛙白崎さん……。
「何だ何だ、お前。急に蛙と小芝居し始めて」
「うっさい! 少し黙ってて!」
「なっ!? 俺は天下の白崎麗音様だぞ!?」
やめて!
シリアスシーンなのに笑っちゃう。
白崎さん、完全に俺様、王子様キャラだったの?
「ありがとう、白崎さん!」
「最期は、麗音と呼んでくれ……」ケロ……
「麗音! 麗音、ありがとう! 私、死なないで生きるよ」
「こちらこそ、ありがとう。蛙なのに信じてくれて」…ケ…ロ…
そして、蛙のレオンは消えていった。
いや、最後にはもう人間の言葉で喋れない蛙が、一匹残された。
もう、唯のアオガエルだけが残されていた……
なぜか逃げないので、私はこの子を頭に乗せることにした。
「あっ、おまたせいたしました。事情を説明します……」
と、涙を拭いながら、もう一人の白崎麗音(男)に振り返ると。
いきなりキスされてしまった。
「んんー!?」
唾液を交換する、情熱的で熱烈なキス。
一体、何ゴトーー!?
「プハッ……し、白崎さん!? 一体どういうつもりですか!?」
「おれオレ俺! 俺だよ。さっきまで蛙だったレオンだ。記憶が統合されたみたいだ。蛙だった時の記憶とさっきまでの普通の人間の白崎の記憶、両方がある」
「え、蛙のレオンが、貴方の中に、ソコに居るってことですか!?」
「そうだ。お前また泣いたのか?」
「白崎さんこそ、またお前って言ってます」
「ゴメンゴメン、そうだった、キョウカだった。なんか恥ずかしいな蛙じゃない俺の方だと、だいぶハズい」
「いいじゃないですか、白崎さん」
「君こそな。キョウカも今日からは俺のこと、前みたいに麗音と呼んでくれよ」
「し、……れ、麗音っ/////」
こうして、人間に戻れた私と白崎麗音は付き合うことになり、音速で婚約→結婚となったのでした。
「これからは俺が24時間、専属でボイトレのコーチするからな」
「あ、やんっ//////」
いつ何時も抜き打ちのボイトレがあって大変な生活ですが、これから二人で幸せになっていくことを誓う私でした。
まる。
「「「何!?」」」
間一髪、私が暴漢の襲撃を阻止!
体は私だから、ほんと無茶するよー。
私が、初撃を防いだ後は二人で襲撃犯を圧倒した。
特に麗音(本物の方)の体術、護身術を実際に目にすると圧巻の一言。
死に戻った前世でレオンが死んでしまったのは、今回の様に本当に不意打ちだっからだろう。
犯人は白崎麗音の事務所の幹部たちだった。
二人に締め上げられて黒幕は事務所社長と白状する。
「独立するからって殺すのかよ……」衝撃を受けた様子の私、つまり女レオン。
「この報いは受けてもらうぞ! ……それで、お前は誰だ? 助けてもらったみたいだが、お前も十分怪しいぞ」男の麗音。
「俺はお前だ! 白崎麗音だ!」
「何を言ってる。そういえばさっきの共演者だな? 確か、何とか響歌だっけ」
「ナントカはなし、唯の響歌」
「……なんだ? お前、何か薄くなってないか!? 後ろが透けてるぞ!? 特殊撮影か!?!?」
本当だ!
やっぱり同じ存在が同時に二人存在するのが許されなかったのかもしれない。
きっと私達、本物の白崎さんに関わり過ぎちゃったんだ。
どうする?
私は蛙のまま取り残されちゃうのっ!?
「まて! 俺とキスしろ。もう一度入れ替わるぞ」と女レオン。
「そんな! レオンはどうなるの?」ケロッ
「分からん! でも生放送で歌えたから本望だ……」
「レオン……っ」ケロッ
もう一度キスする。
今度は、人間と蛙だけど、しっかりとしたキスになった。
眼の前には、小さなアオガエルが一匹。
「もう死ぬんじゃないぞ、しっかり生きろよ!!!」ケロ!
薄くなっていく蛙白崎さん……。
「何だ何だ、お前。急に蛙と小芝居し始めて」
「うっさい! 少し黙ってて!」
「なっ!? 俺は天下の白崎麗音様だぞ!?」
やめて!
シリアスシーンなのに笑っちゃう。
白崎さん、完全に俺様、王子様キャラだったの?
「ありがとう、白崎さん!」
「最期は、麗音と呼んでくれ……」ケロ……
「麗音! 麗音、ありがとう! 私、死なないで生きるよ」
「こちらこそ、ありがとう。蛙なのに信じてくれて」…ケ…ロ…
そして、蛙のレオンは消えていった。
いや、最後にはもう人間の言葉で喋れない蛙が、一匹残された。
もう、唯のアオガエルだけが残されていた……
なぜか逃げないので、私はこの子を頭に乗せることにした。
「あっ、おまたせいたしました。事情を説明します……」
と、涙を拭いながら、もう一人の白崎麗音(男)に振り返ると。
いきなりキスされてしまった。
「んんー!?」
唾液を交換する、情熱的で熱烈なキス。
一体、何ゴトーー!?
「プハッ……し、白崎さん!? 一体どういうつもりですか!?」
「おれオレ俺! 俺だよ。さっきまで蛙だったレオンだ。記憶が統合されたみたいだ。蛙だった時の記憶とさっきまでの普通の人間の白崎の記憶、両方がある」
「え、蛙のレオンが、貴方の中に、ソコに居るってことですか!?」
「そうだ。お前また泣いたのか?」
「白崎さんこそ、またお前って言ってます」
「ゴメンゴメン、そうだった、キョウカだった。なんか恥ずかしいな蛙じゃない俺の方だと、だいぶハズい」
「いいじゃないですか、白崎さん」
「君こそな。キョウカも今日からは俺のこと、前みたいに麗音と呼んでくれよ」
「し、……れ、麗音っ/////」
こうして、人間に戻れた私と白崎麗音は付き合うことになり、音速で婚約→結婚となったのでした。
「これからは俺が24時間、専属でボイトレのコーチするからな」
「あ、やんっ//////」
いつ何時も抜き打ちのボイトレがあって大変な生活ですが、これから二人で幸せになっていくことを誓う私でした。
まる。
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