鎮静のクロッカス

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第2章 呪縛少女編

第4話・・・女子達_楽しい_ゴーレム・・・

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「ねえ、友梨。今日一緒に出掛けない?」
 湊と遊んだ日の翌日。
 食堂で朝食を取る愛衣は、向かい合って一緒に食事を取る友梨を誘っていた。
 ごはんを口に運んだところで聞かれた友梨は、箸を咥えたまま目をぱちくりさせてから、ごはんを呑み込んで聞き返した。
「今日ですか?」
「うん。筋肉痛も昨日よりは大分マシになってるだろうし、友梨には息抜きが必要よ」
「でも……」
 友梨の返事はぱっとしないものだった。目を泳がせ、口ごもっている。行きたくないという意思が透けて見える。
「ダメ? もう琉花や紫音も誘ってるんだけど」
 うるうるした上目遣いの愛衣に、友梨の決意が鈍る。
(……ちょっと外に出るくらいなら…大丈夫ですよね…)
 友梨は根負けの苦笑を浮かべた。
「分かりました。遊びましょう」
「そうこなくっちゃ!」
 愛衣が嬉しそうにガッツポーズを決める姿を友梨は苦笑して眺めていた。
「じゃあちょっと2人に電話するね」
 ポケットからスマホを取り出す愛衣に、友梨は首を傾げて気になったことを聞いた。
「漣さんと紅井さんは誘わないんですか?」
「うん。たまには女子だけでってのもいいでしょ?」
 女子会というところか。
 愛衣の言いたいことも分からないではないので、友梨はそれ以上何も言わなかった。


 ■ ■ ■


 獅童学園近くの街道沿いにある喫茶店。
 そこそこ人気なその店は人が多く、あちこちから話し声が飛び交っている。
 その話声の一つは、電話の向こうの人物と会話をしていた。
 スマホを耳に当て、幾度か相槌をうつ女性。
「はい…はい…分かりました」
 プツ、と電話を切る。
「任務は問題なく執り行うようです、設楽したら
 枝毛一つない黒髪セミロングの20代後半くらいの眼鏡を掛けた女性がスマホをポケットに仕舞いながら向かいの席に座る男性に告げる。
「うむ。あい分かった」
 応えるのは30歳くらいの背筋をピンと伸ばした男性。設楽したらと呼ばれた男性は、座っている状態でも身長が高いというのが分かる。ふざけた口調ではあるが、伸ばした背筋が誠意のこもったものだと感じさせる。
「今回の任務、全力を尽くそうか、上山かみやま
「貴方は何もしないでしょ」
 上山と呼ばれた女性が溜息をつく。
「分からないではないか。もしかしたら敵襲があるやもしれん。……実際、今回の案件『妖具』が絡んでいる可能性が高いのだろう?」
 設楽の言葉に上山が目を伏せる。

「そうね。速水第四所長が言うんだから間違いはないと思うわ」

「なら油断は大敵だ」
「油断しているわけじゃないわよ。ただ今回の任務はあくまで私の司力フォースで稲葉友梨の体内エナジーの巡りを観察し、『妖具』の是非を確認するだけ。貴方は私の一応護衛。戦闘が目的ではない。私達に気付く恐れのある紅井勇志は既に除外されているしね」
「一応とはなんだ。一応とは」
「『妖具』が絡んでるからってことで一応私に付けられた人材。私だって戦闘要員でもあるのに」
「それだけお前の司力フォースは貴重ということだろう。…しかし、所長もせっかくの学園生活なのに大変だな。この間は『玄牙』、今回は『妖具』とは…」
「確かに言えてるわね。柏木かしわぎ副所長も頭を悩ませていたわ」
「あの堅物も弟子のことは心配か」
 設楽が言うと、上山が微笑みを浮かべる。
「柏木副所長も鬼ではないということよ」
 設楽もふふと微笑む。気を取り直すように手を顎にやり、ふむと。
「…それよりも、所長が気になる人物とやらはどのような者なのだろうな。少々興味がある」
「……興味持つのは構わないけど、今回は来ないわよ?」
「なぬっ? それは初耳だぞ」
「わざわざ言うことでもないでしょうからね」
「告白する所員共をばったばったと一刀両断にした所長の心を射止めた者…見てみたかった」
「まだ惚れたと決定するのは早いでしょう」
「見たみたくはあるだろう?」
 上山は目線を逸らし、溜息をつくように言った。
「…まあね」


 ■ ■ ■


 昼前、獅童学園からバスで何本から乗ったところにある映画館。
 愛衣、友梨、紫音、琉花の4人はシアターの一つから出てきていた。
 琉花が腕を伸ばしながらご満悦な表情をしている。ちなみに琉花は例の大きな四角い入れ物を肩から下げている。紫音もレイピアの入れ物を所持。どんな時でも手放すつもりはないようだ。
 琉花は一仕事終えた後のすっきりした声音で。
「愛衣が選んだにしては良い映画だったじゃない」
 挑発染みた発言を受け、愛衣の口角が吊り上がる。
「恋愛映画って男子達と一緒じゃ見にくいしね。紅井とはまた別の映画を観てよ。私のおすすめは主人公とヒロインが幼馴染同士の…」
「はいはいはい」
 腕を下しながら、面倒そうに流す。琉花も言葉で愛衣に勝てないことぐらいは学習できる。
 そんな2人の横で、友梨と紫音が淑やかに話していた。
「友梨さんは映画とかよく見るんですか?」
「いや…最後に映画を観たのは結構前なんですよね。小学生上がりたてぐらいの頃だったかなぁ」
 お嬢様系の2人だが、比べてみると友梨の方が柔らかだということが分かる。
「久しぶりの映画は楽しめましたか?」
「はい! 外に出て良かったですっっ」
 元気のいい返事と共に浮かべた笑顔は輝いて見えるほどに喜悦がよく見えた。
 紫音は目を丸くして驚くが、自然と慈母のような微笑みを浮かべた。
 その隣で、愛衣は友梨の発言に引っかかりを感じていた。
(「外に」……ね)


 ■ ■ ■

『メールを受信しました』

『間違いありません。『妖具』です』

 ■ ■ ■

「はい。ターゲットが学園から出ました。………了解」

 ■ ■ ■


「え? この国のトップって『御十家』ではないんですか?」
 映画を観終わり、食事を済ませた四人は映画館近くの繁華街を特に行く宛てもなくぶらぶらと歩いていた。
 その途中の世間話の一部に友梨は首を傾げた。
「それはよくある間違いよ、友梨」
 琉花が明言し、その続きを紫音が引き継いだ。
「正確には、『御十家』は『フォーサー協会』のトップの一角であって、全権を握っているわけではありません。協会には「12」の組織からなる最上位裁断機関『陽天十二神座ようてんじゅうにしんざ』の席の1つに座る『御十家』という組織なのです」
「確か『御十家』はその第…五席だっけ?」
 愛衣の確認のような質問に紫音は首肯する。
「はい。ここ最近はずっと第五席です」
「序列とかもあるんですね……」
「頭は一つに絞るべきという昔の人の考えが今でも根強く残っているようです」
 紫音もその制度に疑問を抱いているのか、微妙な笑顔を浮かべている。
「日本って結構そういうの多いわよね。高校に上がったら学内の序列とかもあるみたいだし」
 琉花の呟くような言葉に、愛衣は苦笑して。
「紅井とかすぐに序列一位とかになりそうよねぇ」
「いや、その…んー……」
 琉花の反応がいまいちだった。
(実力を隠すとか隠さないとか考えてるのかねー。琉花たちも大変だ)
 愛衣がジト目で琉花を見据える。
 そうして友梨から視線を外した瞬間。
 その隣で、友梨が電気ショップの店頭に置かれているいくつものテレビを前に立ち止まった。
 実際には、そこに映っている人物を前にして、だ。
 目を見開き、息が一瞬詰まってしまう。
「友梨さん?」
 紫音が立ち止まった友梨に首を傾げ、視線を先を見る。
「ああ、ライトガーデン社の社長さんですね」
 そこに映っていたのは黒いスーツを着た整った顔立ちの男だ。インタビューに気さくな笑顔で応えている。
「どうしたの?」
 止まった2人に愛衣が尋ねる。
 友梨はいつも通りの柔らかな笑顔を向けて。
「いえ、この人よくテレビで見るなぁと思って」
 友梨の前のテレビに目を向ける愛衣と琉花。
 琉花はすぐに思い出し、声に出した。
「? あ、この人ってライトガーデン社の社長だよね。神宮寺じんぐうじこうとか言ったっけ? この人有名よね」
 ライトガーデン社社長、神宮寺こう
 十年以上前に社長に就任したので、若手というわけではないが、彼を観たら若社長と勘違いしてしまうくらいの若作りっぷりだ。
 数々の事業、企業を手掛け、成功へと導くその手腕はメディアの注目を集め、よくテレビ出演もしている。
「でもこの人って裏でなんかやってそうだよねぇ」
 愛衣が人の悪い笑みを浮かべながら呟く。その言葉に、友梨がまた反応するが、見ていなかったために愛衣は知る由もなかった。
「愛衣…一応大物社長なんだからそういうこと言うの慎んだら?」
「でもそう思わない? 実は裏組織のトップでした、みたいな」
 琉花と愛衣の話を聞きながら、紫音は完全な否定はできなかった。直接の関わりはないが、どうも神宮寺という男は怪しげな空気がある。
 琉花も同じようで言い淀んでいた。
「…………そんなこと…」
「今の間は何? 琉花だってそう思ったんでしょ?」
「うるさいっ」
 琉花はそれだけ言うと先を歩き出した。
 他の3人もついて行った。


 ■ ■ ■

 事は、しばらくしない内に起きた。

 繁華街を歩いていた4人は、琉花の「人込みに疲れたわ」という意見を得て、少し離れたところにある公園に来ていた。その公園は湖や林があり、かなり広い。自然に包まれていて丁度いいということでここを選んだ。
「ここってデートスポットとしても人気あるんだよねー」
「らしですね。ここに来るまでよくカップルを見掛けました」
「まあ、人気になり過ぎて恋人で溢れかえって逆に人気をなくしつつもあるけどね」
 4人は今両脇を林で囲まれた道を歩いていた。森ほど木が生い茂っているわけではないので、木と木の間から街の風景や湖が見えるが、気分を癒すには十分な効果がある。

 人気のない道。
 それだけで、『狙う者』としては最適だった。


「「「!?」」」
 突如に反応できたのは友梨を除く3人。
 こちらに迫ってくる強大なエナジーを探知した瞬間、両脇の林の中からその正体を見せる。
 4人を囲むようにして現れた存在。
 それは土。全身土でできた四肢と胴体、頭部を持つ存在だった。
 人ではないことは明らか。
 そして、目の前にいる土の化け物のことを4人は一般常識としていて知っていた。
「『土塊人形ゴーレム』……」
 琉花が呻くように言う。
 愛衣は冷静に頭を回していた。
(具象系土属性特有の司力フォース。五属性中、唯一個体の『土』と分身法フロック・アーツを応用することでできた技。通常の分身法フロック・アーツと比べて制度は落ちるが、その分数や強度は上回るデメリットよりメリットの方が大きい…。それを5体…いやそれ以上作ることができるということは、B級相当のフォーサー…。狙いは……)
「狙いはおそらく私です」
「紫音さん……」
 断言したのは紫音だ。掠れた声を友梨があげるが、構っている暇はない。
 瞬時にレイピアを構え、土塊人形ゴーレムにその切っ先を向ける。
 ゴーレムは4人を囲むようにして位置しており、4人もお互いに背中を向けるようにして中心に集まっている。
 結界を張られた様子はない。だが広く人の少ない公園に加え、今4人はいるのは左右を林で囲まれた道。襲われる場所としては最悪だ。
 しかも…、
「電波、通じてないみたいよ」
 素早く警察に連絡しようとした愛衣が緊張感がないのか、絶望しているのか分からない声音で呟く。
「おそらくジャミング装置を使用しているのでしょう。用意がいいことです。計画的なことのようですね」
 と、そんな会話も長くは続かず、

 土塊人形ゴーレムが襲い掛かってきた。

「愛衣! 友梨! 絶対そこを動かないで!」
 琉花が叫び、四角いケースから己の武器を取り出した。
 それは弓。
 折り畳み可能な金属製の弓矢を瞬時に構える。矢を『具象』し、飛び掛かってくる3体のゴーレムに向けて放った。
 その矢は高速で進み、空中で6本に増え、3体のゴーレムに2本ずつ突き刺さり、空中でのバランスを崩されて琉花たちのところまで来ないうちに降り立つ。
(くっ…威力のない私じゃ厳しいわね…)
 具象した物は必ず消える。ゴーレムにいつまでも矢が突き刺さっていたところで、平然と立つゴーレムを見れば効果がないことは分かるので、琉花は矢を消した。
 琉花のジェネリックは具象系風属性。
 弓矢を得意とし、矢なら一瞬で具象できる遠距離タイプの司力フォース。弾切れすることはない。
「琉花さん! 狙いは私で間違いありません! 2人を連れて逃げて下さい! ジャミングが届かない範囲で警察に連絡を!」
 ゴーレム2体を相手にしている紫音が激闘をしながら普段の彼女からは考えにくい声量で叫ぶ。
 琉花はそれを一喝した。
「バカ! 敵は多分B級並みのフォーサー! そんな甘くはないわ!」
「ならどうすれば!」
「2人でこいつらの相手をしつつ逃げるしかない! 戦力分散は自殺行為よ! 狙いが貴方なら尚更!」
「っ…分かりました!」
(ふーん、やっぱり琉花の方が実戦慣れしてるみたいね。実力は紅井に及ばずとも『こっち』側に関わってるってことかな)
 2人のやり取りを聞きながら、愛衣は内心で琉花の評価を少し上げる。
(……それと、)
 愛衣の意識だけが腕を絡めてひっつく友梨へと向く。
(……友梨の表情から読み取れることは、狙われる覚え有り、土塊人形ゴーレムに心当たり無し、……そして、恐怖。…紫音を狙った刺客という可能性も捨てきれないけど、こっちの方が濃厚…か)
 結論は出せないが、それはほぼ正解に近い確信を持っていた。
琴代ことよ設楽したらを帰したのは失敗だったみたいね。…最悪、私だとばれないよう『麗雅水泡グレイス・バブル』を使うべきか)
 琉花と紫音は戦い、…友梨は怯えている。
 愛衣は思考を重ね、この場の打開案を模索することに専念した。
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