ストーカーはもうしません!

エヌ

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私には物心ついた時からずっと大好きな幼馴染がいる。

膨大な魔力を持って生まれ、それでもその魔力に呑まれずに操れる天性の才能。
いつ何時でもクールに問題解決をする頭の回転の速さ
漆黒の黒に漆黒の瞳を持つ端正な顔立ち。

こんな才能と美貌を持つ男の子が近くにいるのだから、好きにならないはずがない。


ずっとこの子と一緒にいたい。
だから私は、可能な限りその幼馴染、シフォンと一緒にいることにした。
幼い頃は毎日のように家に招いてはシフォンと遊んだし
家庭教師を招く年頃になればシフォンと一緒に勉強をした。
社交界に出るパーティーは絶対にシフォンをパートナーにして
離れている時間があればシフォンの代わりと言って身につけている物を強請った。
そばにいなければ愛の手紙を書いて、そばにいれば好きだと言葉にして伝えていた。
ここ最近ではシフォンが魔法騎士団に入団し、訓練があるとすれば訓練場に駆けつけたし、
遠征の時は遠くの音を拾える魔法道具を仕掛けて常にシフォンの安全を確認できるようにした。


まさかそれが。

ストーカー行為に当て嵌まるとは、思っていなかったのだ。


シフォンはずっと何も言わなかった。
毎日会いに来る私に迷惑そうな顔もしなければ、パーティのパートナーを頼んでもいつもの無表情を縦に降り頷くだけで否定の言葉や嫌悪の言葉は出たことがない。

だから私は、シフォンとは想い合っているのだと思っていた。


でも、、


シフォンは男爵家。
私は伯爵家。

そこには確かに身分差がある。
シフォンは、私が好きだから受け入れていたんじゃない。

身分の差から、受け入れざるを得なかった...?



私はシフォンが笑ったところを数回しか見たことがない。
いつも無表情で、どこか遠くの方を見ていることが多い。
思えばシフォンに誘われたことなんて一度もない。
熱が籠った視線を向けるのはいつでも私のほうで、シフォンは


「シフォンは...」



シフォンは、迷惑だったのだ。

私という存在が。
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