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引っ越し、考えようかな
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朝国有栖、25歳。
特にやりたいこともなくバイトをしていた本屋さんの店員になったものの、人生がつまらなさすぎてずっと退屈していた。
社会人3年目の春。トラックに轢かれて他界して、剣あり、魔法ありの異世界に転生する。
この世界ではアリスティア・レーベルガルツ子爵令嬢として生まれたが、生まれた時から膨大な魔力を身に宿し、魔法適正が高いことから魔法士の道が開け、貧乏子爵だった家系は一転。
私が王宮魔法士になってから地位も徐々に取り戻し始めた。異母兄弟がいたが、魔法士としての才能は私しかいなくて結局子爵位を継ぐことになった。
それが16歳の年。
それから前の世界になかった魔法の研究に没頭し、強大な力を持つ悪魔と契約したことをきっかけにこのトランボニア王国でも主席魔法士……つまり、一番偉い魔法士の座に女性では珍しく地位に就いた。
それが20歳になる年だ。
この年と同時期に隣国と黄金が取れる鉱山地帯を巡る戦争が勃発したが、膨大な魔力と強力な魔法が使える人間がトランボニア王国にいないことが幸いし、爆発魔法を隣国に向けて何発か撃っただけで勝利できた。
ちなみにこの時契約悪魔に馬鹿ほど笑われた。何故。
これがきっかけで各国にアリスティア・レーベルガルツの名が広まり、大魔法士として大国から経済中心国までさまざまな国に引き抜きに遭うが、大きくもなく、そこそこ田舎なトランボニア王国は居心地がいいので全て蹴ってきた。
そんな2年後、トランボニア王国では吸血鬼事件が勃発した。若い娘、子供中心に血液が吸い取られる事件が発生したことにより、王国唯一の大魔法使いの私に討伐の白羽の矢が立った。
しかし、吸血鬼との交戦中、全身に吸血鬼の血を浴びたことで不老長寿になってしまい、退化と老いもなくなってしまったことで国中一時期騒然としたが、世界には長寿種の魔族や悪魔の存在も確認されているので、これが理由で特に迫害されることもなく、時々大きな事件に巻き込まれながら時間は流れていった。
――そしてトランボニア王国の王宮魔法士に就いてから90年が経過する。
……。
90年の間に最初に使えた王から2代国王が交代した頃。最初に使えた国王からのひ孫の第で国王の襲名制度が変わった。
トランボニア王国では基本的に第一王子が国王になることが決められていたが、王位簒奪のための暗殺などで身内同士の争いが絶えなかったため、現国王は襲名制度を改革を宣言した。
今この国には3人の王子がいるが、第一王子だけではなく場合によっては第二、第三王子も国王になれるということであれば、二人の母親である側妃や権力を望むものは躍起になっていた。
その魔の手は私の方まで伸びており、自分でも言って恥ずかしいのだが王宮主席魔法士である私が三人の王子のどの王子の味方に就くのか同行が注目されていた。
公の場では「誰も支持しない」と宣言していたというのに、第一王子のルイはその言葉など知らないと言いたげにことあるごとに私を呼び出してこき使われる日々が続いた。
王国に使える身としては王宮の人間の命令には逆らえるはずもなく、万一逆らったら給料が減らされるのでそれが恐ろしかった。どこかの国に移り住むことも考えたが定期的に入る高収入と中々に居心地がいい豪邸は捨てがたかったし、トランボニア王国は魔力が少しだけ濃い立地でもあるので、魔法の研究にはもってこいだった。
でも90年も働いていればお金は溜められるし、最近は給料も減らされて最近では建物の修繕や世界の裏側の国にいって宝石を仕入れてこいなど。どうでもいい雑用ばかりが増えてきたのでそろそろ退職を考えている。
そもそも、元々の目標は魔法の研究に没頭しつつ悠々自適なスローライフを送ることが夢だったのでそろそろこの辺が潮時かなと考え始めていた今日この頃。
そんなことを思っていたある日のこと――。
「主ぃ~。王宮から手紙が届いてるぜ」
契約悪魔、トラロックはグレーの瞳を眠たそうに細めて白手袋をはめた武骨な指先で封筒を挟んで弄ばせていた。
トランボニア王国王都外れの魔の森林。そこから草木が生い茂り獣道を南に下ったところに私の家がある。その家で蘇生魔法の実験に夢中になっていた時、一通の書状が届いた。
はい、と目の前に差し出されたので受け取って中身を見ると、トラロックは背後に回って手紙を覗き見る。執事らしからぬ行為に眉をしかめるが、「いいじゃん、俺と主の仲だろ」と軽口を叩く。
見られたところでどうにもできないし、この手紙の内容を知ったところで私と契約している以上は裏切る行為ができないので無視を決め込んで文字に視線を滑らす。
「ぶはっ!一ヶ月前は世界の裏の宝石の国、アビスへ赴いて最高級のアメジストを買ってこいだったが、次は婚約者のパーティードレスを仕立てるために繊維の国にいって有名ドレス店と交渉して来いだってぇ?笑えるどころじゃないなぁ」
ケタケタと腹を抱えて笑うトラロックは笑いに耐え切れずばしばしと私の背中を叩く始末。
「たしかに馬車で数週間かかるところを転移魔法で使っていけるのは魔法士の特権だけど、いくらなんでも主席魔法士に命令することじゃないでしょ」
「馬鹿王子は王国でも名高い主を顎で使うことで、主が味方についているってことをアピールしたいんだろ。貴族の味方は多少いるが、叩けばホコリが出る輩がほとんどだし、我儘と贅沢が度が過ぎているから民心ないもんな、アイツ」
「破り捨てて」
「一番最後に報酬額書いてあるけどいいのか?」
「…………ダメ」
ここ10年、国内外変化なく、魔法の研究に没頭できる毎日が続いていたが、その代わり魔法士の仕事が減りその分給料が減っていた。戦争が続いたり国王主導で魔法技術を発展させるために活気に満ちていた時はそれなりの給料があったが、今では全盛期の三分の一ほどカットされている。
さらには最近は王位継承権争いが続いており、王宮の人間は贅沢三昧。さらには閣僚の横領も続いているので国庫はすり減っていくばかり。経営に疎いものが多いので、魔法が使えなくても魔法の力を使える魔道具を販売しても売り方が下手で周辺諸国に真似をされた製品の方が売れてしまって今では全盛期から30%売り上げが落ちている。
目に見えない国の崩壊、重税をかけられていく民、贅沢を凝らす腐った王国。90年前のそこそこ栄えていてちょっと田舎で住みやすい国も今や見掛け倒しだけだ。
「はぁ、最近物価も高くなってきてるし」
前は私的な研究費用も国持ちだったが、今は実費なので色々と出費も嵩むし。そんな事情で高単価の簡単な雑用が舞い込めば受けないわけにもいかず。
弱いところを突かれてこうしてルイにいいように扱われているってわけなのだ。
「なぁ、この際魔法士が重宝される大国にでも移り住んだらどうだ?金ももらえるし、贅沢し放題だろ?」
「羽振りは良くても激務なのは嫌。人が多ければ多いほど欲望は強くなるし、その分仕事量も多くなる。それに事件とかに巻き込まれるのはもうごめんなの。はぁ、寝ててもお金が入ってくる夢の印税暮らしでもしてみたいなぁ」
「主を飼い殺そうと魔道具を開発しても特許取るの阻止するもんな~。あの時の主の絶望した顔ったら今でも思い出して笑えるぜ」
金があれば大抵の物は買えるが、人の欲望は買えない。大衆の平和は金で解決できても、私の身の回りの平和は金を積んだところで解決しないし、環境を整えるにはその環境に適した場所に引っ越すのが一番だ。
トランボニア王国がその今までの環境だったけれど、こうなった以上そろそろ――。
「引っ越し、考えようかな」
給料が減ったといっても一般的な職種より高収入なのはたしかで90年働いていれば辺境の地で大きい家を建ててしばらくは暮らせるくらいある。この国にも未練はないので、この雑務だけこなしたら辞表だそうかな。
トラロックは賛成だと頷く。
「いいじゃん。俺も主の契約悪魔として協力させてもらうぜ。ひとまず洪水でも起こして国ごと破滅させればいい?」
「経済的、人的被害はもちろん私が復興支援で駆り出されて馬車馬のように働かされているのが目に見えているから却下」
面倒だが割のいい仕事に出向くため、重い腰をあげて主席魔法士の証であるローブを羽織って王宮へ旅立つ。
――といっても転移魔法で部屋から一歩でたら王宮なんだけどね。
特にやりたいこともなくバイトをしていた本屋さんの店員になったものの、人生がつまらなさすぎてずっと退屈していた。
社会人3年目の春。トラックに轢かれて他界して、剣あり、魔法ありの異世界に転生する。
この世界ではアリスティア・レーベルガルツ子爵令嬢として生まれたが、生まれた時から膨大な魔力を身に宿し、魔法適正が高いことから魔法士の道が開け、貧乏子爵だった家系は一転。
私が王宮魔法士になってから地位も徐々に取り戻し始めた。異母兄弟がいたが、魔法士としての才能は私しかいなくて結局子爵位を継ぐことになった。
それが16歳の年。
それから前の世界になかった魔法の研究に没頭し、強大な力を持つ悪魔と契約したことをきっかけにこのトランボニア王国でも主席魔法士……つまり、一番偉い魔法士の座に女性では珍しく地位に就いた。
それが20歳になる年だ。
この年と同時期に隣国と黄金が取れる鉱山地帯を巡る戦争が勃発したが、膨大な魔力と強力な魔法が使える人間がトランボニア王国にいないことが幸いし、爆発魔法を隣国に向けて何発か撃っただけで勝利できた。
ちなみにこの時契約悪魔に馬鹿ほど笑われた。何故。
これがきっかけで各国にアリスティア・レーベルガルツの名が広まり、大魔法士として大国から経済中心国までさまざまな国に引き抜きに遭うが、大きくもなく、そこそこ田舎なトランボニア王国は居心地がいいので全て蹴ってきた。
そんな2年後、トランボニア王国では吸血鬼事件が勃発した。若い娘、子供中心に血液が吸い取られる事件が発生したことにより、王国唯一の大魔法使いの私に討伐の白羽の矢が立った。
しかし、吸血鬼との交戦中、全身に吸血鬼の血を浴びたことで不老長寿になってしまい、退化と老いもなくなってしまったことで国中一時期騒然としたが、世界には長寿種の魔族や悪魔の存在も確認されているので、これが理由で特に迫害されることもなく、時々大きな事件に巻き込まれながら時間は流れていった。
――そしてトランボニア王国の王宮魔法士に就いてから90年が経過する。
……。
90年の間に最初に使えた王から2代国王が交代した頃。最初に使えた国王からのひ孫の第で国王の襲名制度が変わった。
トランボニア王国では基本的に第一王子が国王になることが決められていたが、王位簒奪のための暗殺などで身内同士の争いが絶えなかったため、現国王は襲名制度を改革を宣言した。
今この国には3人の王子がいるが、第一王子だけではなく場合によっては第二、第三王子も国王になれるということであれば、二人の母親である側妃や権力を望むものは躍起になっていた。
その魔の手は私の方まで伸びており、自分でも言って恥ずかしいのだが王宮主席魔法士である私が三人の王子のどの王子の味方に就くのか同行が注目されていた。
公の場では「誰も支持しない」と宣言していたというのに、第一王子のルイはその言葉など知らないと言いたげにことあるごとに私を呼び出してこき使われる日々が続いた。
王国に使える身としては王宮の人間の命令には逆らえるはずもなく、万一逆らったら給料が減らされるのでそれが恐ろしかった。どこかの国に移り住むことも考えたが定期的に入る高収入と中々に居心地がいい豪邸は捨てがたかったし、トランボニア王国は魔力が少しだけ濃い立地でもあるので、魔法の研究にはもってこいだった。
でも90年も働いていればお金は溜められるし、最近は給料も減らされて最近では建物の修繕や世界の裏側の国にいって宝石を仕入れてこいなど。どうでもいい雑用ばかりが増えてきたのでそろそろ退職を考えている。
そもそも、元々の目標は魔法の研究に没頭しつつ悠々自適なスローライフを送ることが夢だったのでそろそろこの辺が潮時かなと考え始めていた今日この頃。
そんなことを思っていたある日のこと――。
「主ぃ~。王宮から手紙が届いてるぜ」
契約悪魔、トラロックはグレーの瞳を眠たそうに細めて白手袋をはめた武骨な指先で封筒を挟んで弄ばせていた。
トランボニア王国王都外れの魔の森林。そこから草木が生い茂り獣道を南に下ったところに私の家がある。その家で蘇生魔法の実験に夢中になっていた時、一通の書状が届いた。
はい、と目の前に差し出されたので受け取って中身を見ると、トラロックは背後に回って手紙を覗き見る。執事らしからぬ行為に眉をしかめるが、「いいじゃん、俺と主の仲だろ」と軽口を叩く。
見られたところでどうにもできないし、この手紙の内容を知ったところで私と契約している以上は裏切る行為ができないので無視を決め込んで文字に視線を滑らす。
「ぶはっ!一ヶ月前は世界の裏の宝石の国、アビスへ赴いて最高級のアメジストを買ってこいだったが、次は婚約者のパーティードレスを仕立てるために繊維の国にいって有名ドレス店と交渉して来いだってぇ?笑えるどころじゃないなぁ」
ケタケタと腹を抱えて笑うトラロックは笑いに耐え切れずばしばしと私の背中を叩く始末。
「たしかに馬車で数週間かかるところを転移魔法で使っていけるのは魔法士の特権だけど、いくらなんでも主席魔法士に命令することじゃないでしょ」
「馬鹿王子は王国でも名高い主を顎で使うことで、主が味方についているってことをアピールしたいんだろ。貴族の味方は多少いるが、叩けばホコリが出る輩がほとんどだし、我儘と贅沢が度が過ぎているから民心ないもんな、アイツ」
「破り捨てて」
「一番最後に報酬額書いてあるけどいいのか?」
「…………ダメ」
ここ10年、国内外変化なく、魔法の研究に没頭できる毎日が続いていたが、その代わり魔法士の仕事が減りその分給料が減っていた。戦争が続いたり国王主導で魔法技術を発展させるために活気に満ちていた時はそれなりの給料があったが、今では全盛期の三分の一ほどカットされている。
さらには最近は王位継承権争いが続いており、王宮の人間は贅沢三昧。さらには閣僚の横領も続いているので国庫はすり減っていくばかり。経営に疎いものが多いので、魔法が使えなくても魔法の力を使える魔道具を販売しても売り方が下手で周辺諸国に真似をされた製品の方が売れてしまって今では全盛期から30%売り上げが落ちている。
目に見えない国の崩壊、重税をかけられていく民、贅沢を凝らす腐った王国。90年前のそこそこ栄えていてちょっと田舎で住みやすい国も今や見掛け倒しだけだ。
「はぁ、最近物価も高くなってきてるし」
前は私的な研究費用も国持ちだったが、今は実費なので色々と出費も嵩むし。そんな事情で高単価の簡単な雑用が舞い込めば受けないわけにもいかず。
弱いところを突かれてこうしてルイにいいように扱われているってわけなのだ。
「なぁ、この際魔法士が重宝される大国にでも移り住んだらどうだ?金ももらえるし、贅沢し放題だろ?」
「羽振りは良くても激務なのは嫌。人が多ければ多いほど欲望は強くなるし、その分仕事量も多くなる。それに事件とかに巻き込まれるのはもうごめんなの。はぁ、寝ててもお金が入ってくる夢の印税暮らしでもしてみたいなぁ」
「主を飼い殺そうと魔道具を開発しても特許取るの阻止するもんな~。あの時の主の絶望した顔ったら今でも思い出して笑えるぜ」
金があれば大抵の物は買えるが、人の欲望は買えない。大衆の平和は金で解決できても、私の身の回りの平和は金を積んだところで解決しないし、環境を整えるにはその環境に適した場所に引っ越すのが一番だ。
トランボニア王国がその今までの環境だったけれど、こうなった以上そろそろ――。
「引っ越し、考えようかな」
給料が減ったといっても一般的な職種より高収入なのはたしかで90年働いていれば辺境の地で大きい家を建ててしばらくは暮らせるくらいある。この国にも未練はないので、この雑務だけこなしたら辞表だそうかな。
トラロックは賛成だと頷く。
「いいじゃん。俺も主の契約悪魔として協力させてもらうぜ。ひとまず洪水でも起こして国ごと破滅させればいい?」
「経済的、人的被害はもちろん私が復興支援で駆り出されて馬車馬のように働かされているのが目に見えているから却下」
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