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邂逅
女神様は願いを叶えます
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騒々しい一日が終わり、ようやく眠れた。
俺の願いは叶い、女神様の部屋にいた。
「あの、その格好はなんですか」
動揺で、つい丁寧に聞いてしまう。
「悠太くんが狐耳が大好きだという事で付けてみました。どうですか似合いますか」
うちの女神様が……
「とってもかわいいです」
「良かった、気に入ってくれて。悠太くんに飽きられて、捨てられたら嫌ですからね。がんばってみました」
そんな無邪気に笑われても……
「絶対に飽きたり捨てる事なんてありません。むしろ、俺の方が捨てられないか、いつもヒヤヒヤしてますから」
「わたしが悠太さんを捨てるなんて事は、世界が何万回と滅びようが、ぜーったいに、あり得ません」
胸をトンと軽く突かれた。
ちょっとプリプリモードもかわいい。
心の底から癒される……
「ところで、あの狐耳の幼女のこと、何か知りませんか」
「何も知りません、ごめんなさい。でも、あの子がどこかの異世界から来たのだけは分かります。理由や原因は分かりませんけど」
「そうなんですか。では俺が引き取って、名前を付けてもいいですか」
「もちろん構いませんよ。でも少しだけ不安ですね。いくらわたしでも、幼女になってコスプレは恥ずかしいですから」
いやいや、コスプレはともかく幼女に成れるんかーい!
顔を赤らめて頷く彼女を見ながら心で叫んだ。
「別にそんな事は求めませんから安心してください。どんな君も大好きだけど、普段通りの君が、一番大好きだから」
彼女の頭を撫でて笑い掛ける。
彼女は顔を上げて微笑むと、顔を近づけてキスをした。
「ヘカテー様って闇の女神なのに気さくな方なんですね。でも凛子の件は驚きましたけど」
「あの娘にはあまり友達がいませんからね。だから親しいわたし達にだけには飾らずに素直でいたいのでしょう」
「そうなんですか」
「まああれでも厳格な処女神ですからね。派閥も作らずボッチですけど」
彼女は口を隠してクスクス笑う。
本当にヘカテー様とは親しいみたいだ。
「でも凛子さんの事は驚きましたね。たぶん、悠太くんの事を調べている内にほっとけなくなっただけでしょうけど」
「凛子をですか」
「ええ、司る権能的に冷たいように思われがちですが、あの娘はかなり優しいですからね」
「そういえば確かに凛子が不憫だって言ってましたね」
「悠太くんが唯一、来るものを拒んで、斬られそうになった人ですから、これからは賑やかになりそうですね」
「いや、笑ってる場合じゃありませんから。それに最近はエイルも拒んでいるので、唯一ではありません。ていうか、俺はそんなに見境なく手を出してはいませんから」
そこは頑として抗議しておく。
「そうでしたね。でもわたしは悠太くんに恋をするな、遊ぶななんて言わないので安心してください」
「俺はマルデルが他の人に恋とかしたら嫉妬しまくりですけどね。泣きまくる自信があります」
「わたしの愛は悠太くんだけで満たされてますから大丈夫ですよ」
そう言って何度目かのキスをした。
「あの、前に約束した事をはぐらかしていませんか、なんとなくですけど」
「えっ、なんの約束でしたっけ……」
目を泳がせながらごまかしている。
あれは大事な約束だ、忘れたとは言わせない。
「立体四目並べの勝利の報酬です。俺の部屋に飾る君の絵の事です」
そう、屋敷の踊り場に飾ってある女神様の大きな絵を、俺の部屋に飾られるように小さくしてもらい、しかも、ミニスカ仕様でお願いしたのだ。
「あ、あれの事ですか、覚えていますよ、ちゃんと。ただ、まだ出来ていないようですね。遅くなってるみたいです」
「マルデル、嘘はダメです。目が泳いでいます、バレバレです。あれは君に逢えない間の心の癒しを授けてくれるアイテムなのですから」
そう、あの絵は癒しでもあり、彼女といられる物なのだ。
俺は屋敷の絵に向かい朝の挨拶から、おやすみの挨拶はもちろん、何かある度に語りかけている。
もっとも、そのせいでヒルデを始め屋敷中の人達があの絵の前を通る度に挨拶するようになった。
あの絵を初めて見たときの、俺の涙が彼女達の心を掴んだらしい。
これが愛だと!
「すごく恥ずかしいのです。……自分の絵をあげるのは。でも約束ですもんね」
布に包まれた絵を俯いたまま手渡す。
「恥ずかしいから部屋に帰ってからあけて下さい。この場で見たら燃やしますからね」
「ありがとう、一生大事にするよ」
とても良い日に変わった。彼女に会っただけで。
二人で遊んで談笑して、最後は朝まで体を重ねて愛し合った。
幸せな時はいつも時が経つのは早い
テントに戻り、ヒルデ達に起こされるまで俺は眠りについた。
俺の願いは叶い、女神様の部屋にいた。
「あの、その格好はなんですか」
動揺で、つい丁寧に聞いてしまう。
「悠太くんが狐耳が大好きだという事で付けてみました。どうですか似合いますか」
うちの女神様が……
「とってもかわいいです」
「良かった、気に入ってくれて。悠太くんに飽きられて、捨てられたら嫌ですからね。がんばってみました」
そんな無邪気に笑われても……
「絶対に飽きたり捨てる事なんてありません。むしろ、俺の方が捨てられないか、いつもヒヤヒヤしてますから」
「わたしが悠太さんを捨てるなんて事は、世界が何万回と滅びようが、ぜーったいに、あり得ません」
胸をトンと軽く突かれた。
ちょっとプリプリモードもかわいい。
心の底から癒される……
「ところで、あの狐耳の幼女のこと、何か知りませんか」
「何も知りません、ごめんなさい。でも、あの子がどこかの異世界から来たのだけは分かります。理由や原因は分かりませんけど」
「そうなんですか。では俺が引き取って、名前を付けてもいいですか」
「もちろん構いませんよ。でも少しだけ不安ですね。いくらわたしでも、幼女になってコスプレは恥ずかしいですから」
いやいや、コスプレはともかく幼女に成れるんかーい!
顔を赤らめて頷く彼女を見ながら心で叫んだ。
「別にそんな事は求めませんから安心してください。どんな君も大好きだけど、普段通りの君が、一番大好きだから」
彼女の頭を撫でて笑い掛ける。
彼女は顔を上げて微笑むと、顔を近づけてキスをした。
「ヘカテー様って闇の女神なのに気さくな方なんですね。でも凛子の件は驚きましたけど」
「あの娘にはあまり友達がいませんからね。だから親しいわたし達にだけには飾らずに素直でいたいのでしょう」
「そうなんですか」
「まああれでも厳格な処女神ですからね。派閥も作らずボッチですけど」
彼女は口を隠してクスクス笑う。
本当にヘカテー様とは親しいみたいだ。
「でも凛子さんの事は驚きましたね。たぶん、悠太くんの事を調べている内にほっとけなくなっただけでしょうけど」
「凛子をですか」
「ええ、司る権能的に冷たいように思われがちですが、あの娘はかなり優しいですからね」
「そういえば確かに凛子が不憫だって言ってましたね」
「悠太くんが唯一、来るものを拒んで、斬られそうになった人ですから、これからは賑やかになりそうですね」
「いや、笑ってる場合じゃありませんから。それに最近はエイルも拒んでいるので、唯一ではありません。ていうか、俺はそんなに見境なく手を出してはいませんから」
そこは頑として抗議しておく。
「そうでしたね。でもわたしは悠太くんに恋をするな、遊ぶななんて言わないので安心してください」
「俺はマルデルが他の人に恋とかしたら嫉妬しまくりですけどね。泣きまくる自信があります」
「わたしの愛は悠太くんだけで満たされてますから大丈夫ですよ」
そう言って何度目かのキスをした。
「あの、前に約束した事をはぐらかしていませんか、なんとなくですけど」
「えっ、なんの約束でしたっけ……」
目を泳がせながらごまかしている。
あれは大事な約束だ、忘れたとは言わせない。
「立体四目並べの勝利の報酬です。俺の部屋に飾る君の絵の事です」
そう、屋敷の踊り場に飾ってある女神様の大きな絵を、俺の部屋に飾られるように小さくしてもらい、しかも、ミニスカ仕様でお願いしたのだ。
「あ、あれの事ですか、覚えていますよ、ちゃんと。ただ、まだ出来ていないようですね。遅くなってるみたいです」
「マルデル、嘘はダメです。目が泳いでいます、バレバレです。あれは君に逢えない間の心の癒しを授けてくれるアイテムなのですから」
そう、あの絵は癒しでもあり、彼女といられる物なのだ。
俺は屋敷の絵に向かい朝の挨拶から、おやすみの挨拶はもちろん、何かある度に語りかけている。
もっとも、そのせいでヒルデを始め屋敷中の人達があの絵の前を通る度に挨拶するようになった。
あの絵を初めて見たときの、俺の涙が彼女達の心を掴んだらしい。
これが愛だと!
「すごく恥ずかしいのです。……自分の絵をあげるのは。でも約束ですもんね」
布に包まれた絵を俯いたまま手渡す。
「恥ずかしいから部屋に帰ってからあけて下さい。この場で見たら燃やしますからね」
「ありがとう、一生大事にするよ」
とても良い日に変わった。彼女に会っただけで。
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