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異世界にて人生初の牢屋に入れられました
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多数の兵士に捕まった私は、スマホを取り上げられ王城の地下にある牢屋に乱暴に放り込まれた。兵士達は檻に鍵を掛けると、そのままどこかへと行ってしまった。
しばらくの間私は捕まってしまったショックと殺されるかも知れないという恐怖で震えていたが、なんとか震えを抑え、何とか脱出できないかと思って牢屋の中を見渡してみたが、牢屋の床は石で出来ているし、窓なんて物はなく薄暗い。檻に関しては太い鉄の棒が縦だけではなく横にも張り巡らされており、絶対にここから出さないという意思さえ感じる。
幸いにも見張りはいなかったため、何か役に立ちそうな物はないかと牢屋の中を探索していると
「よせ、無駄な体力は使わない方が良い」
牢屋の奥から声が聞こえた。恐る恐る牢屋の奥へと行ってみると、そこにはぼろきれを纏った、あの偽物の王様にそっくりな人がいた。もしかしてこの人・・・
「あなたはもしかして本物の王様ですか?」
「ああ、私はファンデルワース・ド・エブリミス。この国イザベラの王。いや、だった者だ。」
やっぱり本物の王様なんだ!ここに閉じ込められていたのか。
「君は何故ここへ?」
「説明すると長くなるんですが・・・」
私は偽物の王様マクアイエンさんに会ったこと、マクアイエンさんがこの国を乗っ取ろうとしていることに気がついたため捕まってしまったことを伝えた。
「なるほど・・・君は奴が偽物の私であることに気がついたのか」
「いえ、私ではなく女神様がですが」
「・・・?君は女神と通じているのか?」
「はい・・・私は女神様からの命で世界中を旅しています。」
「ほう。目的は何だ?」
「それは・・・言えません。」
「ふむ、聞きたいところだが神罰を受けそうな気がするから止めておこう。代わりと言っては何だが私の身に起きたことを話そう」
そう言って王様は今までに起きたことを話し始めた。
「奴がいつからこの王城にいたのかは定かではない。しかし、気がついたときには我が臣達は奴に洗脳されてしまっていた。その後私は奴に捕らえられ、もう一か月以上ここにいる。」
え?一か月も?
普通だったら・・・
「ああ、普通であれば牢屋に閉じ込めることなんてせずに秘密裏に私を暗殺するだろう。だが奴が私を生かしているのにはちゃんと理由がある。」
「理由?もしかして大切な情報とかを・・・」
「ああ、この国を掌握する上で必要な情報だ。・・・一つ聞きたいのだが、君から視て王都の様子はどうだった?」
「・・・平和で良い街だったと思います。」
「そうか、それなら安心だ。奴はまだ“あの言葉”を手に入れていない。」
「あの言葉?それはどういう・・・」
その時、いきなり牢屋の外が騒がしくなってきた。何が起きたのかと思っていると、牢屋の外に数人の兵士と黒いローブに頭巾を深く被った人が入ってきた。
「大丈夫ですか?今開けます!!」
そう言って目の前の黒いローブを着た人は牢屋の檻を素手で掴んだ。
いやいや何しようとしているの?鉄の檻だよ?素手じゃ絶対無理!
とか思っていたら
「ふん!」
素手で檻をこじ開けた。嘘でしょ?
驚愕のあまり固まっていると、
「ふう・・・慣れない格好をする物ではありませんね」
黒いローブの人が頭巾を脱いだ。その顔を見た瞬間私はさらに驚愕する。
鉄の檻を軽々とこじ開けて入ってきたその人は。
「助けに来ましたよ。」
アウディベル子爵の娘さんであるスベルニールさんであった。
しばらくの間私は捕まってしまったショックと殺されるかも知れないという恐怖で震えていたが、なんとか震えを抑え、何とか脱出できないかと思って牢屋の中を見渡してみたが、牢屋の床は石で出来ているし、窓なんて物はなく薄暗い。檻に関しては太い鉄の棒が縦だけではなく横にも張り巡らされており、絶対にここから出さないという意思さえ感じる。
幸いにも見張りはいなかったため、何か役に立ちそうな物はないかと牢屋の中を探索していると
「よせ、無駄な体力は使わない方が良い」
牢屋の奥から声が聞こえた。恐る恐る牢屋の奥へと行ってみると、そこにはぼろきれを纏った、あの偽物の王様にそっくりな人がいた。もしかしてこの人・・・
「あなたはもしかして本物の王様ですか?」
「ああ、私はファンデルワース・ド・エブリミス。この国イザベラの王。いや、だった者だ。」
やっぱり本物の王様なんだ!ここに閉じ込められていたのか。
「君は何故ここへ?」
「説明すると長くなるんですが・・・」
私は偽物の王様マクアイエンさんに会ったこと、マクアイエンさんがこの国を乗っ取ろうとしていることに気がついたため捕まってしまったことを伝えた。
「なるほど・・・君は奴が偽物の私であることに気がついたのか」
「いえ、私ではなく女神様がですが」
「・・・?君は女神と通じているのか?」
「はい・・・私は女神様からの命で世界中を旅しています。」
「ほう。目的は何だ?」
「それは・・・言えません。」
「ふむ、聞きたいところだが神罰を受けそうな気がするから止めておこう。代わりと言っては何だが私の身に起きたことを話そう」
そう言って王様は今までに起きたことを話し始めた。
「奴がいつからこの王城にいたのかは定かではない。しかし、気がついたときには我が臣達は奴に洗脳されてしまっていた。その後私は奴に捕らえられ、もう一か月以上ここにいる。」
え?一か月も?
普通だったら・・・
「ああ、普通であれば牢屋に閉じ込めることなんてせずに秘密裏に私を暗殺するだろう。だが奴が私を生かしているのにはちゃんと理由がある。」
「理由?もしかして大切な情報とかを・・・」
「ああ、この国を掌握する上で必要な情報だ。・・・一つ聞きたいのだが、君から視て王都の様子はどうだった?」
「・・・平和で良い街だったと思います。」
「そうか、それなら安心だ。奴はまだ“あの言葉”を手に入れていない。」
「あの言葉?それはどういう・・・」
その時、いきなり牢屋の外が騒がしくなってきた。何が起きたのかと思っていると、牢屋の外に数人の兵士と黒いローブに頭巾を深く被った人が入ってきた。
「大丈夫ですか?今開けます!!」
そう言って目の前の黒いローブを着た人は牢屋の檻を素手で掴んだ。
いやいや何しようとしているの?鉄の檻だよ?素手じゃ絶対無理!
とか思っていたら
「ふん!」
素手で檻をこじ開けた。嘘でしょ?
驚愕のあまり固まっていると、
「ふう・・・慣れない格好をする物ではありませんね」
黒いローブの人が頭巾を脱いだ。その顔を見た瞬間私はさらに驚愕する。
鉄の檻を軽々とこじ開けて入ってきたその人は。
「助けに来ましたよ。」
アウディベル子爵の娘さんであるスベルニールさんであった。
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