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第一章
第一章17「魔級について」
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門に入ると、想像していた町とはかなり違った。
どこを見渡しても研究所らしき建物があり、未来的な雰囲気があった。
「すいません。気になるんですけど、この研究所で何をしているんですか?」
「僕はこの町でね、魔法のマナとその生態について詳しく研究しているよ。」
「マナの生態?マナは生きているんですか?」
「そう考えているね、だって治癒魔法はマナが傷を癒しているように見えるでしょ?」
「確かにそうですけど、それで研究結果とかはあるんですか?」
「あるよ。」
「それは?」
「攻撃魔法について考えてみようか、炎、氷、風、光、闇とあるね。時は省くよ、それらのマナは全部同じということなんだ。分かりにくいと思う。簡単に言うと、マナが詠唱によって無属性から有属性に変わるというとわかりやすいかな。これは私の研究結果だけどね。他にもこの町では魔法について研究している人がたくさんいるよ。君は何が知りたいかな?」
「さっきあなた、飛んでいましたよね?それについて知りたいです。」
「私も知りたいです。」
「なるほど。あれは簡単だよ。風魔法を下から自分に送っているだけ。これも自分の研究になってしまうんだけど、マナの放出は体からじゃなくてもいいんだよね。だから自分の下からマナを放出して、風魔法に変換して、飛んでいるというわけだ。」
「なるほど。では他属性の応用はできないのでしょうか。」
「できるさ。例えば、氷だったら上から放出して氷を振らせることができるよね、氷の大きさによっては攻撃にもなる。そんなところさ。」
「なるほど。勉強になります!」
「それは嬉しい。私たちはそれが生きがいだからね。じゃあ私はここまでで、これからは君たちで魔法について視野を広げてくれ。私は研究に戻るよ。」
そう言い、さっき俺達が来た方へ飛んで行った。
「リア。理解できたか?」
「バッチリだよ!マナの放出場所を変えられるのは気づかなかったな!」
「俺もだ。そもそもそんなこと考えてなかった。盲点がまだまだありそうだな。その盲点がこの町で見つかるかもしれない。だからまずは宿を借りるぞ。文句ないな?」
「ないよ。私も色々知りたいし。」
近くに宿は、――あった。
宿に入り、いろいろと手続きをして、部屋に入る。
またまた、同じ部屋だが問題ない。
なぜかって?それは俺にも相手にもそんな気がないからだ。
そういうシチュエーションを期待している人には申し訳ないが、そういうのは勘弁だ。
念のため、と言っても意味がないだろうが、ベッドは別にしてある。
そもそも2人で寝るのがおかしいだろう。
当然、何事もなく、朝を迎える。
窓を開けるが、静まり返っている。
これは偏見だが、研究者は昼夜逆転して研究していそう。
偏見ではないのかもしれない。
昨日出会ったあの人も目に覇気がなかった。
「リアー。朝だぞー。」
一言も発さず、起き上がる。
朝は機嫌が悪いタイプの人間ではないらしい。
「おはよ。今日はどうするの?」
「今日はちょっとだけこの町を探索して、地図で見て東に行こうかなと思ってる。山岳を西に行ったのは地図で見ると東に行っているってことだから、まっすぐ進むってことだ。理解できたか?」
「さっぱり。」
「まあついてきてくれたらいいや。あとちょっとで出発するから準備しとけよー。」
「はーい。」
町を回り、あの人の研究所に行ってみた。あの人が今のところ一番話しやすいからだ。」
研究所にベルがあった。
鳴らしてみるが、反応がない。
やはり、研究者昼夜逆転説は本当なのかもしれない。だが、決めつけるのはまだ早い。他の研究所も尋ねてみよう。
少し小さい研究所に着いた。
ベルを鳴らし、諦めようと足を進めた時、
「なんだい。こんな朝から。」
ドアから若い男が顔を出していた。
色々と事情を説明し、中に入らしてもらった。
中は中学校の理科室みたいだった。いや、それよりも未来感が出ているといった方が適切だろう。
そんな場所で俺は男に尋ねた。
「時魔法について知りたいんですけど。」
「時魔法?俺は専攻していないぞ?俺の専攻は魔級魔法だ。それなら話せるぞ。」
「それも気になってたんです!ぜひ聞かせてください!」
運がいい。2つの欲しかった情報の1つを序盤から手に入れることに成功しそうだ。
「魔級というのはな、限られた者しか使うことができない魔法なんだ。もし使えないやつが使おうと詠唱したらどうなると思う?」
「とんでもない代償を受けるとか?」
「それ以上だ。死ぬ。」
「死ぬ?!」
「それくらい危ない魔法なんだ。俺はその魔法の詠唱を知っている。先祖代々俺の家系はそういうのを研究しているからな。で、ずっと探しているんだ魔級を使える奴を。」
「俺達なら、いけるかもしれないです。」
確証は全くない、しかし俺達は異世界転生者、それくらいできないと常識的におかしい。
それに知っておいて損はない。だからそんなことを言った。
「ほんとか?見た感じお前らは全然普通の冒険者って感じだが、」
「舐めてもらっちゃ困るぜ。俺達は上級魔法を自由自在に使える。しかもこの杖がある。」
杖を見せた。ついてにドヤ顔も。
「上級魔法を自由自在?!それが本当だったらすごいぞ!ぜひ見せてもらいたい!」
「ああいくらでも見せてやるよ。」
魔級の情報の入手のために、試験が始まる。
どこを見渡しても研究所らしき建物があり、未来的な雰囲気があった。
「すいません。気になるんですけど、この研究所で何をしているんですか?」
「僕はこの町でね、魔法のマナとその生態について詳しく研究しているよ。」
「マナの生態?マナは生きているんですか?」
「そう考えているね、だって治癒魔法はマナが傷を癒しているように見えるでしょ?」
「確かにそうですけど、それで研究結果とかはあるんですか?」
「あるよ。」
「それは?」
「攻撃魔法について考えてみようか、炎、氷、風、光、闇とあるね。時は省くよ、それらのマナは全部同じということなんだ。分かりにくいと思う。簡単に言うと、マナが詠唱によって無属性から有属性に変わるというとわかりやすいかな。これは私の研究結果だけどね。他にもこの町では魔法について研究している人がたくさんいるよ。君は何が知りたいかな?」
「さっきあなた、飛んでいましたよね?それについて知りたいです。」
「私も知りたいです。」
「なるほど。あれは簡単だよ。風魔法を下から自分に送っているだけ。これも自分の研究になってしまうんだけど、マナの放出は体からじゃなくてもいいんだよね。だから自分の下からマナを放出して、風魔法に変換して、飛んでいるというわけだ。」
「なるほど。では他属性の応用はできないのでしょうか。」
「できるさ。例えば、氷だったら上から放出して氷を振らせることができるよね、氷の大きさによっては攻撃にもなる。そんなところさ。」
「なるほど。勉強になります!」
「それは嬉しい。私たちはそれが生きがいだからね。じゃあ私はここまでで、これからは君たちで魔法について視野を広げてくれ。私は研究に戻るよ。」
そう言い、さっき俺達が来た方へ飛んで行った。
「リア。理解できたか?」
「バッチリだよ!マナの放出場所を変えられるのは気づかなかったな!」
「俺もだ。そもそもそんなこと考えてなかった。盲点がまだまだありそうだな。その盲点がこの町で見つかるかもしれない。だからまずは宿を借りるぞ。文句ないな?」
「ないよ。私も色々知りたいし。」
近くに宿は、――あった。
宿に入り、いろいろと手続きをして、部屋に入る。
またまた、同じ部屋だが問題ない。
なぜかって?それは俺にも相手にもそんな気がないからだ。
そういうシチュエーションを期待している人には申し訳ないが、そういうのは勘弁だ。
念のため、と言っても意味がないだろうが、ベッドは別にしてある。
そもそも2人で寝るのがおかしいだろう。
当然、何事もなく、朝を迎える。
窓を開けるが、静まり返っている。
これは偏見だが、研究者は昼夜逆転して研究していそう。
偏見ではないのかもしれない。
昨日出会ったあの人も目に覇気がなかった。
「リアー。朝だぞー。」
一言も発さず、起き上がる。
朝は機嫌が悪いタイプの人間ではないらしい。
「おはよ。今日はどうするの?」
「今日はちょっとだけこの町を探索して、地図で見て東に行こうかなと思ってる。山岳を西に行ったのは地図で見ると東に行っているってことだから、まっすぐ進むってことだ。理解できたか?」
「さっぱり。」
「まあついてきてくれたらいいや。あとちょっとで出発するから準備しとけよー。」
「はーい。」
町を回り、あの人の研究所に行ってみた。あの人が今のところ一番話しやすいからだ。」
研究所にベルがあった。
鳴らしてみるが、反応がない。
やはり、研究者昼夜逆転説は本当なのかもしれない。だが、決めつけるのはまだ早い。他の研究所も尋ねてみよう。
少し小さい研究所に着いた。
ベルを鳴らし、諦めようと足を進めた時、
「なんだい。こんな朝から。」
ドアから若い男が顔を出していた。
色々と事情を説明し、中に入らしてもらった。
中は中学校の理科室みたいだった。いや、それよりも未来感が出ているといった方が適切だろう。
そんな場所で俺は男に尋ねた。
「時魔法について知りたいんですけど。」
「時魔法?俺は専攻していないぞ?俺の専攻は魔級魔法だ。それなら話せるぞ。」
「それも気になってたんです!ぜひ聞かせてください!」
運がいい。2つの欲しかった情報の1つを序盤から手に入れることに成功しそうだ。
「魔級というのはな、限られた者しか使うことができない魔法なんだ。もし使えないやつが使おうと詠唱したらどうなると思う?」
「とんでもない代償を受けるとか?」
「それ以上だ。死ぬ。」
「死ぬ?!」
「それくらい危ない魔法なんだ。俺はその魔法の詠唱を知っている。先祖代々俺の家系はそういうのを研究しているからな。で、ずっと探しているんだ魔級を使える奴を。」
「俺達なら、いけるかもしれないです。」
確証は全くない、しかし俺達は異世界転生者、それくらいできないと常識的におかしい。
それに知っておいて損はない。だからそんなことを言った。
「ほんとか?見た感じお前らは全然普通の冒険者って感じだが、」
「舐めてもらっちゃ困るぜ。俺達は上級魔法を自由自在に使える。しかもこの杖がある。」
杖を見せた。ついてにドヤ顔も。
「上級魔法を自由自在?!それが本当だったらすごいぞ!ぜひ見せてもらいたい!」
「ああいくらでも見せてやるよ。」
魔級の情報の入手のために、試験が始まる。
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