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天界革命
バカと愉快な仲間たち
しおりを挟む「イズラエル様
お久しぶりでございます」
顔を見た力天使が腰を低くしたまま、前と出てきた。
「前にお会いした力天使の方ですね」
「はい、いつぞやは大変申し訳ありませんでした。
今回の堕天に関してですが、発端はハルカとガブリエルの密通から始まっています。
すでに二人は滅せられておりますが、いまだに影響を残しているのは他にも悪魔が侵入しているか、堕天を隠したまま天界にいる者が紛れているのかと思われます。
今は調査をしておりますが、我らでは限界があります。
ですが、扇動され天界でも堕天予備軍が増えてきてるのも事実です。」
端的に現在の天界の状況を説明してくれた。
「そうなんですね。
マトリエルはどうですか?
堕天してると思われるのは心外かと思いますが、これは看過しておけるとは思えませんが」
跪いてるマトリエルは不本意で仕方ないらしく、威光に逆らえないのを物凄い睨みで訴えていた。
「私は、お前の翼を切り取り、ルシファー様に捧げるつもりだった。
神の代行者である事は分かっていた。
その神の象徴である赤い翼を切り落とす為に、ガブリエルの虚言を利用させてもらったまでだ。」
虚言だと分かっていた、と言うのか。
告知の天使だったガブリエルの言葉が虚言と言い切ると言うことは、その時はすでに堕天していたと言うことになる。
「そのルシファーはお前のすぐ隣にいたけど?」
「え?」
いや、さっきからミカエルも言ってたし、メタトロンと会談もしたって。
神の代行者ってとこしか拾ってなかったのかよ。
バカだ、こいつ、上から目線なのに何一つ分かってないじゃん。
会社員やってた時にもこういうやついたわ。
同じ案件の書類を2週間も止めといて、今回は仕方ないからやるけど次回からやって、って言うバカ。
お前が分かってないから2週間止めといただけだろ、それはお前の仕事だ!バカめ!!
思い出したら腹立って来た。
中身のない講釈程腹立つものもないな。
「ルシファーは俺が神の代行者として、地獄も管轄することに異議はないそうだ。
堕天しても意味がないんだけど、まぁ、お前は既に堕天してるから仕方ないよね?
それに、そう言う最新情報すら手に入れられないバカに構うほど暇じゃないんですよ。
ただね、抵抗した方々を処罰対象に仕向けたってところがいけません。
命には、命の処罰が妥当と思いませんか?」
急に現実味が増したのかガクガクと震えているマトリエルとその扇動に加担した天使たちを、力天使たちに天界の処罰を受けさせるために拘束させて連れて行かせた。
俺はどちらかというと優しくない方だと思う。
ただ大事にすることを、ちゃんと大事にしてるだけだ。
「イズくん、あんなバカ天使はそうそういないから」
「そうだ、あれは悪魔にだってそうそういない」
ミカエルの言葉にかぶせるように、ガレオスが言った。
「!
ガレオス!」
「よお、ノエ
その姿、本当に神の代行者なんだな。
神々しいけど、ノエはやっぱり綺麗で可愛いな」
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