痛覚研究所の記録

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ささくれ引きちぎり

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カチャカチャ
「ふぅ、毎度毎度食器を洗うのは面倒だな。そろそろ食洗機を買った方が良いのだろうか?」
「博士、手伝いましょうか?そもそも、そういうのをやるのが助手の役目では?」
「でも君はデータの整理で忙しいだろ?部下を酷使するのは上司として最悪の行為だからな。これは私に任せたまえ」
「うぅ、僕、博士の元で働けて嬉しいです!!」
「ふふ、そうかそうか」
「(とは言ったものの、この量はいささかキツイな...)」
カチャカチャゴシゴシ
「痛っ!」
パリーン
「博士!!大丈夫ですか!?」
「あぁ、すまないな...」
「もう!!無理しないで下さいね!!僕は助手で、博士をサポートする人なんですから」
「ふふ、優しいんだな。でも大丈夫さ、ささくれがめくれただけだ、絆創膏を貼れば洗える」
「あぁ、痛いですよねぇささくれ、治るまでに時間かかるし治るまでささくれにビクビクしながら生活しないといけませんし」
「あぁ、しかも治りかけてもまためくれてしまうしな、厄介極まりない」
「とりあえず食器洗いは僕がやります。博士には代わりにデータの整理まかせていいですか?」
「うむ、分かった。頼むよ」
「あぁ、それと...」
「ん?なんですか?他にもやることがあるんですか?なんでも言ってくださいね」
「それは頼もしいな、だか違う。実験の事だ」
「実験...、ささくれを引きちぎるとかですか?」
「ご名答、ささくれの痛みは1箇所でもそこそこ痛いからな。指中に出来たささくれを全部引きちぎるとどれほど痛いのか実験しようと思う」
「さすが博士、タダでは起きませんね」
「ふふふ、早速実験の準備といこう」


ガチャ
そこには指が傷だらけの40歳程の主婦が台座に拘束されていた。
「おお!!これはいい具合にささくれだらけですね!!」
「だろ?家事プラスパートで皿洗いをしている主婦だ。毎日指に洗剤と水を浴びている、そりゃささくれも出来るだろう」
「はっ!!寝すぎた!!早くパートに行かないと!!、...え?ここ、どこ?」
「やぁお姉さん、ここは痛覚研究所。お姉さんは実験体に選ばれたんだよ」
「あらヤダお姉さんだなんて...、私もまだまだいけるわね。て、痛覚研究所?何、それ?」
「そんなことお姉さんには関係ないよ、タダそこで痛みを感じればいいだけさ」
「痛みを...?」
「博士、ヤっちゃいますね」
「あぁ、頼む」
「お姉さん、手を握りますね...」
「え?は、はい…」
助手は優しく主婦の手を握る。主婦は若く可愛らしい助手に手を握られ少し赤くなっている。
「えいっ!!」
ブチブチッ!!
「きゃぁぁぁ!!!痛いッッ!!」
人差し指のささくれを全力で引きちぎる、傷は深く、縦に裂けている。血が溢れ出し、鋭い痛みが襲ってくる。
「ちょっと!!痛いわよ!!なにすんの!!つぅぅぅぅ」
「あぁ、お姉さん!!いい血の色してるね!!」
助手が指にしゃぶりつく
「きゃゃゃゃ!!しみる!!離してよ!!離してってば!!」
「ふぅ、洗剤が染みてるからか、少し薬っぽい味がするよ。洗剤を控えたら?」
「ヒッ!!」
「こらこら、ビビっているぞ。そんなデータはいらない、さっさと続きをやってくれ」
「了解でーす!!」
「続きやるよお姉さん、大丈夫大丈夫、死にはしないよ」
「嫌よ!!やめて!!離して!!」
「えいっ!!」
ブチブチッ
「うぐっ...いったぁぁぁい!!痛い痛い!!やめてってばぁぁ!!!」
「よしこれくらいデータが取れれば十分だ、実験を終了しよ...」
ちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱ
「ハァハァハァハァハァハァハァ、美味しい!!美味しいよお姉さん!!」
ブチブチブチブチッッ
「痛い!!いったぁぁぁい!!もうやめてぇぇ!!!」
ちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱ
「ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ」
「...私だけでも戻っとくぞ」


ガチャン
「あいつ、この研究所にいなかったら確実に捕まってただろうな」
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