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一話完結
これは感謝の手紙ではありません。
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先輩は覚えていますか?
僕たちが入部してきたこと、そして教える立場になったこと。
貴方たちは、行き当たりばったりでも丁寧に教えてくれました。
一つ一つ、僕は新しいことをたくさん教わりました。覚えることが多くありました。
わからなくなっても、何度も丁寧に細かく正確に教えてくれました。
いつしか、校舎内ですれ違う時も目があえば挨拶してくれました。嬉しかったです。
僕は当時、付き合ってる人がいました。でも、遠距離で意思疎通も少ししかできていませんでした。
だから、先輩が笑うたび、先輩と話しすたびに。僕は先輩を意識してしまいました。
先輩は男で、僕も男です。なぜでしょうか。頭から離れなくなりました。僕には彼女がいたのに。
初めてです。こんな気持ちになったのは、先輩だからでしょうか。僕は、何度も思いました。
僕には彼女がいる、好きなんだと。まるで呪文のように、何度も何度も…。
部活動にも慣れ、もうすぐ新年を迎えます。もちろん部活もお休みです。
家で家族と年を明けました。友達にメールを送りました。
無意識だったのでしょう、先輩にも送ろうとしていました。
無意識って怖いですね。ごめんなさい。想ってしまって、ごめんなさい。
気持ち悪いですよね。忘れますから、僕には…彼女がいますから。何度もそう思っていたんですが。
今年の春、僕らは先輩になりました。去年の先輩たちのようになりました。
教えることに躓き、また覚えることが増えました。部活も新体制になって大変でした。
一年生が入部して、練習場所や内容が混乱したりしました。その分、先輩にも迷惑を掛けました。
でも先輩は、惜しみなく嫌な顔せず助けてくれました。ぶつかった時もありました。
先輩たちは、いつも私たちのことを考えてくれました。受験期で忙しいのに、心から感謝しています。
先輩の温かさに、頼れる姿に、強く憧れました。それだけじゃありません。
先輩のように後輩に伝えました。自分たちが持っている技術を知恵を、惜しみなく。
去年、先輩方が僕たちに伝えてくれたことを。後輩に伝えていきました。
全部先輩たちのおかげです。感謝してもしきれません。
でも、多く僕の記憶に残ったのは貴方です。
貴方が笑ってくれた。話しかけてくれた。ふがいない僕を叱ってくれた。
イラつかせたり、怒らせたり、言葉が通じない時もありました。恥ずかしい部分を見られました。
でも、笑ってくれるなら。また、声をかけてくれるなら。それでもいいです。先輩が覚えてくれるなら。
今年の四月、僕は彼女と別れました。
理由は自然消滅寸前だったからです。はっきりさせるために伝えました。
それから、また先輩を意識していました。諦めたはずなんですがね、ごめんなさい。
先輩はLGBTQに偏見がありません。二次元での話をしましたね。女子の先輩も混ざって。
楽しかったです。…でも、現実はそうはいきません。先輩、僕は…貴方に恋をしてしまいました。
伝えたいけど、怖い。先輩と話せなくなるのが、もう一緒に笑えなくなるのが怖いです。
どうすればいいんですか。こんな気持ち早く終わりにしたいです。でも、嫌われたくないです。
わがままでごめんなさい。こんな後輩でごめんなさい。好きになってごめんなさい。
けれど、どうしても伝えたいんです。もう、抑えられないんです。先輩、覚悟してください。
僕も覚悟を決めました。先輩が引退するときに、告白します。
夢野 庵 より
後輩から手紙をもらった。その内容は衝撃的で、読み終わったとき言葉が出なかった。
でも、痛いほどに伝わってきた。だから、逃げてはいけない。ちゃんと、俺も伝えないといけない。
えぇ、覚悟しますよ。可愛い後輩が、俺のために覚悟してくれたのだから。
どんな結果になろうと、これからも笑いあえますように。俺たちは仲間ですから。
部活の帰り道。途中まで一緒でしたね、でも今日は彼らとは帰りません。
聞かせてください。あなたの告白を、ちゃんと受け止めてあげます。
庵君、好きになってくれてありがとう。
なぜでしょうね。そうゆう時に限って、周りの音が遠く聞こえます。
泣かないでください。俺も泣けてきました。彼が息を整え、俺をまっすぐ見つめました。
「先輩……」
僕たちが入部してきたこと、そして教える立場になったこと。
貴方たちは、行き当たりばったりでも丁寧に教えてくれました。
一つ一つ、僕は新しいことをたくさん教わりました。覚えることが多くありました。
わからなくなっても、何度も丁寧に細かく正確に教えてくれました。
いつしか、校舎内ですれ違う時も目があえば挨拶してくれました。嬉しかったです。
僕は当時、付き合ってる人がいました。でも、遠距離で意思疎通も少ししかできていませんでした。
だから、先輩が笑うたび、先輩と話しすたびに。僕は先輩を意識してしまいました。
先輩は男で、僕も男です。なぜでしょうか。頭から離れなくなりました。僕には彼女がいたのに。
初めてです。こんな気持ちになったのは、先輩だからでしょうか。僕は、何度も思いました。
僕には彼女がいる、好きなんだと。まるで呪文のように、何度も何度も…。
部活動にも慣れ、もうすぐ新年を迎えます。もちろん部活もお休みです。
家で家族と年を明けました。友達にメールを送りました。
無意識だったのでしょう、先輩にも送ろうとしていました。
無意識って怖いですね。ごめんなさい。想ってしまって、ごめんなさい。
気持ち悪いですよね。忘れますから、僕には…彼女がいますから。何度もそう思っていたんですが。
今年の春、僕らは先輩になりました。去年の先輩たちのようになりました。
教えることに躓き、また覚えることが増えました。部活も新体制になって大変でした。
一年生が入部して、練習場所や内容が混乱したりしました。その分、先輩にも迷惑を掛けました。
でも先輩は、惜しみなく嫌な顔せず助けてくれました。ぶつかった時もありました。
先輩たちは、いつも私たちのことを考えてくれました。受験期で忙しいのに、心から感謝しています。
先輩の温かさに、頼れる姿に、強く憧れました。それだけじゃありません。
先輩のように後輩に伝えました。自分たちが持っている技術を知恵を、惜しみなく。
去年、先輩方が僕たちに伝えてくれたことを。後輩に伝えていきました。
全部先輩たちのおかげです。感謝してもしきれません。
でも、多く僕の記憶に残ったのは貴方です。
貴方が笑ってくれた。話しかけてくれた。ふがいない僕を叱ってくれた。
イラつかせたり、怒らせたり、言葉が通じない時もありました。恥ずかしい部分を見られました。
でも、笑ってくれるなら。また、声をかけてくれるなら。それでもいいです。先輩が覚えてくれるなら。
今年の四月、僕は彼女と別れました。
理由は自然消滅寸前だったからです。はっきりさせるために伝えました。
それから、また先輩を意識していました。諦めたはずなんですがね、ごめんなさい。
先輩はLGBTQに偏見がありません。二次元での話をしましたね。女子の先輩も混ざって。
楽しかったです。…でも、現実はそうはいきません。先輩、僕は…貴方に恋をしてしまいました。
伝えたいけど、怖い。先輩と話せなくなるのが、もう一緒に笑えなくなるのが怖いです。
どうすればいいんですか。こんな気持ち早く終わりにしたいです。でも、嫌われたくないです。
わがままでごめんなさい。こんな後輩でごめんなさい。好きになってごめんなさい。
けれど、どうしても伝えたいんです。もう、抑えられないんです。先輩、覚悟してください。
僕も覚悟を決めました。先輩が引退するときに、告白します。
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後輩から手紙をもらった。その内容は衝撃的で、読み終わったとき言葉が出なかった。
でも、痛いほどに伝わってきた。だから、逃げてはいけない。ちゃんと、俺も伝えないといけない。
えぇ、覚悟しますよ。可愛い後輩が、俺のために覚悟してくれたのだから。
どんな結果になろうと、これからも笑いあえますように。俺たちは仲間ですから。
部活の帰り道。途中まで一緒でしたね、でも今日は彼らとは帰りません。
聞かせてください。あなたの告白を、ちゃんと受け止めてあげます。
庵君、好きになってくれてありがとう。
なぜでしょうね。そうゆう時に限って、周りの音が遠く聞こえます。
泣かないでください。俺も泣けてきました。彼が息を整え、俺をまっすぐ見つめました。
「先輩……」
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