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第6話(1) 『一世一代の告白』~センリの立場~
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外に出ると、夜風が当たり気持ちがいい。
思ったよりもアルコールが回っているようで、身体は火照っていた。
「美味しかった~。長居しちゃったね」
「展望エリアは長居しやすいように設計したらしいから、オーナーとしては大歓迎だな」
来た時と同じように、エントランス前にはセンリの車が停まっている。
鍵を受け取ったセンリがまた助手席の扉を開けてくれたため、ルナは照れながらも礼を言って乗り込んだ。
車内は相変わらずセンリの香りがして、ほっとする。
「疲れてない?」
「全然。楽しくてまだわくわくしてるの」
ゆっくりと車を発進させたセンリは気遣うようにルナを見ている。
ドライブにもいきたかったし、ルナはべろべろになるほど酔ってはいないので、にこりと微笑んで見せた。
「ドライブはどこにいくの?」
「ベタだけど、遠目に夜景が見えるところ」
どこに連れていかれたとしても嬉しいが、ベタなところに連れていかれるのはもっと嬉しかった。
行くときよりもゆっくりめに運転してくれるのもくすぐったくて、ずっと頬が緩んでしまう。
「楽しみ」
「夜景以外は何もないけどな」
「その方が綺麗に見えるから、嬉しいよ」
センリは甘く微笑んで、「そっか」と呟いていた。
ドライブ中はあえて音楽はかけずに会話を楽しんだ。まるでずっと昔から仲の良かった者同士のように、いくら話しても飽きない。ルナばかり楽しんでいたら申し訳ないなと思いつつも、おしゃべりは止まらなかった。
話している間も車はどんどん人気のない場所に向かっており、峠を登りはじめる。
知り合って間もない男性に人気のない場所へ連れてこられているのに、警戒心の欠片もないのは不味いかもしれないと思う。
けれどセンリはずっとルナに対して距離感も言動も気を遣ってくれているのが伝わってきたし、何かあったとしても、着いてくると決めたのはルナなのだ。
「本当なら付き合ってもないのに山に連れてくる男なんて殴り飛ばさないと駄目だぞ」
「私がそうしてもセンリは微動だにしなさそう」
「物を使えばいい」
「もう、それでも無理だってば」
このような冗談が出てくるので余計に安心してしまう。
しばらく峠を登り、車は途中の広場のような場所で停まった。
車からでも見えるほど、そこからの景色は圧巻だった。
「わぁ…綺麗」
宝石箱のような夜景が、ルナの視覚を占領する。
町の光が寄り集まった場所から離れて見てみると、その輝きがより強く感じられた。
「降りてみる?」
もちろん、と何度も頷くと、センリが微笑ましそうに笑う。
相変わらずルナ側の扉はセンリが開けて手を差し出してくれ、ルナはありがたく掴まった。
この大きくて節張った手に握られると、どうしようもなく胸が鳴る。
酔いのせいか少しふらつく感覚があったが、掴まれているため問題はない。
「足元、暗いから気を付けて」
「ありがとう」
そのまま手を引かれて、ルナは腹のあたりまである転落防止柵の前まで連れてこられた。
柵までつくと自然と手を離されたので少し寂しい気持ちになるが、すぐに輝く夜景に目を奪われる。
「本当に綺麗…」
風は吹いているが、季節的に身震いするほどの冷たさではない。
顔にかかる髪を耳にかけ、少しの間ルナは夜景に見入った。
ふとセンリの方を見てみると、ばっちりと視線が合う。
「…っ、もしかしてずっと見てたの?」
「バレたか」
ルナが夜景を見ている間、ずっと見られていたらしい。恥ずかしくなって俯くと、ふっと笑う声が聞こえた。
「夜景より綺麗な子が横にいるからつい」
「からかわないで」
「からかってない」
本人も言っていた通り、今ルナは至極真っ当に口説かれている。
ちらりと見上げてみると、本当に真面目な顔をしているので困った。2人きりなのを余計に意識してしまい、心臓がうるさくて仕方がない。
「…」
センリが何か言いかけて、ふっと山道の方を見た。
「?」
「別の見物人だな」
センリに習って見てみると、明らかにセレブが乗るような黒塗りの車が3台、同じエリアに入ってきた。
広い場所なのですぐ近くというわけではないが、急に大人数になりそうな予感がする。
「おばあちゃーん!早く!」
「はいはい、行きますよ」
しかし予想に反して、降りてきたのはまだ十歳未満であろう幼い子供たちが2人と、上品そうな老婦人が1人。他は五人ほど、静かに降りてきて老婦人達を守るように取り囲む黒服の男達だった。
「早く~!」
「走ったら危ないわよ…あら?」
黒服の男達は既にこちらを認識していたようで少し警戒していた様子だったが、老婦人はにっこりとしてこちらへ歩いてきた。子供達は黒服に付き添われて、既に夜景に夢中になっている。
「こんばんは。センリさん。良い夜ね」
「こんばんは。ご無沙汰しております。メリアンナ夫人」
老婦人が声をかけてきて、センリはそれに礼儀正しく礼をして返した。ルナも慌てて頭を下げる。
「お若いお2人のお邪魔をしてごめんなさいね」
「いいえ、ちょうど2人きりで緊張させてしまっていたところです」
「あら、本当に良いところをお邪魔してしまったようだわ」
冗談のようにセンリが言うと、老婦人は楽しそうに笑う。
老婦人は実に優しげな笑顔をルナにも向けてくれた。
黒服達は、相手が1級のセンリと分かると警戒を解き、老婦人の少し後ろに待機している。
「ルナ、こちらはハリー・メリアンナ夫人。東部戦闘士協会の会長夫人だ」
「はじめまして。どうぞ、ハリーでもメリアンナでも、お好きに呼んでちょうだい」
ルナは絶句した。ルナ達が住む地区を含んだ東部戦闘士協会会長のファミリネームがメリアンナだということは知っていたが、まさかそんな雲の上の人の奥さんが目の前に現れるだなんて思いもしなかった。
「夫人。こちらはルナ・ラントレア。新しい職場の部下です」
「ルナ・ラントレアです!どうぞ、ルナとお呼びください」
緊張でひっくり返りそうになりながらも挨拶すると、夫人はまた楽しそうに笑う。
「うふふ、ルナさんね。本当に可愛らしいお嬢さんだこと」
会長夫人に名前を呼ばれているのが不思議すぎて、もはや夢ではないかと疑いはじめる。
センリはまったく緊張している様子はなく、雰囲気自体はとても和やかだ。
「そろそろあなたの良いお知らせが聞けるのかしら?」
「あまり焦って引かれてしまうと困ります」
「あらあら、若いって良いわねえ」
微笑ましそうな話題が自分とのことだとわかり、また赤くなってしまう。
「あまりお邪魔をすると恨まれてしまうわね。ちょうどお会いできたものだからつい」
老婦人は黒服に命じ、タブレット端末を用意させる。
表示されたのは、ハリーの誕生祭の招待状と記載されたホログラムだった。
「再来月なのだけどね。今から順次送ろうと思っていたの。本当にグッドタイミングね」
その招待状はセンリ宛てであり、ハリーが操作することで「パートナーあり」と変更される。
センリは苦笑して、自分の端末を取り出した。
「ご招待はありがたくお受けいたします。ご期待に添えるかはわかりませんが」
「その時はあなたの慰め会ね」
目の前でセンリへ送付された招待状は、そのままパーティー会場へ入るときに使えるのだろう。
「では失礼するわ。ルナさん、またお会いしましょうね」
「は、はい!また」
さらっと別れを告げたハリーは黒服達と子供達の元へと向かっていってしまった。
精一杯答えたが、また会うことがあるのだろうか。
「関係者は来るかもと思ってたけど、まさか会長夫人と蜂合うとは思ってなかったな」
「関係者?」
衝撃冷めやらぬが、関係者とはなんの話なのか気になり首をかしげる。
センリが山頂あたりを指差すので見上げてみると、うっすらと明かりのついた建造物が見えた。
そういえばあまり気にしてなかったが、ここはどこの山なのか。
「あそこが汚染生物の実験施設。この山自体が施設の所有物で、事前に申請しないとここまで来れないようになってる」
「そうなんだ…」
通りで、こんなにも綺麗な景色が見えるのに人がいなかったはずだ。
「申請しておいてくれたの?」
「静かに見れるところが良いと思って。一応実験と研究に協力することがあるから、関係者として入れるし」
センリが戦闘士として優秀なだけではなく、博学で学会へよくお呼ばれしているのは多くの人が知っている。自ら研究の発表もしているらしく、真面目な環境汚染についての討論番組にも出演していた。
「一般人はライセンスが無い時点で侵入防止柵で阻まれるシステムになってるから、妙なのが入ってこなくて気に入ってるんだ」
だから会長夫人のような大物がドライブに来るのかと納得した。
確かにここは広く、離れたところに行くと子供達の声も心地よい程度だし、とても良い場所だ。
「連れてきてくれてありがとう」
センリのお気に入りの場所と聞いて、また嬉しくなったルナは頬を緩ませた。
夜景にまた目を向けてしばらくした後、夜景に飽きてしまったらしい子供達とハリーが車に戻り去っていく。
去り際も会釈し合い、ハリーの優しい微笑みに癒された。
思ったよりもアルコールが回っているようで、身体は火照っていた。
「美味しかった~。長居しちゃったね」
「展望エリアは長居しやすいように設計したらしいから、オーナーとしては大歓迎だな」
来た時と同じように、エントランス前にはセンリの車が停まっている。
鍵を受け取ったセンリがまた助手席の扉を開けてくれたため、ルナは照れながらも礼を言って乗り込んだ。
車内は相変わらずセンリの香りがして、ほっとする。
「疲れてない?」
「全然。楽しくてまだわくわくしてるの」
ゆっくりと車を発進させたセンリは気遣うようにルナを見ている。
ドライブにもいきたかったし、ルナはべろべろになるほど酔ってはいないので、にこりと微笑んで見せた。
「ドライブはどこにいくの?」
「ベタだけど、遠目に夜景が見えるところ」
どこに連れていかれたとしても嬉しいが、ベタなところに連れていかれるのはもっと嬉しかった。
行くときよりもゆっくりめに運転してくれるのもくすぐったくて、ずっと頬が緩んでしまう。
「楽しみ」
「夜景以外は何もないけどな」
「その方が綺麗に見えるから、嬉しいよ」
センリは甘く微笑んで、「そっか」と呟いていた。
ドライブ中はあえて音楽はかけずに会話を楽しんだ。まるでずっと昔から仲の良かった者同士のように、いくら話しても飽きない。ルナばかり楽しんでいたら申し訳ないなと思いつつも、おしゃべりは止まらなかった。
話している間も車はどんどん人気のない場所に向かっており、峠を登りはじめる。
知り合って間もない男性に人気のない場所へ連れてこられているのに、警戒心の欠片もないのは不味いかもしれないと思う。
けれどセンリはずっとルナに対して距離感も言動も気を遣ってくれているのが伝わってきたし、何かあったとしても、着いてくると決めたのはルナなのだ。
「本当なら付き合ってもないのに山に連れてくる男なんて殴り飛ばさないと駄目だぞ」
「私がそうしてもセンリは微動だにしなさそう」
「物を使えばいい」
「もう、それでも無理だってば」
このような冗談が出てくるので余計に安心してしまう。
しばらく峠を登り、車は途中の広場のような場所で停まった。
車からでも見えるほど、そこからの景色は圧巻だった。
「わぁ…綺麗」
宝石箱のような夜景が、ルナの視覚を占領する。
町の光が寄り集まった場所から離れて見てみると、その輝きがより強く感じられた。
「降りてみる?」
もちろん、と何度も頷くと、センリが微笑ましそうに笑う。
相変わらずルナ側の扉はセンリが開けて手を差し出してくれ、ルナはありがたく掴まった。
この大きくて節張った手に握られると、どうしようもなく胸が鳴る。
酔いのせいか少しふらつく感覚があったが、掴まれているため問題はない。
「足元、暗いから気を付けて」
「ありがとう」
そのまま手を引かれて、ルナは腹のあたりまである転落防止柵の前まで連れてこられた。
柵までつくと自然と手を離されたので少し寂しい気持ちになるが、すぐに輝く夜景に目を奪われる。
「本当に綺麗…」
風は吹いているが、季節的に身震いするほどの冷たさではない。
顔にかかる髪を耳にかけ、少しの間ルナは夜景に見入った。
ふとセンリの方を見てみると、ばっちりと視線が合う。
「…っ、もしかしてずっと見てたの?」
「バレたか」
ルナが夜景を見ている間、ずっと見られていたらしい。恥ずかしくなって俯くと、ふっと笑う声が聞こえた。
「夜景より綺麗な子が横にいるからつい」
「からかわないで」
「からかってない」
本人も言っていた通り、今ルナは至極真っ当に口説かれている。
ちらりと見上げてみると、本当に真面目な顔をしているので困った。2人きりなのを余計に意識してしまい、心臓がうるさくて仕方がない。
「…」
センリが何か言いかけて、ふっと山道の方を見た。
「?」
「別の見物人だな」
センリに習って見てみると、明らかにセレブが乗るような黒塗りの車が3台、同じエリアに入ってきた。
広い場所なのですぐ近くというわけではないが、急に大人数になりそうな予感がする。
「おばあちゃーん!早く!」
「はいはい、行きますよ」
しかし予想に反して、降りてきたのはまだ十歳未満であろう幼い子供たちが2人と、上品そうな老婦人が1人。他は五人ほど、静かに降りてきて老婦人達を守るように取り囲む黒服の男達だった。
「早く~!」
「走ったら危ないわよ…あら?」
黒服の男達は既にこちらを認識していたようで少し警戒していた様子だったが、老婦人はにっこりとしてこちらへ歩いてきた。子供達は黒服に付き添われて、既に夜景に夢中になっている。
「こんばんは。センリさん。良い夜ね」
「こんばんは。ご無沙汰しております。メリアンナ夫人」
老婦人が声をかけてきて、センリはそれに礼儀正しく礼をして返した。ルナも慌てて頭を下げる。
「お若いお2人のお邪魔をしてごめんなさいね」
「いいえ、ちょうど2人きりで緊張させてしまっていたところです」
「あら、本当に良いところをお邪魔してしまったようだわ」
冗談のようにセンリが言うと、老婦人は楽しそうに笑う。
老婦人は実に優しげな笑顔をルナにも向けてくれた。
黒服達は、相手が1級のセンリと分かると警戒を解き、老婦人の少し後ろに待機している。
「ルナ、こちらはハリー・メリアンナ夫人。東部戦闘士協会の会長夫人だ」
「はじめまして。どうぞ、ハリーでもメリアンナでも、お好きに呼んでちょうだい」
ルナは絶句した。ルナ達が住む地区を含んだ東部戦闘士協会会長のファミリネームがメリアンナだということは知っていたが、まさかそんな雲の上の人の奥さんが目の前に現れるだなんて思いもしなかった。
「夫人。こちらはルナ・ラントレア。新しい職場の部下です」
「ルナ・ラントレアです!どうぞ、ルナとお呼びください」
緊張でひっくり返りそうになりながらも挨拶すると、夫人はまた楽しそうに笑う。
「うふふ、ルナさんね。本当に可愛らしいお嬢さんだこと」
会長夫人に名前を呼ばれているのが不思議すぎて、もはや夢ではないかと疑いはじめる。
センリはまったく緊張している様子はなく、雰囲気自体はとても和やかだ。
「そろそろあなたの良いお知らせが聞けるのかしら?」
「あまり焦って引かれてしまうと困ります」
「あらあら、若いって良いわねえ」
微笑ましそうな話題が自分とのことだとわかり、また赤くなってしまう。
「あまりお邪魔をすると恨まれてしまうわね。ちょうどお会いできたものだからつい」
老婦人は黒服に命じ、タブレット端末を用意させる。
表示されたのは、ハリーの誕生祭の招待状と記載されたホログラムだった。
「再来月なのだけどね。今から順次送ろうと思っていたの。本当にグッドタイミングね」
その招待状はセンリ宛てであり、ハリーが操作することで「パートナーあり」と変更される。
センリは苦笑して、自分の端末を取り出した。
「ご招待はありがたくお受けいたします。ご期待に添えるかはわかりませんが」
「その時はあなたの慰め会ね」
目の前でセンリへ送付された招待状は、そのままパーティー会場へ入るときに使えるのだろう。
「では失礼するわ。ルナさん、またお会いしましょうね」
「は、はい!また」
さらっと別れを告げたハリーは黒服達と子供達の元へと向かっていってしまった。
精一杯答えたが、また会うことがあるのだろうか。
「関係者は来るかもと思ってたけど、まさか会長夫人と蜂合うとは思ってなかったな」
「関係者?」
衝撃冷めやらぬが、関係者とはなんの話なのか気になり首をかしげる。
センリが山頂あたりを指差すので見上げてみると、うっすらと明かりのついた建造物が見えた。
そういえばあまり気にしてなかったが、ここはどこの山なのか。
「あそこが汚染生物の実験施設。この山自体が施設の所有物で、事前に申請しないとここまで来れないようになってる」
「そうなんだ…」
通りで、こんなにも綺麗な景色が見えるのに人がいなかったはずだ。
「申請しておいてくれたの?」
「静かに見れるところが良いと思って。一応実験と研究に協力することがあるから、関係者として入れるし」
センリが戦闘士として優秀なだけではなく、博学で学会へよくお呼ばれしているのは多くの人が知っている。自ら研究の発表もしているらしく、真面目な環境汚染についての討論番組にも出演していた。
「一般人はライセンスが無い時点で侵入防止柵で阻まれるシステムになってるから、妙なのが入ってこなくて気に入ってるんだ」
だから会長夫人のような大物がドライブに来るのかと納得した。
確かにここは広く、離れたところに行くと子供達の声も心地よい程度だし、とても良い場所だ。
「連れてきてくれてありがとう」
センリのお気に入りの場所と聞いて、また嬉しくなったルナは頬を緩ませた。
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