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第7章
144,カトルゼへ
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時はエリアが帰って部屋に戻ってきた場面に戻る。
「おじょ~さまぁ~……んぅぅ……」
ネーシャのムニャムニャ、といいそうな感じの寝言が聞こえてそっちを見ると実に幸せそうな寝顔が見える。
ユユさんはどうも悪夢でも見ているのだろうか、苦悶の表情だけど。
「ふふ……。ネーシャは夢の中でも幸せそうだなぁ」
「答えは是。ネーシャは今、夢でも現実でも幸せでございます」
「ならいいいんだ。ネーシャが幸せになってくれるなら、それで」
もうちょっと寝かせておいてあげようか、とアルに返して幸せそうな寝顔を晒しているネーシャをしばらく眺めていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
お姫様――エストリアの件がひと段落したので浮遊馬車の実験の続きを行い、下部の脆弱性の問題も大体解消されたことがわかった。
あとは高速移動中の風などによる横転の問題だが、基本的にラッシュの街付近では強風が吹く事はあまりない。吹いたら大体高速馬車は高速で走らない。
まぁその高速馬車自体が数が少ないからほとんど見かけないけど。
ユユさんから実験終了の報告を受けてこれで浮遊馬車は完成。
とはいっても定期的なメンテナンスや各種機構などは数年単位は保つけど、それでも交換はある程度必要だ。
特に今回は初めての試みでもあるのでメンテナンスは頻繁に行うことになっている。
もちろん交換のための魔結晶はすでにゴーシュさんに頼んで手配してもらっている。オークションはそうそうあるわけではないのでそこそこ時間はかかるそうだが、そんなに簡単に交換が必要になるとは思えないので大丈夫だろう。
迷宮への準備ももうほとんど終わっている。
移動手段の改善も終わり、厄介ごとも終息している。
「これで心置きなく迷宮にいけるかな?」
「はぃ。カトルゼ迷宮は中級のランクに位置する迷宮です。油断せずに行きましょう」
オレ達が挑む中級ランクの迷宮はカトルゼ迷宮と呼ばれるところだ。
14番目に発見された迷宮らしく、現在の最高深度は98階層というそこそこ深い迷宮である。
150階層の攻略でランクSになれるくらいの功績だ。
だが実は100層以降からは出現する魔物も罠も段違いに厳しくなるらしい。
未だ100階層に届かないカトルゼ迷宮はこの100階層以降が確認された場合、中級ランクから上級ランクにランクアップする可能性が高いとされる迷宮だ。
とはいってもギルドのランクがC以上あれば迷宮に入るのは問題ない。
初心者迷宮とは違い、ランク制でソレ未満のランクは入る事すら許されない。
オレ達は全員ランクC以上になっているので問題なく入れる。
むしろ入るためにランクCまで急遽上げたのだから当然だ。その後色々あってずいぶん時間がかかってしまったような気がするが実際はほんの数日だ。
濃密な日々ってやつだね。
カトルゼ迷宮は高速馬車で5,6日といったところだろうか。
日没後はさすがに走れないので屋敷に戻ってくることになる。朝から晩まで走らせて5,6日だからかなり遠いだろう。
普通の馬車で王都まで2週間程度と考えると普通の馬車の5,6倍のスピードが出せる高速馬車で5,6日だと王都以上に遠いということになる。
ちなみに方角的にも王都方面だ。
王都にはエリア曰く、もう1人の勇者であるアリアローゼさんがいるらしいから注意が必要だ。
主に面倒臭いという方向で。
でもまぁそうそう会うこともないだろう。このランドール大陸はかなり広い。
同じ方面というだけで同じ迷宮に挑んでいるわけではないのだから。
王都近くには迷宮もそれなりに多くあるし、迷宮以外にも色々あるだろう。
アリアローゼさんがどういう活動をしているのかは知らないが基本的には冒険者ギルドから依頼を受けて行動しているだろうし。
あ、でもあっちはお貴族さまだっけ。
そうなると別に冒険者ギルドで依頼を受ける必要性はないのかな?
でも冒険者ギルドから王都に誘われたようなこといってたようないってないような……どうだったかな。興味がほとんどなかったから右から左に受け流していてほとんど覚えていない。
「……まぁつまりはどうでもいいってことだな」
「? 何がですか? お嬢様」
「ううん、何でもないよ」
「そうですか。あ、お嬢様あれじゃないですか?」
「あぁこれこれ」
オレ達は今ネーシャ達とお買い物に来ている。
迷宮攻略の準備もあらかた終わり、出発は明朝と決まったのでそれまで羽を伸ばす事にしたのだ。
羽を伸ばすといっても屋敷や海鳥亭でボーっとしているとあっという間に時間が経ってしまいそうだったので、こうしてネーシャを連れてだらだら買い物をすることにした。
ウィンドウショッピングというわけではないが、たくさん雑多な店や露天が並んでいる通りを眺めながら散歩気分で歩いている。
一応買うものも少しあったのでそれを購入し、あとはのんびりと冷やかしながら見て回る。
日用雑貨から何に使うんだかよくわからないものまでとにかく売れるものなら何でも売っている、といった感じだ。
特に露天がすごい。
様々な人がいるので本当に様々な物が売られている。まるでフリーマーケットだ。
いや実際フリマなのかもしれない。広いスペースの場所まで来るとある程度区切られてはいるが、そこここで敷物を敷いてその上に商品なのかガラクタなのかよくわからない物を並べて座っている人が多い。
この辺は商業スペースとして申請が必要な場所ではなく、広場の出入り口のところにいる衛兵っぽい人にいくらか支払えば木板が貰えるのでそれを掲げておけば邪魔にならない場所ならどこでも店を出していいらしい。
まぁフリマだな。
そんなフリマを適当に見て回りながらネーシャが瞳を輝かせて魅入った物を適当に買ってあげる。
幸せそうに胸に何かよくわからない人形を抱いたネーシャは大変可愛らしい。
この笑顔を見れただけでも来た甲斐があるってもんだ。
ちなみにレーネさんも似たようなよくわからない人形を欲しそうにしていたのでプレゼントしてあげた。
恐縮しまくっていたけどネーシャみたいに大事そうに抱きしめるレーネさんはすごく女の子していて、ネーシャと並んでいると姉妹……には見えないけどとてもいい目の保養になった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
翌日から浮遊馬車での移動が開始された。
向かうは中級迷宮――カトルゼ。
朝からまったく揺れない浮遊馬車での高速移動で稼げるだけ距離を稼ぐ。
まったく揺れないし、移動時間は暇なのでいいトレーニングタイムとなる。
レーネさんは揺れない事をいい事に読書タイムだ。
浮遊馬車は高速移動しているので魔物はあっという間に置き去りだし、盗賊なんかも同様だ。
なんとか襲撃をかけようとするものは悉く結界に阻まれ、浮遊馬車の猛スピードでぶっ飛ばされていく。
襲撃をかけてくるのは飛行系の魔物だったり、足の速い魔物だったりする。
そうでないものは襲撃どころの騒ぎではないのだから当然だ。人の足では到底追いつけない。
御者はアルとレーネさんが交代で行っているので道中ですれ違う様々な人々――冒険者や商人っぽい人や普通の馬車や荷馬車――にぶつかって事故を起こす事はまずない。
オレもやってみたかったが相変わらずやらせてもらえなかった。
今度屋敷で普通の馬車で練習してやろう。
予定通りに明るいうちに進み、日が落ちたら屋敷に帰還するという作業を繰り返す。
特に大きな出来事もなく、5日目の昼過ぎにようやくカトルゼ迷宮へと辿りついた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
カトルゼ迷宮は中級ランクの迷宮であり、未だ攻略が続いている迷宮でもある。
初心者迷宮のデーイス迷宮と違い、最下層の魔石は取得した物の自由だ。
だから攻略が完了していたらこの迷宮は徐々にその機能を停止することになる。
未だに魔物が沸き続けているのが魔石が持ち出されていない証拠であり、迷宮が生きている証でもある。
攻略が続いている迷宮の周りには小さな町が出来る。
迷宮とは魔物を大量に生み出す危険な存在であり、その魔物を狩る事により様々な素材や迷宮内で生み出されたり、時には残された武具や道具が変質して強化されたりしたものが手に入る産業でもあるのだ。
そんな場所なので近い場所に町が出来るのは道理だ。
手に入った素材や武具道具を素早く処理できるのは便利だし、拠点として宿屋や武具の手入れが出来るのはさらに便利だからだ。
さらに回復アイテムや迷宮攻略に必要な道具なども販売されていれば倍率ドン。
迷宮の近くに出来る町はそういった迷宮攻略に必須となるアイテムなどはかなり高値になりがちだが、素材なんかも高値で買い取られているのであまり苦にならないみたいだ。
それなりに賑やかな町中を通り――すでに浮遊馬車は機能を停止させて普通の馬車になっている――カトルゼ迷宮の入り口近くまで来た。
さすがに近いとはいえ、迷宮から魔物が出てくる可能性があるために隣接はしていないようだ。
その辺は初心者迷宮――デーイス迷宮の周りに出来ている町よりも警戒されているために多少離れているし、警備の兵士の詰め所と防壁が築かれている。
中にいる受付? の兵士にギルドカードを見せれば迷宮に入れるらしいが、それ以外だと追い返されるらしい。さすがは中級ランク。
防壁の外側には露天が並んでいてかなりにぎわっていた。
町の中よりよっぽど賑わいがある。迷宮へは今もそれなりの人数の冒険者達が入っていっている。
ここはかなり活発に人の出入りがある迷宮だ。
だが中でかち合う事はほとんどないらしい。
なぜならこの中級迷宮――カトルゼのまたの名は――。
超巨大迷宮と呼ばれているのだから。
「おじょ~さまぁ~……んぅぅ……」
ネーシャのムニャムニャ、といいそうな感じの寝言が聞こえてそっちを見ると実に幸せそうな寝顔が見える。
ユユさんはどうも悪夢でも見ているのだろうか、苦悶の表情だけど。
「ふふ……。ネーシャは夢の中でも幸せそうだなぁ」
「答えは是。ネーシャは今、夢でも現実でも幸せでございます」
「ならいいいんだ。ネーシャが幸せになってくれるなら、それで」
もうちょっと寝かせておいてあげようか、とアルに返して幸せそうな寝顔を晒しているネーシャをしばらく眺めていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
お姫様――エストリアの件がひと段落したので浮遊馬車の実験の続きを行い、下部の脆弱性の問題も大体解消されたことがわかった。
あとは高速移動中の風などによる横転の問題だが、基本的にラッシュの街付近では強風が吹く事はあまりない。吹いたら大体高速馬車は高速で走らない。
まぁその高速馬車自体が数が少ないからほとんど見かけないけど。
ユユさんから実験終了の報告を受けてこれで浮遊馬車は完成。
とはいっても定期的なメンテナンスや各種機構などは数年単位は保つけど、それでも交換はある程度必要だ。
特に今回は初めての試みでもあるのでメンテナンスは頻繁に行うことになっている。
もちろん交換のための魔結晶はすでにゴーシュさんに頼んで手配してもらっている。オークションはそうそうあるわけではないのでそこそこ時間はかかるそうだが、そんなに簡単に交換が必要になるとは思えないので大丈夫だろう。
迷宮への準備ももうほとんど終わっている。
移動手段の改善も終わり、厄介ごとも終息している。
「これで心置きなく迷宮にいけるかな?」
「はぃ。カトルゼ迷宮は中級のランクに位置する迷宮です。油断せずに行きましょう」
オレ達が挑む中級ランクの迷宮はカトルゼ迷宮と呼ばれるところだ。
14番目に発見された迷宮らしく、現在の最高深度は98階層というそこそこ深い迷宮である。
150階層の攻略でランクSになれるくらいの功績だ。
だが実は100層以降からは出現する魔物も罠も段違いに厳しくなるらしい。
未だ100階層に届かないカトルゼ迷宮はこの100階層以降が確認された場合、中級ランクから上級ランクにランクアップする可能性が高いとされる迷宮だ。
とはいってもギルドのランクがC以上あれば迷宮に入るのは問題ない。
初心者迷宮とは違い、ランク制でソレ未満のランクは入る事すら許されない。
オレ達は全員ランクC以上になっているので問題なく入れる。
むしろ入るためにランクCまで急遽上げたのだから当然だ。その後色々あってずいぶん時間がかかってしまったような気がするが実際はほんの数日だ。
濃密な日々ってやつだね。
カトルゼ迷宮は高速馬車で5,6日といったところだろうか。
日没後はさすがに走れないので屋敷に戻ってくることになる。朝から晩まで走らせて5,6日だからかなり遠いだろう。
普通の馬車で王都まで2週間程度と考えると普通の馬車の5,6倍のスピードが出せる高速馬車で5,6日だと王都以上に遠いということになる。
ちなみに方角的にも王都方面だ。
王都にはエリア曰く、もう1人の勇者であるアリアローゼさんがいるらしいから注意が必要だ。
主に面倒臭いという方向で。
でもまぁそうそう会うこともないだろう。このランドール大陸はかなり広い。
同じ方面というだけで同じ迷宮に挑んでいるわけではないのだから。
王都近くには迷宮もそれなりに多くあるし、迷宮以外にも色々あるだろう。
アリアローゼさんがどういう活動をしているのかは知らないが基本的には冒険者ギルドから依頼を受けて行動しているだろうし。
あ、でもあっちはお貴族さまだっけ。
そうなると別に冒険者ギルドで依頼を受ける必要性はないのかな?
でも冒険者ギルドから王都に誘われたようなこといってたようないってないような……どうだったかな。興味がほとんどなかったから右から左に受け流していてほとんど覚えていない。
「……まぁつまりはどうでもいいってことだな」
「? 何がですか? お嬢様」
「ううん、何でもないよ」
「そうですか。あ、お嬢様あれじゃないですか?」
「あぁこれこれ」
オレ達は今ネーシャ達とお買い物に来ている。
迷宮攻略の準備もあらかた終わり、出発は明朝と決まったのでそれまで羽を伸ばす事にしたのだ。
羽を伸ばすといっても屋敷や海鳥亭でボーっとしているとあっという間に時間が経ってしまいそうだったので、こうしてネーシャを連れてだらだら買い物をすることにした。
ウィンドウショッピングというわけではないが、たくさん雑多な店や露天が並んでいる通りを眺めながら散歩気分で歩いている。
一応買うものも少しあったのでそれを購入し、あとはのんびりと冷やかしながら見て回る。
日用雑貨から何に使うんだかよくわからないものまでとにかく売れるものなら何でも売っている、といった感じだ。
特に露天がすごい。
様々な人がいるので本当に様々な物が売られている。まるでフリーマーケットだ。
いや実際フリマなのかもしれない。広いスペースの場所まで来るとある程度区切られてはいるが、そこここで敷物を敷いてその上に商品なのかガラクタなのかよくわからない物を並べて座っている人が多い。
この辺は商業スペースとして申請が必要な場所ではなく、広場の出入り口のところにいる衛兵っぽい人にいくらか支払えば木板が貰えるのでそれを掲げておけば邪魔にならない場所ならどこでも店を出していいらしい。
まぁフリマだな。
そんなフリマを適当に見て回りながらネーシャが瞳を輝かせて魅入った物を適当に買ってあげる。
幸せそうに胸に何かよくわからない人形を抱いたネーシャは大変可愛らしい。
この笑顔を見れただけでも来た甲斐があるってもんだ。
ちなみにレーネさんも似たようなよくわからない人形を欲しそうにしていたのでプレゼントしてあげた。
恐縮しまくっていたけどネーシャみたいに大事そうに抱きしめるレーネさんはすごく女の子していて、ネーシャと並んでいると姉妹……には見えないけどとてもいい目の保養になった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
翌日から浮遊馬車での移動が開始された。
向かうは中級迷宮――カトルゼ。
朝からまったく揺れない浮遊馬車での高速移動で稼げるだけ距離を稼ぐ。
まったく揺れないし、移動時間は暇なのでいいトレーニングタイムとなる。
レーネさんは揺れない事をいい事に読書タイムだ。
浮遊馬車は高速移動しているので魔物はあっという間に置き去りだし、盗賊なんかも同様だ。
なんとか襲撃をかけようとするものは悉く結界に阻まれ、浮遊馬車の猛スピードでぶっ飛ばされていく。
襲撃をかけてくるのは飛行系の魔物だったり、足の速い魔物だったりする。
そうでないものは襲撃どころの騒ぎではないのだから当然だ。人の足では到底追いつけない。
御者はアルとレーネさんが交代で行っているので道中ですれ違う様々な人々――冒険者や商人っぽい人や普通の馬車や荷馬車――にぶつかって事故を起こす事はまずない。
オレもやってみたかったが相変わらずやらせてもらえなかった。
今度屋敷で普通の馬車で練習してやろう。
予定通りに明るいうちに進み、日が落ちたら屋敷に帰還するという作業を繰り返す。
特に大きな出来事もなく、5日目の昼過ぎにようやくカトルゼ迷宮へと辿りついた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
カトルゼ迷宮は中級ランクの迷宮であり、未だ攻略が続いている迷宮でもある。
初心者迷宮のデーイス迷宮と違い、最下層の魔石は取得した物の自由だ。
だから攻略が完了していたらこの迷宮は徐々にその機能を停止することになる。
未だに魔物が沸き続けているのが魔石が持ち出されていない証拠であり、迷宮が生きている証でもある。
攻略が続いている迷宮の周りには小さな町が出来る。
迷宮とは魔物を大量に生み出す危険な存在であり、その魔物を狩る事により様々な素材や迷宮内で生み出されたり、時には残された武具や道具が変質して強化されたりしたものが手に入る産業でもあるのだ。
そんな場所なので近い場所に町が出来るのは道理だ。
手に入った素材や武具道具を素早く処理できるのは便利だし、拠点として宿屋や武具の手入れが出来るのはさらに便利だからだ。
さらに回復アイテムや迷宮攻略に必要な道具なども販売されていれば倍率ドン。
迷宮の近くに出来る町はそういった迷宮攻略に必須となるアイテムなどはかなり高値になりがちだが、素材なんかも高値で買い取られているのであまり苦にならないみたいだ。
それなりに賑やかな町中を通り――すでに浮遊馬車は機能を停止させて普通の馬車になっている――カトルゼ迷宮の入り口近くまで来た。
さすがに近いとはいえ、迷宮から魔物が出てくる可能性があるために隣接はしていないようだ。
その辺は初心者迷宮――デーイス迷宮の周りに出来ている町よりも警戒されているために多少離れているし、警備の兵士の詰め所と防壁が築かれている。
中にいる受付? の兵士にギルドカードを見せれば迷宮に入れるらしいが、それ以外だと追い返されるらしい。さすがは中級ランク。
防壁の外側には露天が並んでいてかなりにぎわっていた。
町の中よりよっぽど賑わいがある。迷宮へは今もそれなりの人数の冒険者達が入っていっている。
ここはかなり活発に人の出入りがある迷宮だ。
だが中でかち合う事はほとんどないらしい。
なぜならこの中級迷宮――カトルゼのまたの名は――。
超巨大迷宮と呼ばれているのだから。
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