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ガラスの破片
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バインッ
「痛っ、あぁ、これガラスか...」
「ふふ、何をしているんだ、ここから入ってこい」
「いやぁ、恥ずかしいところを見られちゃいましたぁ。綺麗すぎるガラスはぼーっとしてたら気づかないですね、えへへ」
「ほんとに可愛いやつだな君は、突き破っていたらえらいことになってたぞ」
「ひぃぃ、想像するだけでもゾクゾクしますね。ん?これ実験に使えません?」
「ほう、ガラスを使った実験か?」
「はい!そうです!上からガラスの破片を落として体に突き刺すんです!これは結構インパクトあるでしょう」
「いや、インパクトよりも痛みを重視すべきなのだがな...、まぁ痛みも十分だろう。よし今日の実験はそれにしよう。」
「よし、じゃぁそのガラスを粉々に割ってくれないか?」
「任せてください、セイッ」
パリーン
「痛ったぁぁぁぁい!!」
「おいおい!!なぜ素手でいこうと思ったんだ!拳が血まみれじゃないか!」
「うぅ、まさかこんなことになるとは...」
「君の痛みのデータは要らないんだ、ほら、包帯をまいた。これで大丈夫だろう」
「グスンッ、博士ってばホント優しい、彼氏がいないのが不思議なくらい」
「余計なことは言わんでいい、素直に感謝しとけばいいんだ」
「てへっ、じゃぁこのガラス持ってきますね」
「おい!素手で掴むんじゃ...」
「痛ったぁぁぁぁぁい」
ガチャ
そこには70代ほどの男の老人が台座の上で拘束されていた。
「全く、君が怪我しすぎたせいでなんとなくのデータは取れてしまったぞ」
「いやいや!手と全身じゃ全然違いますよ!名誉挽回です!さぁ!始めましょう!!!」
「なんじゃ?どうなっておるんじゃ?わしは確かポチと散歩に行っていたはずじゃが?」
「...なんで今回の実験体はこんなヨボヨボなんですか?」
「そういえば老人のデータがあまりなくてな、それと...」
「ヨボヨボの肌の方が破片が刺さりやすそうだろ?」
「そんな理由で選ばれるって、可哀想ぉぉ」
「え?なんじゃ?よく聞こえんのじゃが?もっと大きい声でしゃべってくれんかの?」
「よし!いっちゃいますよ!!」
ポチ、グサグサグサグサッ
助手がスイッチを押すと、上から大量のガラスの破片が老人めがけて降り注いだ。
「痛いッ、あぁぁぁぁぁ!!!痛い痛い!!!」
体中にガラスが突き刺さり、全身が傷だらけになる。ガラスを抜こうとするが、痛みのあまり力が入らない、老人の目は老人の目とは思えないほど見開いており。痛みから逃れようと必死にガラスを引き抜こうとする。
「うぐぅぅぅぅ」
「ははは、見てくださいよ!老人が必死になってますよ!すごい!若返ったみたいだ!!」
「うむ、老人のか弱い力ではそう簡単には抜けんだろうな、まぁ一般の成人男性でも痛みで抜くことは困難だが」
「なぜじゃ!なぜこんなことをするのじゃ!今日は孫が来ると言っていたんじゃ!!娘が子供産み、今日やっと孫に会えるのじゃ!!」
「あらら、それは残念だね...、でも安心して、実験体に子供は選ばれないからさ。安心して死になよ」
「うぅ、なんてことじゃ...すまん、清美、そしてまだ見ぬ孫、原太郎...。じいちゃんはここで死ぬらしい。ごめんよ...ごめんよ...」
ポチ グサグサグサグサグサグサグッ
助手が追加でガラスの雨を降らせた、全身はガラスの破片で埋もれ、見ることは出来ない。しかしもがいているのか、ガラスの山がモゾモゾと動いている。
「はははっ、勝手に動いて勝手に傷ついてくれてる、これは楽でいい」
しばらくモゴモゴと動いたあと、ガラスの山は動かなくなった。
「ふむ、死んだな」
「確認しますね」
「まて!お前がやるとまた怪我しそうだ、私が確認する」
博士はシャベルを使って慎重にガラスの山をかき分けた。
そこには老人の死体があった。口の中はガラスでパンパンで血だらけだ、恐らくもがいてるうちに口の中にガラスが入り込み、呼吸をするだけでも口の中がザクザクになったのだろう。痛みと苦しみの中、老人は窒息死したのだ。
「もがかずにじっとしていれば死にはしなかったろうに...」
「孫に会いたかった執念じゃないですかね?まぁ、結局死ななくても再利用されるだけなんだけどね」
「それより、傷は大丈夫か?」
「ええ、博士の手当のおかげです!!ありがとうございます!!、良ければ僕が彼氏になりましょうか?なんて...」
「.........」
「な、何照れてるんですか!?じょ、冗談ですよ!!なんか僕まで恥ずかしいじゃないですか!!」
「...バカ」
「痛っ、あぁ、これガラスか...」
「ふふ、何をしているんだ、ここから入ってこい」
「いやぁ、恥ずかしいところを見られちゃいましたぁ。綺麗すぎるガラスはぼーっとしてたら気づかないですね、えへへ」
「ほんとに可愛いやつだな君は、突き破っていたらえらいことになってたぞ」
「ひぃぃ、想像するだけでもゾクゾクしますね。ん?これ実験に使えません?」
「ほう、ガラスを使った実験か?」
「はい!そうです!上からガラスの破片を落として体に突き刺すんです!これは結構インパクトあるでしょう」
「いや、インパクトよりも痛みを重視すべきなのだがな...、まぁ痛みも十分だろう。よし今日の実験はそれにしよう。」
「よし、じゃぁそのガラスを粉々に割ってくれないか?」
「任せてください、セイッ」
パリーン
「痛ったぁぁぁぁい!!」
「おいおい!!なぜ素手でいこうと思ったんだ!拳が血まみれじゃないか!」
「うぅ、まさかこんなことになるとは...」
「君の痛みのデータは要らないんだ、ほら、包帯をまいた。これで大丈夫だろう」
「グスンッ、博士ってばホント優しい、彼氏がいないのが不思議なくらい」
「余計なことは言わんでいい、素直に感謝しとけばいいんだ」
「てへっ、じゃぁこのガラス持ってきますね」
「おい!素手で掴むんじゃ...」
「痛ったぁぁぁぁぁい」
ガチャ
そこには70代ほどの男の老人が台座の上で拘束されていた。
「全く、君が怪我しすぎたせいでなんとなくのデータは取れてしまったぞ」
「いやいや!手と全身じゃ全然違いますよ!名誉挽回です!さぁ!始めましょう!!!」
「なんじゃ?どうなっておるんじゃ?わしは確かポチと散歩に行っていたはずじゃが?」
「...なんで今回の実験体はこんなヨボヨボなんですか?」
「そういえば老人のデータがあまりなくてな、それと...」
「ヨボヨボの肌の方が破片が刺さりやすそうだろ?」
「そんな理由で選ばれるって、可哀想ぉぉ」
「え?なんじゃ?よく聞こえんのじゃが?もっと大きい声でしゃべってくれんかの?」
「よし!いっちゃいますよ!!」
ポチ、グサグサグサグサッ
助手がスイッチを押すと、上から大量のガラスの破片が老人めがけて降り注いだ。
「痛いッ、あぁぁぁぁぁ!!!痛い痛い!!!」
体中にガラスが突き刺さり、全身が傷だらけになる。ガラスを抜こうとするが、痛みのあまり力が入らない、老人の目は老人の目とは思えないほど見開いており。痛みから逃れようと必死にガラスを引き抜こうとする。
「うぐぅぅぅぅ」
「ははは、見てくださいよ!老人が必死になってますよ!すごい!若返ったみたいだ!!」
「うむ、老人のか弱い力ではそう簡単には抜けんだろうな、まぁ一般の成人男性でも痛みで抜くことは困難だが」
「なぜじゃ!なぜこんなことをするのじゃ!今日は孫が来ると言っていたんじゃ!!娘が子供産み、今日やっと孫に会えるのじゃ!!」
「あらら、それは残念だね...、でも安心して、実験体に子供は選ばれないからさ。安心して死になよ」
「うぅ、なんてことじゃ...すまん、清美、そしてまだ見ぬ孫、原太郎...。じいちゃんはここで死ぬらしい。ごめんよ...ごめんよ...」
ポチ グサグサグサグサグサグサグッ
助手が追加でガラスの雨を降らせた、全身はガラスの破片で埋もれ、見ることは出来ない。しかしもがいているのか、ガラスの山がモゾモゾと動いている。
「はははっ、勝手に動いて勝手に傷ついてくれてる、これは楽でいい」
しばらくモゴモゴと動いたあと、ガラスの山は動かなくなった。
「ふむ、死んだな」
「確認しますね」
「まて!お前がやるとまた怪我しそうだ、私が確認する」
博士はシャベルを使って慎重にガラスの山をかき分けた。
そこには老人の死体があった。口の中はガラスでパンパンで血だらけだ、恐らくもがいてるうちに口の中にガラスが入り込み、呼吸をするだけでも口の中がザクザクになったのだろう。痛みと苦しみの中、老人は窒息死したのだ。
「もがかずにじっとしていれば死にはしなかったろうに...」
「孫に会いたかった執念じゃないですかね?まぁ、結局死ななくても再利用されるだけなんだけどね」
「それより、傷は大丈夫か?」
「ええ、博士の手当のおかげです!!ありがとうございます!!、良ければ僕が彼氏になりましょうか?なんて...」
「.........」
「な、何照れてるんですか!?じょ、冗談ですよ!!なんか僕まで恥ずかしいじゃないですか!!」
「...バカ」
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