空想世界

book bear

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当選結果

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タバコを吸うために開けた窓から夜風が夏の香りを連れて吹いてくる。

この匂いを嗅ぐと、小学生の時両親とやった花火を思い出す。

あの頃はまだ全てが上手く行っていた。
先に待つ暗い未来なんて知らずに充実した毎日を送っていた。

戻ることの出来ないあの頃を思い浮かべては、立ち昇るタバコの煙のように消えていく。

昔の事を考えるのはやめよう。

当選時間までもうすぐだ。

想真は右ポケットに押し込んだ宝くじを取り出して広げてみた。

01 29  61  74  05 30  09

の7つの数字が並んでいた。

おそらくこの数字が揃えば大当たりだろう。
想真は宝くじを買ったことがなかったので詳しいルールがわからなかった。

宝くじほどあたらないギャンブルは無いだろうと思い買ったことがなかったのだ。

宝くじなんてほぼハズレくじだ。

だれしも頭では分かっていても、やはり期待はしてしまっている。

万が一という事もある。

そこに色んな夢を見る。

想真もわずかだが期待を寄せていた。
宝くじは当たりを買うというよりも当たったら何に使おうかと想像して楽しむ時間を買っているのだと想真は思った。

その時間ももう終わりだ。
時刻は午後7時になり、当選発表のサイトを開いた。

スマホの画面を下へとスクロールしていく。

この瞬間はわくわくのピークになる、そして大半はやっぱりはずれかと夢から覚めるのだ。

想真はゆっくりと当選番号を確認した。
「えーっとまずは01。
 おーそろってんじゃん、次に29

そして61!おぉ!」

もしかして来るか、想真の期待は高まっていく。

「74!05!30!うぉーー!!!」

これは本当に当たるかもしれない、宝くじをもつ手が震えていた。

つかめる距離に夢か見えた気がした。

そして最後の数字を見た。

17

「17!?え、嘘だろ!なんだよー」

目の前に見えていた夢は儚く散っていった。

暗い気持ちでゴッドに電話をかけると1コールで出た。
結果を心待ちにしていたのだろう。

6個まで数字は揃っていたものの最後で外れたと伝えた。

「え!すげぇじゃん!」

何がすげぇだ、当たらなきゃ意味がないだろう。

「6個揃ったってことは3等か?100万くらいあるんじゃないか?」

え?3等?

想真は全部揃えて始めて当選だと思っていた。

「え、まじでそんなにあたってんの?」

「すげぇ!やっぱ想真お前の言霊は本物なんじゃないか?」

信じれなかった。
近頃願ったことが叶い始めている。
これはもしかするととんでもない力を手に入れたのかもしれない。

当選した興奮と、未知なる力の可能性に想真の手は震えていた。

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