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1章 リリスのグリモワールの修復師
8 休息その二
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寝室に戻ると、ルビーがすぐさま気づいてトタトタと駆け寄ってくる。
私の周りをクルクルとまわる。
「リリス様!とってもお似合いですよ。
主様も喜ぶと思いますわ!」
嬉しそうに、私の手をとり胸のあたりまて持ってきて、力強く褒めてくれた。
「あ、ありがとう」
勢いがすごくて狼狽えてしまった。
ふと窓辺に置いてある机をみると、アフタヌーンティーセットが並べられていて、サンドイッチやケーキ、スコーンが見える。
ぐーっと私のお腹が鳴った。
「…やだ、私たら恥ずかしい」
思えば数日ろくな物を食してない。
逃げる時に用意してもらった非常食ばかり食べていた。
クッキーをスティック用に焼き上げたお菓子で、木の実やドライフルーツが入っている。
美味しいのだけどしばらく食べていたせいか飽きてしまった。
「ふふ、お腹すいてるんですね。
食事にしましょう」
食事が用意してある方に移動しながらふと思った。
この服で食べたら汚してしまうのではないかしら?
しかし、いざ食事を前にするとそんな些細なことは気にならなかった。
「いただきます」
私は食事に夢中になっていた。
久々の生野菜とお肉は素晴らしい。
サンドイッチは素敵な食べ物。
しょっぱい物こそ正義。
そとあとの甘いスイーツも格別。
食後の紅茶を飲み、のんびり息をつく。
「ふぅ、ごちそうさまでした」
「美味しそうに食べて下さり、安心しました。
食欲もあるようですね」
にこにことルビーとサファイアが言う。
「こんなに美味しそうに食べてくれるなんて、料理を作る妖精達も喜びます」
「あとでボクからも美味しく召し上がっていたと伝えておきますね。
彼らは恥ずかしがり屋なので、人に姿はなかなか見せないので」
「妖精?
この屋敷には妖精が住んでいるの?」
私のいた家にはいなかったが、本で読んだことがあった。
この魔法王国ルーナにはあらゆる生き物が生息している。
妖精、精霊、幻獣。
なかでも妖精は人と親しいものとされている。
気に入った家があると妖精はそこに住み着き住まわせてもらう対価として家事や庭仕事を手伝ってくれる。
幼い者と妖精が気に入った者にだけ姿を現す。
「素敵ね。
きっとこの屋敷が住みやすいのね。
私も会ってみたいわ。
そのうち会えると嬉しいのだけど」
ルビーとサファイアは目を合わせて微笑みながらこちら見る。
「「リリス様。
体の具合が良いのでしたら屋敷の案内をしますよ」」
「もしかしたら、会えるかも」
「しれませんしね」
それは嬉しい提案だ。
不思議と体は疲労感も痛みもないことだし、散歩がてら屋敷を見てみたい。
「そうね、メルヒ様に休んでてとは言われたけれど体はもう大丈夫そう。
案内してもらえるかしら?」
「「よころんで!」」
二人と一緒に廊下にでる。
艶やかに光る大理石の廊下が続いていた。
ここは屋敷の二階だ。
「リリス様の部屋はお客様用のお部屋でで、同じような部屋があと二室ありますわ。
この建物は二階建て地下一階の建物になってます。
地下の構造は複雑なので、現地についてから紹介しますね」
「まずは、このフロアから行きましょ」
コツンコツンと足音を鳴らしながら着いて行く。
すぐに階段ある中央の踊り場についた。下の階に外に繋がる扉が見える。
「そこに見えるのが玄関と玄関ホールです」
踊り場を通り過ぎるとすぐに扉があった。
二人はそこの扉をあけると入っていった。
「ここは、私たち三つ子のお部屋ですわ」
「三人ともここが寝床です」
ベットが三つとそれぞれの私物が置いてあった。
どのベッドも鳥の巣のようにまるく毛布が整えられている。
ルビーの場所にはぬいぐるみやキラキラ光る石がたくさん置いてある。
サファイアの場所には本が重ねておいてある、こちらもキラキラ光る石が好きなようだ。
エメラルドの場所には所々に焦げたあとや銃弾のようなものが落ちていた。
こちらもキラキラ光るものが集められている。
えっと、エメラルドって子はまだあんまり話してないけど物騒な予感しかしない。
本人いないけれど、見てよかったのかしら。
「みんな光るものが好きなのね」
「集めるのが趣味なのですわ」
「みんなで集めたもの見せ合いっこするのです」
「じゃあ、次はお隣に行きまーす」
手を挙げたルビーに着いていく。
重厚な作りの扉があった。
「お隣は主様の執務室です。
執務室ですけど、主様はあんまりこの部屋使ってません」
「主様はお仕事中は地下の工房に引きこもって修復作業をしていることが多いです。
この隣の角部屋が主様の部屋です」
その後階段を降り一階を案内された。
玄関ロビーに食堂、厨房、客間。
食堂は今夜からみんなで食べると聞いたのでしっかりと場所を確認した。
それなりに部屋を見たけれど、妖精の気配はまるでなかった。
いつか会えるといいな。
「「最後に地下に向かいますね」」
ルビーとサファイアは地下へと降りる螺旋階段を降りる。
昨日はあんまり気づかなかったけど目立たない場所にこの階段あるのね。
隠すように存在する階段を二人の後に続いて降りていった。
私の周りをクルクルとまわる。
「リリス様!とってもお似合いですよ。
主様も喜ぶと思いますわ!」
嬉しそうに、私の手をとり胸のあたりまて持ってきて、力強く褒めてくれた。
「あ、ありがとう」
勢いがすごくて狼狽えてしまった。
ふと窓辺に置いてある机をみると、アフタヌーンティーセットが並べられていて、サンドイッチやケーキ、スコーンが見える。
ぐーっと私のお腹が鳴った。
「…やだ、私たら恥ずかしい」
思えば数日ろくな物を食してない。
逃げる時に用意してもらった非常食ばかり食べていた。
クッキーをスティック用に焼き上げたお菓子で、木の実やドライフルーツが入っている。
美味しいのだけどしばらく食べていたせいか飽きてしまった。
「ふふ、お腹すいてるんですね。
食事にしましょう」
食事が用意してある方に移動しながらふと思った。
この服で食べたら汚してしまうのではないかしら?
しかし、いざ食事を前にするとそんな些細なことは気にならなかった。
「いただきます」
私は食事に夢中になっていた。
久々の生野菜とお肉は素晴らしい。
サンドイッチは素敵な食べ物。
しょっぱい物こそ正義。
そとあとの甘いスイーツも格別。
食後の紅茶を飲み、のんびり息をつく。
「ふぅ、ごちそうさまでした」
「美味しそうに食べて下さり、安心しました。
食欲もあるようですね」
にこにことルビーとサファイアが言う。
「こんなに美味しそうに食べてくれるなんて、料理を作る妖精達も喜びます」
「あとでボクからも美味しく召し上がっていたと伝えておきますね。
彼らは恥ずかしがり屋なので、人に姿はなかなか見せないので」
「妖精?
この屋敷には妖精が住んでいるの?」
私のいた家にはいなかったが、本で読んだことがあった。
この魔法王国ルーナにはあらゆる生き物が生息している。
妖精、精霊、幻獣。
なかでも妖精は人と親しいものとされている。
気に入った家があると妖精はそこに住み着き住まわせてもらう対価として家事や庭仕事を手伝ってくれる。
幼い者と妖精が気に入った者にだけ姿を現す。
「素敵ね。
きっとこの屋敷が住みやすいのね。
私も会ってみたいわ。
そのうち会えると嬉しいのだけど」
ルビーとサファイアは目を合わせて微笑みながらこちら見る。
「「リリス様。
体の具合が良いのでしたら屋敷の案内をしますよ」」
「もしかしたら、会えるかも」
「しれませんしね」
それは嬉しい提案だ。
不思議と体は疲労感も痛みもないことだし、散歩がてら屋敷を見てみたい。
「そうね、メルヒ様に休んでてとは言われたけれど体はもう大丈夫そう。
案内してもらえるかしら?」
「「よころんで!」」
二人と一緒に廊下にでる。
艶やかに光る大理石の廊下が続いていた。
ここは屋敷の二階だ。
「リリス様の部屋はお客様用のお部屋でで、同じような部屋があと二室ありますわ。
この建物は二階建て地下一階の建物になってます。
地下の構造は複雑なので、現地についてから紹介しますね」
「まずは、このフロアから行きましょ」
コツンコツンと足音を鳴らしながら着いて行く。
すぐに階段ある中央の踊り場についた。下の階に外に繋がる扉が見える。
「そこに見えるのが玄関と玄関ホールです」
踊り場を通り過ぎるとすぐに扉があった。
二人はそこの扉をあけると入っていった。
「ここは、私たち三つ子のお部屋ですわ」
「三人ともここが寝床です」
ベットが三つとそれぞれの私物が置いてあった。
どのベッドも鳥の巣のようにまるく毛布が整えられている。
ルビーの場所にはぬいぐるみやキラキラ光る石がたくさん置いてある。
サファイアの場所には本が重ねておいてある、こちらもキラキラ光る石が好きなようだ。
エメラルドの場所には所々に焦げたあとや銃弾のようなものが落ちていた。
こちらもキラキラ光るものが集められている。
えっと、エメラルドって子はまだあんまり話してないけど物騒な予感しかしない。
本人いないけれど、見てよかったのかしら。
「みんな光るものが好きなのね」
「集めるのが趣味なのですわ」
「みんなで集めたもの見せ合いっこするのです」
「じゃあ、次はお隣に行きまーす」
手を挙げたルビーに着いていく。
重厚な作りの扉があった。
「お隣は主様の執務室です。
執務室ですけど、主様はあんまりこの部屋使ってません」
「主様はお仕事中は地下の工房に引きこもって修復作業をしていることが多いです。
この隣の角部屋が主様の部屋です」
その後階段を降り一階を案内された。
玄関ロビーに食堂、厨房、客間。
食堂は今夜からみんなで食べると聞いたのでしっかりと場所を確認した。
それなりに部屋を見たけれど、妖精の気配はまるでなかった。
いつか会えるといいな。
「「最後に地下に向かいますね」」
ルビーとサファイアは地下へと降りる螺旋階段を降りる。
昨日はあんまり気づかなかったけど目立たない場所にこの階段あるのね。
隠すように存在する階段を二人の後に続いて降りていった。
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