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プロローグ
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『キャーッ♡優弥様ぁっ♡』
『こっち向いてーーー♡♡♡♡』
ここはとある新宿のライブハウス『シンミュ』。インディーズバンドが集い、プロ達が進出する基盤となった事でも有名な良いライブハウスだ。ここのメジャー候補ナンバー1と呼ばれる和風V系ボーイズバンド『和製』が今ライブをしていた。
『和製』とはボーカル担当の琉夏(ルカ)、ギター担当の優弥(ユウヤ)、ベース担当の響(ヒビキ)、ドラム担当の忍(シノブ)、琴担当の斑(マダラ)で構成された5人グループ。
V系の荒々しさと和風のリリックが数々のサブカル思考の男女に刺さり人気となりつつあるバンドだ。特に、ギターの『染谷優弥』は、鬼才なギターテクニックと甘いルックス、ボイスでバンドの人気を掻っ攫っている。
「俺のギターソロ、ちゃんと聞いてくれたよな?」
『『キャーーーーーー♡♡♡♡』』
“優弥が微笑めばライブハウスで地震が起きる”とも呼ばれるほど、黄色い歓声があたりに響き渡り、今回もライブは成功を収めたようだった。
「今回もライブ大成功だったね!ありがとう、皆。」
ライブが終わり、楽屋ではリーダーでもあるボーカルの琉夏がメンバー達にスポーツドリンクを渡す。優しい性格と透き通った声がメンバーからの支持も集めていた。
「いやぁ俺のソロも調子良かったしな!な?そう思うだろ、響?」
「僕のベースは褒めてくれないの?!」
ギターソロでは歓声を浴びた人気ナンバー1の優弥と、中性的な見た目をしているが強いベースでお馴染みの響も小突きあった。
人気バンドとなると、連日ライブやリハーサルで忙しく、明日もリハーサルが控えていた。
「おい、明日は午前9時に集合だ。早くスタジオを開けてもらうんでな。」
「特に優弥、寝坊はごめんだよ。」
明日の連絡をドラムの忍がしていくと、琴の斑も追い打ちで優弥に釘を指した。
「今回はちゃんと起きてやるもんねーだ!」
舌を出して挑発姿勢を取る優弥に斑は怪しげに微笑む。
「寝坊したら、な?」
「ひいいいいっ。」
斑の怖い視線に優弥は間抜けな声で震えていた。
仲のいい雰囲気でライブの幕は閉じ、優弥は自宅へ電車で帰った。静かな夜の雰囲気が流れるのを優弥は車窓から見ていた。
「はぁ~ただいまぁ!」
優弥が住むのは都市部より少し離れたマンションの10階。部屋はモノクロで統一され、結構キレイにまとまっている。一部高級な枕やギターがあるのは、無類の睡眠、音楽好きの為に布団や楽器には出費を厭わないためだ。
明日の日程の為にアラームを7時にセットする。只今の時刻は2時。寝る時間が少なすぎる…、と思いながらも優弥は布団に入った。
朝が苦手な優弥にとって午前中からのリハーサルなど酷以外の何物でもないのである。
「(明日に備えて寝るか…)」
優弥はそう思いながら目を閉じた。ふかふかの布団に温まっていく足元を感じながら幸せな眠りについた。
「おは…よ…んん?んんんんん!?!」
朝、優弥が目を覚ますと時計の時刻は8時。完全に寝坊である。ライブハウスまでの駅へ行く電車は残り20分で来てしまう。駅まで走って10分。昨日準備していた荷物を取り出し、自分の周りにあった買い置きのサンドイッチやスマホを無造作に鞄に入れ、優弥は駅まで走った。
「斑に殺される~~~~!!!!」
『こっち向いてーーー♡♡♡♡』
ここはとある新宿のライブハウス『シンミュ』。インディーズバンドが集い、プロ達が進出する基盤となった事でも有名な良いライブハウスだ。ここのメジャー候補ナンバー1と呼ばれる和風V系ボーイズバンド『和製』が今ライブをしていた。
『和製』とはボーカル担当の琉夏(ルカ)、ギター担当の優弥(ユウヤ)、ベース担当の響(ヒビキ)、ドラム担当の忍(シノブ)、琴担当の斑(マダラ)で構成された5人グループ。
V系の荒々しさと和風のリリックが数々のサブカル思考の男女に刺さり人気となりつつあるバンドだ。特に、ギターの『染谷優弥』は、鬼才なギターテクニックと甘いルックス、ボイスでバンドの人気を掻っ攫っている。
「俺のギターソロ、ちゃんと聞いてくれたよな?」
『『キャーーーーーー♡♡♡♡』』
“優弥が微笑めばライブハウスで地震が起きる”とも呼ばれるほど、黄色い歓声があたりに響き渡り、今回もライブは成功を収めたようだった。
「今回もライブ大成功だったね!ありがとう、皆。」
ライブが終わり、楽屋ではリーダーでもあるボーカルの琉夏がメンバー達にスポーツドリンクを渡す。優しい性格と透き通った声がメンバーからの支持も集めていた。
「いやぁ俺のソロも調子良かったしな!な?そう思うだろ、響?」
「僕のベースは褒めてくれないの?!」
ギターソロでは歓声を浴びた人気ナンバー1の優弥と、中性的な見た目をしているが強いベースでお馴染みの響も小突きあった。
人気バンドとなると、連日ライブやリハーサルで忙しく、明日もリハーサルが控えていた。
「おい、明日は午前9時に集合だ。早くスタジオを開けてもらうんでな。」
「特に優弥、寝坊はごめんだよ。」
明日の連絡をドラムの忍がしていくと、琴の斑も追い打ちで優弥に釘を指した。
「今回はちゃんと起きてやるもんねーだ!」
舌を出して挑発姿勢を取る優弥に斑は怪しげに微笑む。
「寝坊したら、な?」
「ひいいいいっ。」
斑の怖い視線に優弥は間抜けな声で震えていた。
仲のいい雰囲気でライブの幕は閉じ、優弥は自宅へ電車で帰った。静かな夜の雰囲気が流れるのを優弥は車窓から見ていた。
「はぁ~ただいまぁ!」
優弥が住むのは都市部より少し離れたマンションの10階。部屋はモノクロで統一され、結構キレイにまとまっている。一部高級な枕やギターがあるのは、無類の睡眠、音楽好きの為に布団や楽器には出費を厭わないためだ。
明日の日程の為にアラームを7時にセットする。只今の時刻は2時。寝る時間が少なすぎる…、と思いながらも優弥は布団に入った。
朝が苦手な優弥にとって午前中からのリハーサルなど酷以外の何物でもないのである。
「(明日に備えて寝るか…)」
優弥はそう思いながら目を閉じた。ふかふかの布団に温まっていく足元を感じながら幸せな眠りについた。
「おは…よ…んん?んんんんん!?!」
朝、優弥が目を覚ますと時計の時刻は8時。完全に寝坊である。ライブハウスまでの駅へ行く電車は残り20分で来てしまう。駅まで走って10分。昨日準備していた荷物を取り出し、自分の周りにあった買い置きのサンドイッチやスマホを無造作に鞄に入れ、優弥は駅まで走った。
「斑に殺される~~~~!!!!」
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