ヒロインの中身がERO男子

本編

男爵令嬢学園に入学します！という名の就職活動準備

父上に、学園入学しろっと言われたでござる。。
・・・めんどくさいなぁ。

よく考えてみたら、姉達はこの領にいない。
そう、学校に行って、他の貴族のメイドさんになっているからだ。
要は仕事をゲットするために、学校に行くのだ。

まぁ、就学の理由も多少はあるんだろうが。。

この国では学校に行く義務はない。
貴族も同様だ。
学校に行くには一定以上の学力が必要になる。
平民であっても、学力があれば、学校に入れはする。
学校に入るほどの学力があれば、その後の授業料は一切不要。
国負担になる。

しかも、成績優秀者であれば、寮代もご飯代も援助してくれると言う具合だ。

ちなみに、姉たちはそれで、いつもトップ１０内にいたので、こちらに金銭的な負担を負わせることなく、卒業して就職した。

あっぱれな。

ひとつ上の３女だけは、学園にいる間に子爵家の男性と仲良くなり、その子爵子息にも婚約者が居なかった為、婚約を結んだそうだ。まだ、６歳同士だから、どうなるかはわからないけれどと母が言っていた。

この世界は、前世の世界と違って、その年に６歳になるの子供が１月に入学。１６歳の１２月に卒業という教育課程だ。
学習内容はどんなだかは知らないが、１０年間が学生時間となるわけだ。
成人は１６歳。

領を離れて、仕事をしないといけないらしい。
とりあえず、もらった古い教材を見て思った。

・・・最終学年の教科書でさえ、既に理解している内容だった。
ほとんど前世の記憶は無いと言っても、全く無いわけではない。数学なんかは顕著だ。
この世界では科学が発展していないので、数学も発展していない。
小学生３年程度の内容の数学なんかほとんど記憶がない俺でも余裕で解ける。それが最終学歴となれば、もう笑うしかない。余裕のよっちゃんだ。歴史や経済については、この男爵領にいたら自然と覚えた。
何せ、変動に常に巻き込まれるのが、この領の特色だ。
貴族位の一番下といっていい身分ではあるが、王様お気に入りの領なのだ。内乱の時も巻き込まれたし、外からの侵略戦争の時もこの領が活躍したらしい。

なんで、男爵やってんの？
と思うほどの武勲を挙げている。

古い教科書を読みつつ、１週間ほどかけて王都に向かい、学園入学試験を受けに行った。

そして、見事一位をもぎ取り、私も１月から学園に通うことになった。