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1話 私が妹に出会うまで
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私はどうやら2度目の転生を果たしたようだった。
最初の人生では、日本と呼ばれていた国で毎日夜遅くまで働いて、休みも会社に呼び出されて仕事しかない人生。
社畜と言うやつだった。
ある日、帰宅途中で苦しくなって、そこからの記憶は無い。
きっとその時死んでしまったんだと思う。
どうして転生したのか思い出せないけど、私は町娘として生まれた。
物心ついた頃に、前世の記憶と思考力が蘇った。
ラノベでお馴染みの転生がまさか自分の身に起きるとは思っても見なかった。
2度目の人生では両親に愛されて、すくすくと育った。
でも普通の町娘には育たなかった。
私には普通の人にはない力が備わっていて、その力で大抵何でも願いを叶えることができた。
最初の人生ではそんな力はなかった。
あったら社畜になんてなってない。
不思議な力で町の人びとの困りごとを解決していった。
探し猫を見つけたり、探しものを見つけたり、火傷を治したり、傷を治したり、壊れたものを直したり、病気を治したり、魔物を追い払ったり、とにかく色々だ。
火事になれば雨を降らせ、日照りが続き農作物に影響が出そうになった時も雨を降らせ、失恋した人のためにも風邪をひかない程度に雨を降らせた。
作物を豊穣させ、害虫を防ぎ、などなど叶えられることなら何でも叶えられた。
叶えられることなら何でもと言ったとおり、実は叶えられないこともあった。
それは、恋路を実らせることと、ズバリお金!
これに関しては全く効果を発揮しない。
全くのお手上げだった。
それ以外は大抵叶えられる。
例え死者の復活であっても。
もっとも、その願いを叶えることはしなかった。
その危険性も判っていたから。
そんな日常を送っていたけど、喜ぶ笑顔と向けられる感謝が嬉しくて楽しい日々だった。
その内に私の噂は王都まで伝わり、ある日、聖女として招かれることになった。
王子様とのラブロマンスもちょっとはあったけど、結局私は聖女としての道を選んでしまった。
独身のまま、80歳で天寿を全うするまで聖女として人々の幸せのために尽力した。
どうも恋愛体質ではない私は独身で生を終えることには未練はなかった。
人々の笑顔のために頑張れた人生。
人々に感謝される喜びは恋愛よりも大きく、この生涯に悔いはない。
ひとつだけ我儘をいえるなら、妹が欲しかったな。
ということくらいか。
2回の人生でどちらも私は一人っ子だった。
だから私はきょうだいがほしい。
男の子よりは女の子ががいい。
女の子だったら妹がいいな。
すごく可愛い妹が欲しい。
80年の人生の最後にそんな少女じみた願いを持った。
そして私の力は 私のその願いを叶えた。
今、私は2度目の転生を果たし、2度の人生の記憶が蘇ったところ。
そして私の思考と知覚は一気に高まった。
体は幼女、頭脳は大人なのだ。
さらに、前世の力をそのまま受け継いでいた。
でもこのことは秘密にしておこうと思う。
聖女としては生きないつもりだったから。
先日4歳になったばかりの私は怪しまれないよう年相応の片言の言葉を操り、両親やメイドから情報を集めた。
私は、3度目の人生をここソナル王国で過ごすことになった。
というかソナル王国は2回目だった。
聖女としての人生はここソナル王国で過ごした。
王国歴1200年頃の話なので、今から150年程前のことになる。
今の私は王国辺境伯の娘、リリエナスタ・ユニスリー。
ソナルの国境付近の防備を担っている軍人貴族の家系らしい。
私には兄様がいる。
兄様は私を可愛がってくれる。
すごく可愛がってくれる。
過去の常識からすると異常な程に。
がお呼びではない。
私は兄様ではなく妹が欲しいのだ。
正直シスコンの兄様って引く、引くわー。
そして鬱陶しい。
私は前生の最後に願ったからなのか、無性に妹がほしい。
可愛がって可愛がって可愛がりたい。
実は今、母様が出産の真っ最中。
母様が出産を頑張っている隣の部屋で私達家族はソワソワしながら待っている。
父様はこの部屋に入ってから椅子に座ることもなく、ずっとウロウロと同じところを行ったり来たりしている。
お約束だ。
兄様は本を読んでいる。
気づいていますか?兄様。
本の向きが逆ですよ?
古典的ボケをかます兄様は放おっておこう。
とにかく私は期待している。
大いに期待している。
母様ガンバレ!頑張って妹をお願いします。
今回の人生では過去2回とも達成することがなかった恋愛成就に挑んでみてもいいかと思っていた。
が、もしも、もしも生まれて来るのが妹だったら、恋愛などどうでもいい、妹の為にすべてを捧げる覚悟がある。
私は祈る。
力は使わない、いえ使えない。
私が覚醒した時、母様はすでに身ごもっていた。
すでに宿った命に手を加えることは私の力でも無理だし、する気もない。
できることは天に祈ることだけ。
「オギャーオギャー!!」
産声が隣の部屋から聞こてきた。
生まれた!!!
すぐにメイドの一人で、一番若いヘレンが部屋に入ってくる。
慌てていたのかノックもなかったが、それを咎める者もいない。
そんな些細なことよりも重要な情報に期待しているからだ。
「旦那さま!お嬢様です!」
やった!!!!
妹だ!!!!!!!
聞くなり父様は部屋を飛び出し、母様のもとへ走っていった。
私と兄様も続く。
が、隣の部屋に入れてもらえなかった。
メイド長のアンリに怒られてしまったからだ。
「今はいけません!奥様もお嬢様もご無事ですから今しばらくお待ちください」
それはそうだ。
母様は今は疲れ切っているだろうし、そんな姿を見せたくないだろう。
私は経験がないからわからないけどね。
部屋に追い返された私達は、やはりソワソワしながら呼ばれるのを待った。
30分ほどしてようやく対面準備が整ったようだ。
アンリが恭しく私達を母様の部屋に案内してくれた。
父様はベッドから半身を起こし妹を抱く母に寄り添い労ってる。
「よく頑張った!」
母様も嬉しそうだ。
私は母が抱く妹から目が離せなかった。
可愛かった。
ともかく可愛かった。
兄様も異常に妹を興奮しながら見つめている。
私は妹を守ろう!
兄様の異常愛から可愛い妹を守るのは姉である私の使命。
私は妹の為にこの人生を使うことをこの瞬間に決めたのだった。
最初の人生では、日本と呼ばれていた国で毎日夜遅くまで働いて、休みも会社に呼び出されて仕事しかない人生。
社畜と言うやつだった。
ある日、帰宅途中で苦しくなって、そこからの記憶は無い。
きっとその時死んでしまったんだと思う。
どうして転生したのか思い出せないけど、私は町娘として生まれた。
物心ついた頃に、前世の記憶と思考力が蘇った。
ラノベでお馴染みの転生がまさか自分の身に起きるとは思っても見なかった。
2度目の人生では両親に愛されて、すくすくと育った。
でも普通の町娘には育たなかった。
私には普通の人にはない力が備わっていて、その力で大抵何でも願いを叶えることができた。
最初の人生ではそんな力はなかった。
あったら社畜になんてなってない。
不思議な力で町の人びとの困りごとを解決していった。
探し猫を見つけたり、探しものを見つけたり、火傷を治したり、傷を治したり、壊れたものを直したり、病気を治したり、魔物を追い払ったり、とにかく色々だ。
火事になれば雨を降らせ、日照りが続き農作物に影響が出そうになった時も雨を降らせ、失恋した人のためにも風邪をひかない程度に雨を降らせた。
作物を豊穣させ、害虫を防ぎ、などなど叶えられることなら何でも叶えられた。
叶えられることなら何でもと言ったとおり、実は叶えられないこともあった。
それは、恋路を実らせることと、ズバリお金!
これに関しては全く効果を発揮しない。
全くのお手上げだった。
それ以外は大抵叶えられる。
例え死者の復活であっても。
もっとも、その願いを叶えることはしなかった。
その危険性も判っていたから。
そんな日常を送っていたけど、喜ぶ笑顔と向けられる感謝が嬉しくて楽しい日々だった。
その内に私の噂は王都まで伝わり、ある日、聖女として招かれることになった。
王子様とのラブロマンスもちょっとはあったけど、結局私は聖女としての道を選んでしまった。
独身のまま、80歳で天寿を全うするまで聖女として人々の幸せのために尽力した。
どうも恋愛体質ではない私は独身で生を終えることには未練はなかった。
人々の笑顔のために頑張れた人生。
人々に感謝される喜びは恋愛よりも大きく、この生涯に悔いはない。
ひとつだけ我儘をいえるなら、妹が欲しかったな。
ということくらいか。
2回の人生でどちらも私は一人っ子だった。
だから私はきょうだいがほしい。
男の子よりは女の子ががいい。
女の子だったら妹がいいな。
すごく可愛い妹が欲しい。
80年の人生の最後にそんな少女じみた願いを持った。
そして私の力は 私のその願いを叶えた。
今、私は2度目の転生を果たし、2度の人生の記憶が蘇ったところ。
そして私の思考と知覚は一気に高まった。
体は幼女、頭脳は大人なのだ。
さらに、前世の力をそのまま受け継いでいた。
でもこのことは秘密にしておこうと思う。
聖女としては生きないつもりだったから。
先日4歳になったばかりの私は怪しまれないよう年相応の片言の言葉を操り、両親やメイドから情報を集めた。
私は、3度目の人生をここソナル王国で過ごすことになった。
というかソナル王国は2回目だった。
聖女としての人生はここソナル王国で過ごした。
王国歴1200年頃の話なので、今から150年程前のことになる。
今の私は王国辺境伯の娘、リリエナスタ・ユニスリー。
ソナルの国境付近の防備を担っている軍人貴族の家系らしい。
私には兄様がいる。
兄様は私を可愛がってくれる。
すごく可愛がってくれる。
過去の常識からすると異常な程に。
がお呼びではない。
私は兄様ではなく妹が欲しいのだ。
正直シスコンの兄様って引く、引くわー。
そして鬱陶しい。
私は前生の最後に願ったからなのか、無性に妹がほしい。
可愛がって可愛がって可愛がりたい。
実は今、母様が出産の真っ最中。
母様が出産を頑張っている隣の部屋で私達家族はソワソワしながら待っている。
父様はこの部屋に入ってから椅子に座ることもなく、ずっとウロウロと同じところを行ったり来たりしている。
お約束だ。
兄様は本を読んでいる。
気づいていますか?兄様。
本の向きが逆ですよ?
古典的ボケをかます兄様は放おっておこう。
とにかく私は期待している。
大いに期待している。
母様ガンバレ!頑張って妹をお願いします。
今回の人生では過去2回とも達成することがなかった恋愛成就に挑んでみてもいいかと思っていた。
が、もしも、もしも生まれて来るのが妹だったら、恋愛などどうでもいい、妹の為にすべてを捧げる覚悟がある。
私は祈る。
力は使わない、いえ使えない。
私が覚醒した時、母様はすでに身ごもっていた。
すでに宿った命に手を加えることは私の力でも無理だし、する気もない。
できることは天に祈ることだけ。
「オギャーオギャー!!」
産声が隣の部屋から聞こてきた。
生まれた!!!
すぐにメイドの一人で、一番若いヘレンが部屋に入ってくる。
慌てていたのかノックもなかったが、それを咎める者もいない。
そんな些細なことよりも重要な情報に期待しているからだ。
「旦那さま!お嬢様です!」
やった!!!!
妹だ!!!!!!!
聞くなり父様は部屋を飛び出し、母様のもとへ走っていった。
私と兄様も続く。
が、隣の部屋に入れてもらえなかった。
メイド長のアンリに怒られてしまったからだ。
「今はいけません!奥様もお嬢様もご無事ですから今しばらくお待ちください」
それはそうだ。
母様は今は疲れ切っているだろうし、そんな姿を見せたくないだろう。
私は経験がないからわからないけどね。
部屋に追い返された私達は、やはりソワソワしながら呼ばれるのを待った。
30分ほどしてようやく対面準備が整ったようだ。
アンリが恭しく私達を母様の部屋に案内してくれた。
父様はベッドから半身を起こし妹を抱く母に寄り添い労ってる。
「よく頑張った!」
母様も嬉しそうだ。
私は母が抱く妹から目が離せなかった。
可愛かった。
ともかく可愛かった。
兄様も異常に妹を興奮しながら見つめている。
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私は妹の為にこの人生を使うことをこの瞬間に決めたのだった。
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