幼女と執事が異世界で

天界

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第1章

4,チュートリアル Part,2

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 目の前に浮かんでいる半透明のウィンドウ。
 その中にはゲームのステータス画面のような物が表示されていた。


       ■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 BaseLv:0 職業:町民Lv1

 HP:50/50
 MP:10/10
 筋力:10
 器用:10
 敏捷:10
 魔力:10
 回復力:10
 運:5

 状態:健康

 所持職業:町民Lv1

 残りポイント:500

 所持スキル
 成長率増加Lv10 スキルリセット ステータス還元
 ウイユベール共通語翻訳#(自動筆記翻訳付き) 鑑定 クラスチェンジ

       ■□■□■□■□■□■□■□■□■□


 アルからチュートリアルを受けている最中だとはいえ、これは明らかにゲームすぎる。表示されている内容的には完全にステータス画面だ。
 各種能力が数値化されていて、所持しているスキルが書かれている。居眠り強制TSクソ野郎からの贈り物といわれた " ウイユベール共通語翻訳#(自動筆記翻訳付き) " もしっかり表示されている。

 つまり、これはオレのステータスなのだ。この数値が多いのか少ないのかいまいち判断できないが、BaseLvから見ても0なので少ないのだろう。
 ゲームならBaseLvといえば、キャラクターの強さの基準のことだ。これが高いと強い。逆に低いと弱い。明確でわかりやすい数値化だ。
 だが昨今のゲームではBaseLvだけでは強さを測れない。各種能力値の違いや所持しているスキルなどにより、個別化が図られ、自分だけのキャラクターが作成できるのは最早当たり前だ。

 この世界でも、つまりはそういうことなのだろうか? 自身の好きなようにステータスをカスタマイズし、スキルを取得し、自身のやりたいことに合わせた世界で唯一のキャラクター__自分自身__#を作れと。


「表示されている内容はワタリ様ご自身のステータスにございます。各種能力値、現在の身体の状態、所持職業、所持スキル、それと残りポイントにございます。
 もっとも重要なのが残りポイントにございます。残りポイントとは、BaseLvが上昇することにより獲得できるポイントの残量になります。このポイントを使用することにより、能力値を上昇させることができる他、スキルを取得することができます」


 思ったとおりに、ポイントを使ってステータスの強化とスキルの取得が可能なようだ。ますますゲームチックになっているが、その分わかりやすい。
 ポイントで能力を伸ばせるなら、確かに幼女であったとしても、力で負けることはなくなるかもしれない。対策は確かに打てる。

 だが……問題は、筋力に振ったらマッチョになるのかってことだ! マッチョ幼女とかやだぞオレは! 全力で拒否させてもらう!


「アル! 質問だ。もし筋力にたくさん振ったら、筋肉がつきまくってマッチョになるのか?」

「答えは否。ステータスにて割り振られたポイントによる強化は、身体的な見た目には反映されません」

 即座にマッチョ幼女を否定してくれた執事には感謝だ。これなら思う存分筋力に振れるってもんだ。まぁ極振りなんてそんなピーキーなことしないけどな! 目指すは万能。THE器用貧乏だ!


「では続きをよろしいでしょうか?」

「あぁ続けてくれ」

「まずBaseLvについてご説明致します。BaseLvとは強さの一基準となる物にございます。
 BaseLvをあげることにより、ポイントを取得することができます。
 先に述べましたように、ポイントを使ってステータスの向上及びスキルの取得が可能となります。BaseLvを上げるには戦闘行為を行うか、各種仕事を行うと一定条件を満たせば上昇します。
 職業に関しては、一定条件を満たすことにより職業を取得できます。職業に就くと職業に応じて恩恵を得ることができます。得られる恩恵は各職業により違い、能力を向上させる物もあれば、固有のスキルを得られる物もございます。
 ただし、これらの恩恵は職業に就かなければ得られません。所持しているだけでは無効となります。ご注意くださいませ。
 そして職業にもLvが存在し、職業に就いている状態でBaseLvを上昇させることができる行動を行うことにより成長します。成長すると得られる恩恵を増加させることができます」


 淡々と話を続けるアルだが、こっちは内心どころかワクワクで表情がにやけてしまっている。
 職業によって恩恵があるのか! これは是非ともコンプリートしたいものだ。だが、職業にもLvが存在し、しかも職業に就いていないと上昇しないのか、コンプリートもいいが高Lvを目指すなら厳選する必要も出てくるな。悩ましいぜ! 嬉しい悩みは大歓迎だ!


「能力値に関してご説明を致します。
 HPは生命力。HPがなくなると死亡します。蘇生魔法やスキル、アイテムの類はございませんのでご注意を。
 MPは魔法やスキルを使用するために必要になります。こちらは0になっても死亡はしませんが、0になると強烈な嘔吐感や眩暈に襲われます。戦闘中では致命的になりますのでご注意を。

 筋力は上昇させると、身体の力が強くなります。
 器用は上昇させると、手先などの身体の制御力や魔法の制御力が上がります。
 敏捷は上昇させると、素早く動けるようになります。その他にも動体視力なども向上します。
 魔力は上昇させると、魔法の威力が向上します。
 回復力は上昇させると、HPとMP及びスタミナの回復力が向上します。スタミナはステータス表示されない隠しステータスです。走れば減り疲れます。これがスタミナです。
 運は表示されている能力値では、唯一ポイント割り振りできない能力です。
 クリティカルと呼ばれるあらゆる効果を大幅に増加させる特殊効果の発生確率を上昇させたり、様々な効果があります。チュートリアルブックに記載されている情報では運の記述はこれだけとなります。申し訳ございません。

 残りポイントはBaseLv上昇により取得できるポイントの残量値となります。ポイントが0の場合、ステータス割り振りもスキル取得もできませんので、ご注意ください。
 所持スキルには、ワタリ様が所持しているスキルの一覧が表示されます」


 一気に能力値の説明をされたが、息一つ切らさずにアルは朗々と明快に話し終えている。実に見事と言えるチュートリアルだ。彼はまさにチュートリアル。まぁそのまんまだしな。


「次にステータス割り振りに関してご説明致します。
 ステータス割り振りは、フォーカスではなく、タッチして行います。ウィンドウの能力値を一回タッチする度に、ポイントが1割り振られます。割り振ったポイントは撤回できませんので、ご注意ください。
 ワタリ様の場合のみ、特殊スキル " ステータス還元 " にて割り振ったポイントを元に戻せます。
 ステータス割り振りによる上昇数はHPのみ、1ポイントに付き5。その他の全ての能力は1ずつ上昇します」


 タッチってことは触るのか、確かにフォーカスではガン見してたら、決定とかなったら洒落にならないものな。タッチの方が確実だろう。
 まぁオレはどうやらステータス還元のスキルで振り直しが可能なようだから、そこまで気にする必要もない。気をつけるべきはHPだけ、1ポイントで5上昇ってことだけだな。


「おっと質問だ。ステータス還元は何度でも使えるのか?」

「もちろんでございます。創造神様よりの贈り物ですので、回数無制限消費なしの特殊スキルにございます」

 どうやら懸念材料も問題ないようだ。これで好きなだけステータス割り振りができる。まさにチートスキルだぜこの贈り物は!


「次は一度メニューを表示させて頂けますか? 続きまして、スキルをフォーカスして選択してください」


 アルの言うとおりに、メニューを念じるとステータスウィンドウになっていたウィンドウが、メニューウィンドウに切り替わる。そしてすぐにスキルをフォーカスして、文字が押し込まれるとたくさんのスキルが表示される。

 筋力増加Lv1、器用増加Lv1……能力値8種類全ての増加スキルの他にも初級魔法:火など様々なスキル群が表示されている。
 ウィンドウの右側にスクロールバーのような物があったので、なんとなくウィンドウの下の方を見てみると自動でスクロールされる。とても便利だった。

 どんどんスクロールしていくと、増加ではなく強化という項目のスキルも出てくる。
 各種能力値8種類分あるのかと思いきや、HPとMPと運がない。各増加はあったのに強化はないようだ。
 強化するとHPとMPだと無限増殖とか出来ちゃうからないとか? 前にやったMMORPGで同じようなバグがあって愉快なことになってたからな。運がないのは、やはり運という能力値が他の能力値とは違った特別な仕様だからだろうか?

 どんどんスクロールして流し見していくと、今度は強化ではなく低下スキルも出てくる。強化があれば低下もある。当然といえば当然かもしれない。この辺はデバフと呼ばれるものだろう。
 その下には隠密や鷹目、単独転移などといった特殊そうなスキルが並んでいた。
 これだけスキルがあると目移りしそうだ。スキル群の横には必要ポイントと数字が書かれている。当然取得に際して必要なポイント量ということだろう。
 オレの残りポイントは500だった。今流し見した全てのスキルはほとんどが一桁代のポイント量。2桁になっても20代に届くものは少ない。全部とってもあまりそうだな。まぁ普通に考えれば、Lvがついている以上高いレベルのスキルはポイントがどんどん高くなっていくんだろう。だから500ポイントが多いのか少ないのかよくわからないな。初期スキルを揃える分には多いから、一応マシってところか。


「ご覧頂けてご理解して頂けたかと愚考致しますが、ご説明させて頂きます。
 スキルは取得できるスキルが一覧で表示されます。スキルを取得するには必要ポイントに表示されているポイント量が必要となります。
 スキルは一度取得すると撤回ができませんが、ワタリ様はステータス割り振り同様に、特殊スキル " スキルリセット " で取得スキルをポイントに何度でも還元し、取得できます。

 Lvが表示されているスキルは、例えば筋力増加Lv1を取得すると、筋力増加Lv2が取得可能なスキルとして表示されます。
 Lvがついているスキルは高いLvのスキルが優先され、取得の際に上書きされます。筋力増加Lv1と筋力増加Lv2の効果が重複することはなく、Lvの高い方のスキルの効果のみが発揮されます。

 級の表示があるスキルに関しては、上位スキルを取得するためには条件を満たす必要がございます。チュートリアルブックには中級以上の級スキル取得条件の記載はございません。申し訳ございません。
 級スキルに関しては上位スキルを取得しても、別個のスキルとして扱われ、上書きされることはありません。
 尚、スキルウィンドウに表示されるスキルは現在取得可能な物に限られています。必要ポイントが超過している分には条件外とはなりませんのでご安心を。
 取得の際にはタッチを使用します。フォーカスでの選択は無効となりますのでご注意を」


 記載の部分で申し訳なさそうに頭を下げるアルだが、チュートリアルブックの擬人化したのが彼だ。そこまで多くは求めていない。
 むしろその辺は自分で調べるべき項目だろう。何もかも聞いていては自分のためにならない。楽が出来る部分は楽をしたいと思うが、それが全てではない。

 若いうちは苦労は買ってでもしろ、というしな。


「ではもう一度メニューを表示して頂けますか? アイテムをフォーカスして選択してください」


 特に質問もないので、言われるがままにメニューと念じてアイテムをフォーカスして選択する。ステータスやスキル同様文字が押し込まれ、画面が切り替わる。


       ■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 初心者セットx1
 初心者ポーションx2

       ■□■□■□■□■□■□■□■□■□


 ステータスやスキルに比べると遥かに寂しい内容が表示されていた。
 初心者セットと初心者ポーションが2個だけ……。まぁ何もないよりはましだろう。要は考えようだ。

 アイテムの表示を見てがっかりしていると、進行係兼解説役のアルは淡々と続ける。


「アイテムにはアイテムボックスの中身が表示されます。
 アイテムボックスはこの世界に生を受けた物ならば、必ず持っているスキルの一つでございます。他にはステータス割り振りやスキル取得もそれにあたります。
 初期状態のアイテムボックスには、2種類のアイテムが各種最大2個まで収納できます。アイテムボックスに収納されたアイテムは時間を停止された状態で保存されます。アイテムボックスに収納している限り、腐ったり壊れたりすることはありません。
 ですが、生き物や収納の類の中に何かが入っている場合は収納できません。
 尚、初心者セットに関しては特別なアイテムとなっていますので、収納可能です」


 異世界名物のアイテムボックスも健在か! 嬉しいことだが、初期状態ではほとんど使えない子だな。そういえば取得可能スキル一覧にアイテムボックス拡張Lv1があったような。これは取らざるを得ない! うろ覚えだからあとでしっかり確認しよう。


「ではアイテムボックス内の初心者セットをタッチしてください」


 言われるがままに初心者セットをタッチすると、ウィンドウから初心者セットx1の表示が消えたと思ったら、手元に大きなずた袋が出現する。
 結構重くて重さに耐え切れず取り落としてしまうと、ガチャっと音を立てて地面に転がった。


「おっと……これが初心者セット?」


 地面に落ちたずた袋の口についている紐を引っ張りながら、目の前に佇んでいる執事に問いかける。引っ張ってはみたがやはり結構重い。
 一体何が入ってるんだろうか? 初心者セットだから武器防具? 生活道具もあるのだろうか?


「答えは是。その通りにございます。口の紐を解いて中をご確認ください」


 言われたとおりにずた袋の紐を解き、中身を確認してみる。
 中には短剣、マントのような物、ベルト付きの小さなポーチ、小さな水筒、簡単な皮の篭手、こちらも簡単な木で出来たプロテクターみたいな何かがあった。生活用品的なものは水筒以外見当たらない。
 一応全部取り出してみて、すいぶん軽くなったずた袋をひっくり返して残りが無いか確認してみたが、何も入っていなかった。
 つまり……初心者セットとは初心者用の簡易武器防具の詰め合わせということだった。


「中身は銅の短剣、皮のマント、皮の篭手、木の脛当て、皮ベルト付き小ポーチ、小水筒にございます。どうぞ装備してみてくださいませ。
 装備の仕方がわからなければ遠慮なく仰って下さい。お手伝いさせて頂きます」

 中身の説明とめいあいへるぷゆー的な、フレンドリーさを醸し出して言ってくる執事だったが、オレは見逃していない。お手伝いのところで目が確実に光った。……こいつ、実は手伝いついでに体に触ろうと!? まさかのロリコン執事!?


「いや大丈夫だ。比較的簡単な感じだし……ほらできた」


 ロリコン疑惑が浮上した執事を若干警戒しつつ、装備を付けていく。
 小ポーチは腰に付けられるベルト一体型なので、つけて邪魔にならない位置にポーチを動かし調整。
 銅の短剣はポーチのベルトに括り付けられたのでそこへ。小水筒は付属の紐でベルトに垂らしておく。
 木のプロテクターは脛当てとのことなので、脛部分につけて紐で結ぶ簡単仕様だ。篭手は腕を通すだけ。
 マントは羽織って左肩近くのボタンで留めるだけの簡単なものだ。装備のサイズは誂えたかのようにぴったりだった。
 全部が簡単なのでお手伝いはまったく必要なかった。必要あってもロリコン疑惑が浮上した以上、頼むことはないが。

 ずた袋の中にあったときは結構重かったが、装備してみるとそれほどでもない。これなら十分走ったりできる。戦闘も可能だろう。幼女だが。
 早いところスキルで強化したいものだ。


「では次はスキルの使用方法でございます。
 スキルの使用は使用したいスキルを明確に心の中で声にするだけにございます。メニューを表示するのもスキルにございます。
 使用法はすでにメニューが使えていますので、問題はないと愚考致します。
 ではまずはアイテムボックスを使用してください」


 メニューもスキルだったのか。生まれた時から使えるスキルの一つってことだな。
 言われた通りにアイテムボックスを念じる。
 すると目の前に突然空間を引き裂いて黒い穴が出現した。何の前触れもなく出現したものだから、ちょっとびっくりしてしまった。
 メニューウィンドウとは違って、ぽっかり黒い穴が空いているのだからびびってしまっても仕方あるまい。


「その穴がワタリ様のアイテムボックスになります。
 その状態では収納してあるアイテムの一覧を見れませんが、穴に手を入れて収納されているアイテムを、心の声で指定すると引き出すことができます。当然ながら、収納されていなかったり収納数以上を引き出そうとしても引き出すことはできません。
 試しに初心者ポーションを2個取り出してみてください」


 なるほど、アイテムボックスをスキルで使うと、一覧は見れないけど迅速に引き出せるってことか。多分、この状態で穴にアイテムを突っ込んだら収納になるんだろうな。


 言われたとおりに穴におっかなびっくり手を突っ込んで、初心者ポーション2個と念じる。念じた瞬間に手の中に感触が生じた。
 なにやら細長いガラスのような物が2個ほど手の中にある。そのまま穴から手を抜いてみると、手の中には薄いピンク色の液体の入ったコルクのような栓のされた試験管が2個あった。
 これが初心者ポーションのようだ。無事に取り出せたことにちょっと感動してしまった。


「お見事でございます。次はそのまま初心者ポーションを1つ、穴の中に入れてみてください。収納できます。
 限界種類数に達している場合は、穴に入れることができませんのでご注意ください。
 収納限界数に達した場合は、限界種類数に空きがあれば収納できます。
 その他にも、他人のアイテムボックスには手を入れることはできません」


 やはり収納は穴に突っ込むだけのようだ。
 収納種類も数も初期状態なので全然入らないが、今のところは初心者ポーションを入れるだけだから問題はない。
 1つだけ初心者ポーションを穴の中に入れて離すと、試験管の感触が消失する。これで収納完了というわけか。


「お見事でございます。アイテムウィンドウで収納されているか確認してください」


 穴に突っ込むだけという猿でも出来る作業に、お見事もクソも無いと思うがそんなことはどうでもいいので、収納されているか確認する。
 きちんと初心者ポーションx1が表示されているのを確認すると、メニューを閉じようと思ったのだが、どうやって閉じるのかわからなかった。


「なぁアル。メニューとアイテムボックスはどうやって閉じるんだ?」

「閉じろと心の声を発すれば閉じることができます」


 なんとも簡単な答えだった。まずはメニューに閉じろと念じてみると、一瞬で消えてしまった。
 一体どういう技術なんだろうかと不思議に思うが、解明する必要なんてないことに気づいた。世の中には分からない方がいいことがある。うん、その通りだ。
 アイテムボックスにも同様に閉じろと念じて消しておく。


「アイテムボックスに入れなかった初心者ポーションはポーチか、ベルトのポーション収納場所に収納してください」

 そういえば、ベルトに試験管のようなサイズを差し込んで固定して、持ち歩けそうなサックがあったな。あれはそういう意図の物だったのか。
 腰につけたベルトのサックに初心者ポーションを一本収納すると、何かの拍子にぶつかって壊れてしまいそうだが、これならいつでも取り出せてすぐに使用できそうだ。


「それでは次でチュートリアルは最後になります。
 チュートリアルクエストを発行致します。こちらをどうぞ」


 どうやらこれでチュートリアルは終わりのようだ。やっぱり最後はクエストだよね。お使いかな? それとも戦闘系かな? ちょっと楽しみだ。


 胸ポケットから一枚の紙を取り出すと、こちらに差し出すので受け取る。
 書かれた内容は


       ■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 クエスト名:ビッグマウスを倒せ
 ランク:チュートリアル
 報酬:創造神からの贈り物

 内容:獣の窟に生息するビッグマウスを一匹倒してください。


 備考:スキル取得、ステータス割り振り強制禁止

       ■□■□■□■□■□■□■□■□■□



 ……え?


 スキル取得、ステータス割り振り強制禁止? 詰まるところ初期装備だけでなんとかしろってことかよ!
 おいおいおい! オレは今幼女だぞ!?


「まじかよ!?」

「答えは是。マジにございます」


 今日一番の剣呑な光を瞳に宿した執事の声は、本気と書いてマジと読めた。
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