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消えかけた光の葉
貴方がいなくて貴方がいる普通なんて、
しおりを挟む貴方の事を愛してた。そう言えたのなら私は幸せなのかもしれないね。
あの日のことを忘れない。
「忘れてしまっていいから。」
そう言った貴方の顔が離れないんだ。その幸せそうな顔が、絶望に似た幸せを纏っていて馬鹿な私は気のせいだと言い聞かせたんだ。
ただ幸せを掴みたかっただけなんだ。貴方との。
消えてなくならない貴方がそこにあるのに、消えてしまった貴方がそこにはいない。
「貴方がいない世界なんていらない」
そう言った私の声もずっと覚えてる。
幸せだって言えたあの一昨日が、もう手に入らないんだと気づいた時にはもう、私の幸せなんて無くなったに違いないんだから。
貴方がいなければ幸せなんてないって、気づいてくれない貴方に、どうしても気づきやしない場所へ消えていったなら、私がそっちに行ってしまえたらよかったのに。
「貴方が私をここに留まらせたいのなら、まだ留まっていないといけないじゃない。」
幸せなんてあの日泣いた瞬間に消えたのなら、そこから地獄が始まっただけ。
辛いのは一瞬だと言うけど、辛いのが一瞬なのはそこで強くなれる人だけだ。
「私が貴方なら、この苦しみをくれた貴方に擦り付けることが出来たのかな。」
その一言口にしてしまったらいけないって分かってる。この心が貴方と1番繋がってるから、だから言ってはダメだし思っちゃダメだって分かってる。分かってるけど…
もうそう思わないと、私はもっともっとダメになっちゃうよ。
貴方がここにいて、私が苦しいって貴方に言えるのなら、悲しいって言えるのなら、辛いって言えるのなら、痛いって言えるのなら、私は死んでもいいの。
でも、死なないと会える事すら出来ないかもしれない貴方に、願っても幻想でしか出会えない。きっと、死んでも会えないかもしれない。もしかしたら、死んでも幻想のまま貴方という存在はないのかもしれない。
それでも私はいいと思いたい。いや、思わないといけない。
貴方と生きて、貴方と死ぬ。その言葉を言い合ってたあの頃の言う通りに、形が違えどこれで叶ってしまった。
実行に移さないけど、それでも私が死んだ時貴方は私と共に完全に死んでしまうから。
だから、叶ったと言える。
言える…のになぁ。
なんで、願いは違った形になって叶うのだろう。その言葉を口に出してはため息を押し殺す。
貴方と結局子供さえ出来なかった私に、何が残ってるのかさえ分からないのに。
普通の幸せがこんなにも苦しいなんて知らなかった。
生きてる苦しみも、貴方が居ない普通も全部苦しい。
それなのに、なんで貴方の顔が、身体が、言葉が、触れた感触が全て、嫌でも残ってるなんて。
そう、いつも貴方はそうだった。
貴方は、本当に意地悪ね。
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