俺と俺の天使と俺の上司

天界よいとこ一度はおいで

初めての

会わなければいけない人のリストにある居住スペースと、奉仕地域でグループをまず作って会う順番を決めた。


翼が無いので、飛ぶことも出来ないから、徒歩。
一応、俺たちが住んでる建物の中で扉の先に目的地がつながってるので、その扉を通るだけでいけるんだけどね。
ドラ○もんのどこで○ドアだな。

いつか翼が生えたら、メタトロンが見せてくれた世界を一人で飛んでみたいと思ってるから、生えて欲しいなー。

どこでも○アで、まず最初に会う人達の奉仕地域へ足を運んだ。
話しを聞いたりするのに、翼は無い方がいいと言う事を、この後知る事になった。







工場の様な施設が何箇所か集まってる地域で、製作なんかの奉仕をしてる人に会いに来た。

「あの、すみません」

「遅い！
　奉仕の時間はとっくに過ぎてるぞ！
　懲罰を受けろ！」

「え、あの？」

いきなり遅刻扱いをされ、多分奉仕の側の人間だと思われたみたいだ。
下級天使から、懲罰を受けろと言われて、どうしたものかとおもっていたら、動かない俺に痺れを切らしたのか、ものすごい勢いで腕を掴まれて引きずられた。

「すみません、あの、違うんです！」
「遅刻は遅刻だ！」

管理する側の詰所の様な場所に連れてこられて、押し倒された。

はあ？！
何だ、これ？！

安いAVかよ！

「や、めろ！」
「暴れたら余計に痛いだけだぞ、お前だって気持ちいい方がいいだろ？」

天使にもこんなに、下衆な奴がいるんだと改めて勉強した。

着ていた白いローブを、後ろ首を押さえつけられて脱がされた。
白いローブ着てるじゃん！
天使じゃん！
いくら羽が無くても、これきてる段階で違うだろうよ！

「奉仕管理の上級天使のいい子ちゃんだろ、でもな、俺たちにもポイント増減の権限があるんだから、上が何と言おうとお前のポイントを減らせるんだ。」

まあ、そりゃ上級天使にだけそんな事にしてたら、事実無根のポイントになっちゃう事必須だしな。
でも、それとこれは違うだろうよ！

「だから何だ？
　お前らは、そうやって生まれ直すために必死に頑張る姿を笑うのか？」

「あぁ、笑うね、所詮は人間だからな。
　何の力もない、ただの人間だ
　お前も誰かのいい子ちゃんなら、それらしく振る舞えよ
　ポイント、やるぜ？」

「生憎、ポイントは満タンだ。」

後ろ首を押さえつけられ、獣の様に尻に指を入れられた。

「生意気だな、このまま突っ込んだら俺も痛いからな、拡げてやるよ」

「あぐぅ！！」

今まで知る事もなかった痛みに、声が出た。
痛い、痛い！

首を押さえつけられたまま、暴れてみたけど、体格差もあってびくともしない。

やだやだ！

「やめろ！
　誰か！
　ぐ、だれ、か！」

息が詰まりそうになる。

ミカエル！
助けて！
メタさん、助けて！

「う、り、える！
　たす、」

ドゴン！！！

物凄く鈍い音と共に、体の上から下級天使がいなくなった。