恋のカーテン

本棚に住む猫(アメジストの猫又)

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恋色のカーテンが呼ぶ冷たい風

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    少し寒くなって、身震いをしたんだ。
    窓から吹く風は少し冷たい匂いで、「あぁ、夏が終わったんだな」なんて呟く。

    カーテン越しに隣の家から見える部屋の明かり。
    少しドキドキして、カーテンの横にペタリと座る。隣の家は幼馴染で、私にとって少し気になる人。
    もし、窓を閉める時彼も外を眺めていたりして、目が合えば私は顔から火が出るほど照れちゃうよ…

    そんな事もなく、窓を閉めるついでに空を眺める。彼はレースのカーテンだけみたいで、勉強をしているみたいだった。
    私は、そんな彼を眺めながめていると彼が窓の方に行くから、慌てて窓を閉めて部屋に戻った。

    あ、危なかった~…。見ていたなんて知られたら、また強く言っちゃうよ…
    そんな事考えながら、座り込むとガラガラと外から窓を開ける音がする。


    少し赤い頬が鏡に映ったけど、知らないフリをして今日のことを思い出す。
    彼は私の隣の席、皆は私と彼は仲があまり良くないなんて見られてたりするけど、結構前はすごく仲が良かった。
    彼はすぐそこで、男子達と何かしていて笑い声が聞こえる。何故だろう、彼の声が1番聞こえる。
    誰にも気付かれずにチラッと、彼の様子を見てみると彼と目が合って、また強く当たってしまった。

    恋とか愛とかは、本当は信じてなかった。
    私の恋は、ネットの中で終わりにしたから。誰にも相談が出来なくて、受験勉強に支障が起きたら嫌だったのもあった。
    でも、本当は友達に相談したんだ。友達にネットで変な人に絡まれるとか、沢山相談したからついに「もうネットの人と関わるな」なんて言われちゃった。
    私もそう思った。友達に何度も言われて、それに疲れたのと色々な事が被さって、私はネットで付き合ってた、私には勿体ないくらいの人を切った。

    ダメなんだ。私の今まで付き合ってた人、2人だけどどちらも最後はいい思い出がなかったから。
    なら、恋なんかしなくていいって思ったのと、怖くなっちゃったから。


   そんな事考えていると、またガラガラと窓が閉まる音がして、彼は戻って行ったみたいだった。
    恋なんて、自覚なんかしたくない。これが恋って言うなら、私はその恋を殺して生きていくんだ。
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