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3章 リリスと魔族の王子様
98 執事の日々
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「リリス様、休憩の準備ができております。
メルヒ様もご休憩ください」
「ありがとう、ミルキ」
「…もうそんな時間なんだねぇ」
ミルキがこの屋敷に滞在を許されてから、数日が経っていた。
リリス様がどのような生活をしていたか、確認するため邪魔にならないよう、気をつけながら見守っている。
この屋敷の主であるメルヒからもリリス様がどのように過ごしていたが聞くことが出来た。
リリス様はどうやら”グリモワールの修復師”というものに興味を持ったらしい。
初めはこの屋敷に保護してもらうだけだったようだが、メルヒの魔術書を直す技術に目を奪われ自分もその技術を習いたいと弟子を志願したようだ。
リリス様がやりたいことをすればいいとミルキは思う。
ミルキの願いはリリス様が幸せであることだから。
メルヒから説明を聞くとリリス様がここに滞在している間は、平穏な日々ばかりではないようだった。
魔族に襲われ、花嫁の印をつけられたり。
再度同じ魔族に襲われたり。
なぜここに魔族がと思ったが魔術書の中に封印されていたらしい。
リリス様は魔族にとって抗いがたい魅力がある。
だからこそあの薔薇姫の塔にいることをミルキは良しとしていたのに、外に出た途端にこれとはと頭痛がする。
事後に聞かされた身であっても怒りがふつふつと沸いてくる。
狼の魔族は数が少ないが燃やすべきだろう。
再度封印だなんて生易しいことはしなくていい。
跡形もなく燃やすべきだ。
自分が誰に花嫁の印を付けたがその身に思い知らせなくてはいけない。
近々のリリス様に関する事件だとダミアンのことみたいだった。
ダミアンとあのダークエルフも心で呪っておいた。
殿下のお願いで動いているなら、まぁ仕方ない。
だがダミアンは本当にどうしようもない御方だ。
きっとリリス様に恋焦がれての行動だろう。
囲うことを失敗するくらいなら、あのままリリス様を見つけずに放っておいてくれれば良かったのにと思う。
相手のことを考えず、自分の欲望のまま行動するのは醜い。
リリス様の尊い気持ちを踏みにじる者は燃えて灰になればいい。
「…ふっ」
「どうしたの?
ミルキなんだか楽しそうな顔しているわ」
「えぇ、今日のお茶のセッティングでリリス様が満足してくださることを想像していたら顔に出てしまったのですよ…」
「そうなの?
ミルキはいつも素敵なものを用意してくれるものね」
「…いや、絶対違うよねぇ?
もっと邪悪な笑い方してたよ?」
「そんなことありませんよ」
貼り付けたような微笑みを浮かべる。
ふむ、顔に出てしまいましたか気をつけましょう。
それにしても、ここの屋敷の主であるメルヒは一度仕事を始めると時間を忘れてしまうようだ。
こんな調子で数ヶ月リリス様は仕事していたのだろうかと、頭が痛くなった。
リリス様とメルヒを庭へ導く。
薔薇園となっているその場所に、ソファーと机、ティーセットを用意していた。
「まぁ、ここにお茶を用意してくれたのね!
素敵!」
「薔薇が見頃だねぇ…。
ここで休憩するとは考えたなかったよ」
「リリス様に喜んでいただけて、私も嬉しいです」
あんな地下の薄暗い場所に引きこもってはいては、外に出た意味がないでは無いですかとミルキは大事なお嬢様を見て苦笑した。
柔らかな陽光と穏やかなそよ風。
風に乗ってかすかに薔薇の香りが届く。
座った二人にそれぞれ紅茶をカップにそそいだ。
リリス様が侯爵令嬢として体に染み付いている綺麗な仕草で紅茶に口をつける。
こんな陽光の下でお茶ができるようになるなんて考えもしませんでしたとミルキは微笑みを浮かべた。
屋敷にいるときはいつだって、部屋に一人きりかダミアンが相手だった。
そんな寂しい世界から、お嬢様は逃げたのですよとミルキは思いを乗せた視線を向ける。
「ミルキの紅茶は、美味しいわ」
「そうだねぇ…。
うちの子達もこれくらい、できるといいんだけど」
その台詞を吐いた直後、視線を感じミルキはメルヒの背後に目を向けた。
そこに建物の影から三つの影が伸びていた。
恨めしそうにこちらを眺めている。
「あれくらいできるわ」
「ボクだって褒められたい」
「…羨ましい」
この三人いや三匹でしょうか、一体何をしているのでしょう。
気になるのならこちらに来ればいいのに。
ミルキのことを毛嫌いしているあの精霊の雛達はいつもこうして遠巻きに見てくるのだ。
メルヒやリリス様のお茶を邪魔しないように、そっとそちらに移動する。
ちょうど雛達の背後にあたる位置に来たところで声をかけた。
「そちらの精霊のお嬢さん達も見てないで混ざって良いのですよ?
もちろん、給仕としてですがね」
ビクリとそれぞれ背中を震わせた。
愉快ですね。
「あわ!」
「なっ!」
「また見つかってた…」
「「「魔族いやー!!!」」」
声をかけると慌てて逃げ出してしまった。
話を聞いていないところも良くない。
給仕の姿をしているなら相応の仕事を見せて欲しい。
精霊なんて魔族の身では見ることがなく珍しくて面白いのだから。
「…また逃げられてしまいましたね」
ゆっくりと歩きリリス様達がお茶をしている所に戻る。
メルヒと楽しいそうに話しているようだった。
リリス様は屋敷にいる時よりも表情が豊かになっていた。
瞳がキラキラと輝き星が灯ったようで、生き生きとしている。
塔の中にいた頃はミルキが話しかけても素っ気ない返事しか返してくれないことが多かった。
表情は無く、いつも遠くも眺めていた。
変わったのは逃げる選択をしたあの瞬間だ。
あの瞬間からミルキに向ける瞳に輝きが灯ったのだと思う。
願わくばリリス様の”楽しい”が長いこと続けばいい。
運命からは逃れることはできないが、この経験もまた長い記憶に蓄積されるはずだ。
そういえば、先に出た殿下達は今頃どうしているでしょうね。
偽の情報に惑わされているでしょうか。
それともこの場所を視覚することもできない。
せいぜい頑張ってこの場所を探してみるといいです。
せっかく獲られた限られた自由、リリス様と楽しませていただきます。
「リリス様こちらのお菓子もどうぞ。
ベリーをふんだんに使った甘酸っぱいタルトですよ」
「…!」
リリス様が嬉しそうにベリータルトを見つめる。
その表情にミルキの心がやわらいだ。
メルヒ様もご休憩ください」
「ありがとう、ミルキ」
「…もうそんな時間なんだねぇ」
ミルキがこの屋敷に滞在を許されてから、数日が経っていた。
リリス様がどのような生活をしていたか、確認するため邪魔にならないよう、気をつけながら見守っている。
この屋敷の主であるメルヒからもリリス様がどのように過ごしていたが聞くことが出来た。
リリス様はどうやら”グリモワールの修復師”というものに興味を持ったらしい。
初めはこの屋敷に保護してもらうだけだったようだが、メルヒの魔術書を直す技術に目を奪われ自分もその技術を習いたいと弟子を志願したようだ。
リリス様がやりたいことをすればいいとミルキは思う。
ミルキの願いはリリス様が幸せであることだから。
メルヒから説明を聞くとリリス様がここに滞在している間は、平穏な日々ばかりではないようだった。
魔族に襲われ、花嫁の印をつけられたり。
再度同じ魔族に襲われたり。
なぜここに魔族がと思ったが魔術書の中に封印されていたらしい。
リリス様は魔族にとって抗いがたい魅力がある。
だからこそあの薔薇姫の塔にいることをミルキは良しとしていたのに、外に出た途端にこれとはと頭痛がする。
事後に聞かされた身であっても怒りがふつふつと沸いてくる。
狼の魔族は数が少ないが燃やすべきだろう。
再度封印だなんて生易しいことはしなくていい。
跡形もなく燃やすべきだ。
自分が誰に花嫁の印を付けたがその身に思い知らせなくてはいけない。
近々のリリス様に関する事件だとダミアンのことみたいだった。
ダミアンとあのダークエルフも心で呪っておいた。
殿下のお願いで動いているなら、まぁ仕方ない。
だがダミアンは本当にどうしようもない御方だ。
きっとリリス様に恋焦がれての行動だろう。
囲うことを失敗するくらいなら、あのままリリス様を見つけずに放っておいてくれれば良かったのにと思う。
相手のことを考えず、自分の欲望のまま行動するのは醜い。
リリス様の尊い気持ちを踏みにじる者は燃えて灰になればいい。
「…ふっ」
「どうしたの?
ミルキなんだか楽しそうな顔しているわ」
「えぇ、今日のお茶のセッティングでリリス様が満足してくださることを想像していたら顔に出てしまったのですよ…」
「そうなの?
ミルキはいつも素敵なものを用意してくれるものね」
「…いや、絶対違うよねぇ?
もっと邪悪な笑い方してたよ?」
「そんなことありませんよ」
貼り付けたような微笑みを浮かべる。
ふむ、顔に出てしまいましたか気をつけましょう。
それにしても、ここの屋敷の主であるメルヒは一度仕事を始めると時間を忘れてしまうようだ。
こんな調子で数ヶ月リリス様は仕事していたのだろうかと、頭が痛くなった。
リリス様とメルヒを庭へ導く。
薔薇園となっているその場所に、ソファーと机、ティーセットを用意していた。
「まぁ、ここにお茶を用意してくれたのね!
素敵!」
「薔薇が見頃だねぇ…。
ここで休憩するとは考えたなかったよ」
「リリス様に喜んでいただけて、私も嬉しいです」
あんな地下の薄暗い場所に引きこもってはいては、外に出た意味がないでは無いですかとミルキは大事なお嬢様を見て苦笑した。
柔らかな陽光と穏やかなそよ風。
風に乗ってかすかに薔薇の香りが届く。
座った二人にそれぞれ紅茶をカップにそそいだ。
リリス様が侯爵令嬢として体に染み付いている綺麗な仕草で紅茶に口をつける。
こんな陽光の下でお茶ができるようになるなんて考えもしませんでしたとミルキは微笑みを浮かべた。
屋敷にいるときはいつだって、部屋に一人きりかダミアンが相手だった。
そんな寂しい世界から、お嬢様は逃げたのですよとミルキは思いを乗せた視線を向ける。
「ミルキの紅茶は、美味しいわ」
「そうだねぇ…。
うちの子達もこれくらい、できるといいんだけど」
その台詞を吐いた直後、視線を感じミルキはメルヒの背後に目を向けた。
そこに建物の影から三つの影が伸びていた。
恨めしそうにこちらを眺めている。
「あれくらいできるわ」
「ボクだって褒められたい」
「…羨ましい」
この三人いや三匹でしょうか、一体何をしているのでしょう。
気になるのならこちらに来ればいいのに。
ミルキのことを毛嫌いしているあの精霊の雛達はいつもこうして遠巻きに見てくるのだ。
メルヒやリリス様のお茶を邪魔しないように、そっとそちらに移動する。
ちょうど雛達の背後にあたる位置に来たところで声をかけた。
「そちらの精霊のお嬢さん達も見てないで混ざって良いのですよ?
もちろん、給仕としてですがね」
ビクリとそれぞれ背中を震わせた。
愉快ですね。
「あわ!」
「なっ!」
「また見つかってた…」
「「「魔族いやー!!!」」」
声をかけると慌てて逃げ出してしまった。
話を聞いていないところも良くない。
給仕の姿をしているなら相応の仕事を見せて欲しい。
精霊なんて魔族の身では見ることがなく珍しくて面白いのだから。
「…また逃げられてしまいましたね」
ゆっくりと歩きリリス様達がお茶をしている所に戻る。
メルヒと楽しいそうに話しているようだった。
リリス様は屋敷にいる時よりも表情が豊かになっていた。
瞳がキラキラと輝き星が灯ったようで、生き生きとしている。
塔の中にいた頃はミルキが話しかけても素っ気ない返事しか返してくれないことが多かった。
表情は無く、いつも遠くも眺めていた。
変わったのは逃げる選択をしたあの瞬間だ。
あの瞬間からミルキに向ける瞳に輝きが灯ったのだと思う。
願わくばリリス様の”楽しい”が長いこと続けばいい。
運命からは逃れることはできないが、この経験もまた長い記憶に蓄積されるはずだ。
そういえば、先に出た殿下達は今頃どうしているでしょうね。
偽の情報に惑わされているでしょうか。
それともこの場所を視覚することもできない。
せいぜい頑張ってこの場所を探してみるといいです。
せっかく獲られた限られた自由、リリス様と楽しませていただきます。
「リリス様こちらのお菓子もどうぞ。
ベリーをふんだんに使った甘酸っぱいタルトですよ」
「…!」
リリス様が嬉しそうにベリータルトを見つめる。
その表情にミルキの心がやわらいだ。
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