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18話 悪魔とナーガ
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「レイン…………?…うっ…」
フェルトラは痛みに耐えながらレインにまた声をかけた。
その時、ナーガがレインの腕を切り落とし、フェルトラを抱え、大きく後ろに下がった。
「おい!ナーガ、何してるんだ!?」
「何って……あいつにお前殺されそうになったんだぞ!!」
「そんなわけが………」
言いかけてフェルトラや国王達は絶句をした。
レインの切られたはずの腕が再生しており、新しく出来ていたのだ。
レインは無言ですっと立ち上り口元を拭った。
「レイン………目どうしたんだ?」
レインの目は正気を失っており、また紅く血のような色になっていた。
「ア…ぁ……に…げ…ロ……」
その言葉を最後にレインは一気に駆け抜け、先程怪我をした女性に襲いかかった。
フェルトラは咄嗟にレインが小さな剣にして飾りのようにしてくれ、持ち込むことができた剣に魔力を注ぎ元の大きさに戻してレインに向けた。
「ふふ。いいですねぇ~。わたくしの思ったとおりです。貴方は克服したのではなくて我慢をしてたようですね。もうすぐ極上の魂が私のものに。あー、ワイン注がなくては!」
ナーガはそんなことを言ってる男に気付いたらしく声を上げてフェルトラに言った。
「おい、元凶の悪魔見つけた。あいつ締めてきていいよな?」
「あ?……いいぞ。…ついでにレインをもとに戻す方法聞いて来い」
フェルトラはレインを傷つけず防御ばかりをとっており解決方法が分からなかった。
ナーガは許可を取り、面白そうにソファーに座りこちらをさも愉快そうに見物しながらワインを嗜む黒の洒落た服とハットを被った男に近づいた。
「よぉ!な~にしてんだ?」
「おや、飼い犬殿ではないですか?お久しぶりですね。何ってわたくしらしく食材を取ろうとしてるだけですが?」
「相変わらず趣味悪ぃ。自分の手を汚さず他人の手を汚すやり方は俺は好きじゃねぇな」
「人間の欲は尽きないんですよ?なら利用すればいいんです。わたくしの好物は狂気的な愛情と憎しみ、強欲なんですから。その欲を囁いて増強させるだけで自滅し、極上の魂が手に入る。はぁ、なんて美しい手に入れ方なのでしょう」
黙ってれば綺麗で紳士的な人間に見えそうなのにこの最悪な性格は本当にどうにかならないかと同じ悪魔であるナーガは思ってしまった。
「悪いが…主に何したんだ?」
ナーガは愛用の細い剣をとり悪魔の喉元にあてて聞いた。
「おや、人聞きの悪いことを仰る。何も。あー、でもああなったのはワインがいけなかったのかも知れないですね?」
くつくつと笑う悪魔にナーガは苛つき一番取りたくない方法を取った。
「こいつ……やりたくねぇが…仕方ないか……」
ナーガは今までで一番嫌な表情を作りつつ実行したのだった。
フェルトラは痛みに耐えながらレインにまた声をかけた。
その時、ナーガがレインの腕を切り落とし、フェルトラを抱え、大きく後ろに下がった。
「おい!ナーガ、何してるんだ!?」
「何って……あいつにお前殺されそうになったんだぞ!!」
「そんなわけが………」
言いかけてフェルトラや国王達は絶句をした。
レインの切られたはずの腕が再生しており、新しく出来ていたのだ。
レインは無言ですっと立ち上り口元を拭った。
「レイン………目どうしたんだ?」
レインの目は正気を失っており、また紅く血のような色になっていた。
「ア…ぁ……に…げ…ロ……」
その言葉を最後にレインは一気に駆け抜け、先程怪我をした女性に襲いかかった。
フェルトラは咄嗟にレインが小さな剣にして飾りのようにしてくれ、持ち込むことができた剣に魔力を注ぎ元の大きさに戻してレインに向けた。
「ふふ。いいですねぇ~。わたくしの思ったとおりです。貴方は克服したのではなくて我慢をしてたようですね。もうすぐ極上の魂が私のものに。あー、ワイン注がなくては!」
ナーガはそんなことを言ってる男に気付いたらしく声を上げてフェルトラに言った。
「おい、元凶の悪魔見つけた。あいつ締めてきていいよな?」
「あ?……いいぞ。…ついでにレインをもとに戻す方法聞いて来い」
フェルトラはレインを傷つけず防御ばかりをとっており解決方法が分からなかった。
ナーガは許可を取り、面白そうにソファーに座りこちらをさも愉快そうに見物しながらワインを嗜む黒の洒落た服とハットを被った男に近づいた。
「よぉ!な~にしてんだ?」
「おや、飼い犬殿ではないですか?お久しぶりですね。何ってわたくしらしく食材を取ろうとしてるだけですが?」
「相変わらず趣味悪ぃ。自分の手を汚さず他人の手を汚すやり方は俺は好きじゃねぇな」
「人間の欲は尽きないんですよ?なら利用すればいいんです。わたくしの好物は狂気的な愛情と憎しみ、強欲なんですから。その欲を囁いて増強させるだけで自滅し、極上の魂が手に入る。はぁ、なんて美しい手に入れ方なのでしょう」
黙ってれば綺麗で紳士的な人間に見えそうなのにこの最悪な性格は本当にどうにかならないかと同じ悪魔であるナーガは思ってしまった。
「悪いが…主に何したんだ?」
ナーガは愛用の細い剣をとり悪魔の喉元にあてて聞いた。
「おや、人聞きの悪いことを仰る。何も。あー、でもああなったのはワインがいけなかったのかも知れないですね?」
くつくつと笑う悪魔にナーガは苛つき一番取りたくない方法を取った。
「こいつ……やりたくねぇが…仕方ないか……」
ナーガは今までで一番嫌な表情を作りつつ実行したのだった。
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