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番外編 1
side ラドクルト ツイてない騎士1
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南のチョスーチの浄化をジュンヤ様が成し遂げ、殿下が我々に順番に休暇を下さると仰った。気を抜けない長い旅を続けて来た私達は、束の間の休暇が早く自分の番にならないかと昨夜は気もそぞろだった。
私とウォーベルトは最初から護衛の任についていた為、二人とも今日から三日の休暇を頂けて、ウォーベルトは早々に娼館へ飛んで行った。あまりの早さに、いついなくなったのか分からない程だ。
私はというと、なぜか呼び出され、ユーフォーンの街と領主館を隔てる騎士棟へ来ていた。休暇だとグラント様は知っている筈なのに。嫌な予感しかない。
早く私服になって羽を伸ばしたい。近衛には誇りもあるし、ジュンヤ様にお仕えするのは楽しい。しかし、いつもあの色気に晒されていると、多少なりとも当てられてしまうのは仕方がないだろう。
「グラント副団長、お呼びですか?」
「ああ、良く来たな。ザンド団長から近衛の鍛錬を見るように言われているんでな。お前、今日はこっちに参加しろ」
「本日は殿下から休暇を頂いているのですが」
「ちょうど良いだろ? 明日はゆっくり出来るさ」
「——私だけですか?」
「そんな訳ない。神兵の二人は自主的に鍛錬を見て欲しいとやって来たぞ? いやぁ、関心だ。あの時酷い事を言って申し訳ないと思ったね」
トマス殿、リューン殿……余計な事をーー!!
い、いや、二人は立派な方だ。それは良く分かっている! しかも、あの二人はジュンヤ様をメイリル神の化身として見ているからか、性的な感情は一切なく庇護者達との事後のアレも微笑ましいと、大人の対応で見守っている。実際大人だが、私には無理だっ! 騎士同士の友愛で誤魔化してはいるが、ゴリゴリの筋肉ではなく、優しい細い手で慰めて欲しいのだ。
「あ、俺もザンド団長からの命令だから、絶対逃がさねーから覚悟しろ。ウォーベルトは一瞬で消えやがった。あの野郎、土魔法の癖に風魔法の俺から逃げ切るとは」
ええ。奴の逃げ足は天下一品です。しかも魔法抜きで!! ウォルめ、後で絶対鍛錬受けさせてやる。私は諦めてグラント様と共に鍛錬場に向かった。
「おお! ラドじゃねーかぁ!!」
「来やがったな?久しぶりにシゴいてやるぜ」
「今日こそは勝つぞ! 俺とやれ!!」
ああ、むさい。王都の騎士と大違いの雰囲気だ。まぁ、嫌いという訳ではないのだが、ここでは少々困ることがあるのだ。
「ラド……なぁ、今夜は友愛を深めないか?」
「すみません、私はそっちではないので他の方をお誘いください」
これだ。私は抱く方が好きなのだが、ユーフォーンの騎士のほとんどは私よりも背も高く体格が良いせいか、受け入れ側として誘われることが良くある。だが、ごつい男でも抱かれる方が好きな男もいる訳で……ユーフォーン派遣時はそういう相手と逢瀬を楽しんでいた。
「おい、そういう話は後にしろ。ラドクルト、ウォームアップしたら実戦練習だ」
「はい。その前に、これは着替えて来て良いですか?」
私は念の為にと、まだ近衛の制服だった。ぐちゃぐちゃのドロドロにする訳にはいかない。鍛錬用の着替えは控え室にいつでも使えるようにある為、それを借りて着替えを済ませ、軽く走り込みと素振り等で体を温める。
私は何をしているんだ……休みのはずだ……これではいつもと同じじゃないか?!
「ラドクルト殿っ!!」
「ラドクルト殿もこちらにいらしたんですね?」
神兵の二人が駆け寄り声をかけて来た。いいえ、連れてこられたのです、とは言えない。
「はい。お二人は自主練習と聞きました」
「私達はアズィトの時に、まだまだ鍛錬が足りないと思い知りました。ジュンヤ様をお守りする力をつけねばと思ったのです!!」
リューン殿……トマス殿も。キラキラとした少年の様な純粋な目だ。神兵は信仰心のあつさも格別なのだとしみじみ思う。娼館に行きたいと思った自分が汚れて見えるな。
「そうですね、お互いに頑張りましょう」
来たからには鍛錬あるのみ。前回派遣された時にボコボコにしてやった奴とのリベンジマッチも再度勝利し、負けたら抱かせろというクソ野郎——ゴホン、未練タラタラの奴を叩きのめした。危なかった。別に初めてという訳ではないが、人には好みというものがある。受け入れ側は見習いの時だけで十分だ!
その後、騎士棟で昼食を取っていると、グラント様が隣に座った。
「近衛になっても腕は鈍ってなかったな」
「近衛は見た目だけではありませんから」
さすがにムッとする。儀礼用に見目麗しい者を選抜しているというが、弱くては守れないではないか。
「怒るなって。別に変な意味じゃねぇよ。あの神子様といると、色々大変そうだしな」
「大変ではありませんよ。ジュンヤ様は素晴らしい方です」
「あの方は、不思議な方だな。あんな無礼を働いた俺を、今は気にもとめずにこき使って下さるから、俺は許されたのかなぁ……」
「グラント様が心から後悔してると分かった時点で、もう許してくださってると思いますよ。その代わり、容赦無く使われますから、観念して下さいね」
少し茶化して返せば、グラント様は顔をくしゃっと歪ませて笑った。
「ちっこいのに、でかい男だねぇ。そりゃあ、ダリウスもコロッといくな」
ほんの少し切なげに聞こえた。周囲を見回し、他の者がこちらを気に留めていないのを確認する。
「ダリウス団長に——そんなに惚れてたんですか?」
「はぁっ?! お前! 何言ってんだ?」
「だってそうでしょう? あんなに執着してるなんて、思ってもいませんでした」
「あー、それは、だなぁ」
言い淀み、言葉を選んでいるかの様に遠くを見る。
「まぁ、バルバロイ家に入りたいってのは、ユーフォーンに仕える事を選んだ騎士の夢だろう?」
「そうですが……」
「あいつは、可愛い弟みたいなもんよ。まぁ——筆下ろししてやったから情も湧くわな」
「ブハッ!! ゲホッ! ゴホッ!! はぁ? え? ゴホッ!」
飲んでいたお茶を盛大に吹いてしまった。筆下ろし!?
「おいおい、しっかりしろ。これくらいで動揺するなよ、近衛だろ?」
動揺するに決まってるでしょうがっ!! 関係があったのは知っているが、初体験の相手とは……え?団長の初って……この筋肉ダルマを少年時代に抱いたんですか? 団長!! ハードルが高すぎる! さすがカルタスの絶倫魔王……!
「お前は後からこっちに来たからな。ユーフォーンの年少の見習い以外は知ってる話だ。隠してねーぞ?」
「いえ、お相手なのは知ってましたが、そこからとは」
「まだヒョロイ頃にな。だから可愛いんだよ。それが男娼みたいな奴に手玉に取られてると思えば腹も立つだろう?」
「なるほど……」
「それにな。ヒルダーヌ様を認めていない者もいてなぁ。ダリウスが領に戻って欲しいと願う者もまだ多い。まぁ、俺も本音は戻って欲しいと思っていた」
「団長は絶対戻りませんよ? ヒルダーヌ様……まだそんな事を言ってる奴がいるんですか? 私がいた時もいましたが」
「言っておくが、俺はヒルダーヌ様を支持しているぞ? 最初は反発もしたが、ヒルダーヌ様が指揮する様になって、穢れの影響を最小限にして、民を守る手腕に俺は脱帽した。あの方は今後のバルバロイに必要な方だ」
一口茶を飲んで、私を見た。
「ダリウスと二人で領を統治してくだされば盤石な体制になると思う。そういう意味で戻って欲しかった。しかし、間違ってたな」
「どういう意味です?」
「王都で神子様に出会う事で、ダリウスは成長して強くなった。剣技の方じゃねぇぞ?そっちはもともと化け物クラスだからな。心を鍛えた。俺達には出来なかった事だ。ダリウスは神子様といた方が良い。あんな笑顔、見た事ないしな。二人で領に来てくれれば一番だが——難しいだろうな」
「殿下が手放さないでしょう」
殿下はジュンヤ様といると、氷の王子が溶けてドロドロの王子様になってしまう。無表情を貫いているが時々崩れているし、一緒にいる時の空気は甘い。
「よし、午後は俺が稽古をやろう!」
「ご遠慮申し上げます」
「なんだと?」
「グラント様の方が強いですから。だいたい、属性も同じで長くなりますよ?」
「分からねえぞ? お前、魔力上がってるだろう?」
「——そうですか?」
「なんだ、気がついてないのか? 前よりパワーも上がってるだろう?」
そうなんだろうか。私は自分の手に風を集めて小さな風壁を作ってみた。以前より早く堅固な物が作ることができて驚いた。
ジュンヤ様の作った物を頂いたし、近くにいると何かに包まれている感じがする。初めて食べた時も爆発的に魔力が上がったのを思い出した。
「分かりました。やりましょう」
腹が落ち着いたら試合をすると約束し、一旦解散したところに細身の白い影がウロウロしているのが見えた。ヴァイン殿?どうも騎士に絡まれている。なんでこんなところに?
急いで向かうと話し声が聞こえた。
「離してください。私はラドクルト殿に用があるんです」
「良いじゃねぇか。ラドクルトより、ずっと良くしてやるぜ?」
「そういうんじゃありませんからっ!」
「侍従はそういう役もやるんだろう?」
「やめて下さい! 手を離して下さい! 痛っ!」
ナンパは良いが暴力はダメだ。
「チャーリー、手を離してくれ。彼は私の知り合いだ」
「ああ? なんだぁ? ラドクルト、知り合いって本当かよ。男漁りに来たのかと思ったぜ」
「失礼はよせ。神子様の専属侍従だぞ」
「とはいえ侍従だろ。侍従ってのは、あっちのテクが絶品って噂だ。独り占めするなよ」
「彼はそんなんじゃない。さぁ、手を離せ」
「ラドクルト殿っ!」
ヴァイン殿から手を離さないそいつを睨み付けると、私を見てフンと鼻で笑った。
「ヒヨッコが。近衛なんてお飾りだ。バルバロイの騎士に敵うと思っているのか?」
「近衛の団長はダリウス様だぞ」
「ダリウス様だけ強いんだろ? 足を引っ張るなよ?」
「とにかく手を離せ。痛がっているだろう?」
「ふ~ん。なら、俺と勝負しろ。それで、俺が勝ったらこいつを今夜貰う」
「ヴァイン殿は物じゃない。賭けなどしない」
「なんだ、勝てないから逃げるのか? じゃあこいつは貰いな?」
「い、嫌だっ! 離せ!!」
引きずられるヴァイン殿を見てカッと頭に血が上った。
「良いだろう、受けてたってやる」
「へぇ? 良い度胸だ。おい、お前ら聞いてたな? 立会人をしろ。行くぞっ! 付いて来い!」
ようやく手を離し、ヴァイン殿がよろめいたのを支えた。身長は同じくらいだが、華奢でか弱い細身の体は軽かった。
「ヴァイン殿、大丈夫か?」
「すみません……私のせいで……」
「大丈夫だ。腕はこれはアザになりそうだ。冷やした方がいい」
「大丈夫です! これくらい! でも、ラドクルト殿……あんな人と試合なんて、申し訳ありません。私が迂闊なせいで」
ションボリと項垂れる、細い肩が震えていた。よほど怖かったんだろう。それに彼は悪くない。下半身で物を考える脳筋騎士が悪いのだ。
「私が勝ちますから安心して下さい。信頼出来る者に任せますから、救護所に避難して下さいね」
「私も行きます! 見てます!!」
「そうですか? では応援していて下さいね」
「はい!!」
さて、グラント様に急な試合が入った事を知らせて延期してもらわねば。
「そういえば、ヴァイン殿は何故こんなところへ?」
「ジュンヤ様からの伝言です。頼みたい事があるそうです」
「頼みたい事、ですか。何か分かりますか?」
「はい。でも、ここでは……」
「分かりました。では別の場所で。ヴァイン殿はここで見ていて下さい。行ってきます」
「ラドクルト殿っ! ご武運を!」
ヴァイン殿は私の手をキュッと握って応援してくれた。ブルーの瞳がうるうるしている。あいつには悪いが、負ける気は全くしない。一対一ならラジートに比べれば子供の様に感じる。
初めて死を感じた——あの時。私は心配ないとヴァイン殿に微笑み、円形の試合場へを降り立った。
さて。確か彼は火魔法の使い手だ。本来ならば相性は良くない。私が不利だと知っていて喧嘩をふっかけてきたんだろうが、バカじゃないか? 私はダリウス団長の炎で訓練を受けて来たんだ。何度ぶちのめされたか分からない、圧倒的強者。それがダリウス様だ。
「はん、バカめ。俺が火の使い手だと知らなかったんだろう? 痛い目見せてやる。ついでにお前も可愛がってやろう」
はいはい。好きなだけほざけば良い。この巡行で共に苦楽を共にした仲間をバカにされて、私は怒っているのだよ。だから、痛い目を見るのはお前の方だ。ついでにこの場にいる騎士に思い知らせてやる。近衛が最後の盾として配備されている理由を。
「無視すんじゃねぇ! 行くぞっ!!」
ボッと火が燃える音がし、剣に炎を纏って斬りかかってきた。遅い、な。
あんた、止まってるんじゃないか?
足元に風を展開し固めスルリと真横に滑ると、空振りしたチャーリーがたたらを踏んだ。
「逃げんな! この野郎!!」
誰が逃げるか。あんたを倒すのは簡単だ。私はチャーリーの頭のみを狙い、小さな竜巻で頭を包み込む。剥がそうと左手でかき毟るが、残念。風に実態はない。
それに、竜巻状にしてやったので指は横に弾かれ肌に到達することは出来ない。だが、これの最大の攻撃力はそれではない。
チャーリーの顔が苦悶に歪む。内部に僅かしか空気がないので呼吸が出来ないのだ。これは王宮内で静かに賊を捕縛する為に考えた魔法だ。回転を早くすれば頭は吹き飛ぶ。
チャーリーはもがき暴れていたが、炎はとっくに消えている。やがてがっくりと膝をつき、唇は青くなり始めていた。
「ヴァイン殿への非礼を詫びますか?そうすれば解除します」
コクコクと必死で頷くチャーリーの頭部の風壁を解除する。
「ひうっ! ゲホッ! ゴホッ! ゴホッ!! はぁ、はぁ! く、そ……!」
「ヴァイン殿、こちらへ」
青い顔でやって来たヴァイン殿の肩を抱く。
「チャーリー。言いたいことがあるはずだ」
「ぐぅ……す、すまなかった」
「礼が足りんな。彼の名はヴァイン殿だ。さぁ、もう一度」
「——ヴァイン殿、非礼をお詫びします。お許しを」
「謝罪を受け入れます」
まぁ及第点かな。そう思い振り向くと、グラント様がいた。
「えげつない攻撃覚えたなぁ」
「王宮ではスマートな対応が求められますから。それに、ダリウス団長に立ち向かうにはこれくらい出来ないと。それに手加減はしましたよ」
「ハァ~、俺、やらなくて良かったわ。今日はもう良いぞ。侍従殿は用があるんだろう?」
「申し訳ありません。お借りします」
ぺこりと頭を下げるヴァイン殿は可愛らしく見えた。
「さて、どこで話しましょう。グラント様、部屋をお借りして良いですか?」
「おう、そうだな、来客用の部屋なら遮音されてるから良いんじゃないか」
「ありがとうございます」
私は二人で部屋に入り、お茶を出そうとするとヴァイン殿が慌てた。
「そんな! 騎士様にさせるなんて!」
「騎士は身の回りの事は自分でします。たまには他人の淹れた茶でもいかがですか?」
「ありがとうございます……」
小さくなってモジモジするヴァイン殿は、侍従としてキビキビ働く姿と違っていてなんだか微笑ましい。お茶を出し、少しの間飲んで落ち着くのを待った。
「はぁ、美味しいです。それで、ジュンヤ様からの伝言です。ユーフォーンの騎士はヒルダーヌ様とダリウス様についてどう考えているのか調べて欲しいとの事です。別ルートでお二人の過去を調べて貰っていますが、後継について民や騎士の生の声が知りたいそうです」
「私は間諜ではないのですが」
「噂話でもいいそうです。なんとなく聞こえてくる言葉に真実が混ざっている。だから聞いた事を全て知りたい、との伝言です。休暇なのにすまないともおっしゃっていました。それで、休暇を潰してしまうお詫びにと、これを預かりました」
皮の巾着がテーブルに置かれた。テーブルに置いた時には重みのある音がした。
「これで飲み食いして、相手がいれば大いに振る舞えば良いと。必要なら神子様付きである事も利用し、懐が温かいのは神子様付きだからと言って構わないそうです。全員にお渡しするそうですから。ただし、調査を頼んだのはラドクルト様だけです」
「こんなに? しかし」
「手が必要なら手伝いますよ。私も三日間休暇なんです」
「良いんですか?」
「はい。ノーマと交代で休むんです。でも、正直一人で遊ぶ機会がないのでどうしたら良いか分からなくて。ラドクルト殿のお手伝いができたら嬉しいです」
ニコッと笑うその顔は明るく眩しかった。その髪も明るいオレンジでまさしく太陽。ツイてないかと思いきや、ほんの少し取り戻せそうだ……
「では、これから騎士棟を見学しながら調査してみましょう。その後で街へ出ませんか?」
「はいっ!」
侍従として真剣な顔ばかり見ていた私は、素顔を見た瞬間に、コトンと心臓が跳ねた。
私とウォーベルトは最初から護衛の任についていた為、二人とも今日から三日の休暇を頂けて、ウォーベルトは早々に娼館へ飛んで行った。あまりの早さに、いついなくなったのか分からない程だ。
私はというと、なぜか呼び出され、ユーフォーンの街と領主館を隔てる騎士棟へ来ていた。休暇だとグラント様は知っている筈なのに。嫌な予感しかない。
早く私服になって羽を伸ばしたい。近衛には誇りもあるし、ジュンヤ様にお仕えするのは楽しい。しかし、いつもあの色気に晒されていると、多少なりとも当てられてしまうのは仕方がないだろう。
「グラント副団長、お呼びですか?」
「ああ、良く来たな。ザンド団長から近衛の鍛錬を見るように言われているんでな。お前、今日はこっちに参加しろ」
「本日は殿下から休暇を頂いているのですが」
「ちょうど良いだろ? 明日はゆっくり出来るさ」
「——私だけですか?」
「そんな訳ない。神兵の二人は自主的に鍛錬を見て欲しいとやって来たぞ? いやぁ、関心だ。あの時酷い事を言って申し訳ないと思ったね」
トマス殿、リューン殿……余計な事をーー!!
い、いや、二人は立派な方だ。それは良く分かっている! しかも、あの二人はジュンヤ様をメイリル神の化身として見ているからか、性的な感情は一切なく庇護者達との事後のアレも微笑ましいと、大人の対応で見守っている。実際大人だが、私には無理だっ! 騎士同士の友愛で誤魔化してはいるが、ゴリゴリの筋肉ではなく、優しい細い手で慰めて欲しいのだ。
「あ、俺もザンド団長からの命令だから、絶対逃がさねーから覚悟しろ。ウォーベルトは一瞬で消えやがった。あの野郎、土魔法の癖に風魔法の俺から逃げ切るとは」
ええ。奴の逃げ足は天下一品です。しかも魔法抜きで!! ウォルめ、後で絶対鍛錬受けさせてやる。私は諦めてグラント様と共に鍛錬場に向かった。
「おお! ラドじゃねーかぁ!!」
「来やがったな?久しぶりにシゴいてやるぜ」
「今日こそは勝つぞ! 俺とやれ!!」
ああ、むさい。王都の騎士と大違いの雰囲気だ。まぁ、嫌いという訳ではないのだが、ここでは少々困ることがあるのだ。
「ラド……なぁ、今夜は友愛を深めないか?」
「すみません、私はそっちではないので他の方をお誘いください」
これだ。私は抱く方が好きなのだが、ユーフォーンの騎士のほとんどは私よりも背も高く体格が良いせいか、受け入れ側として誘われることが良くある。だが、ごつい男でも抱かれる方が好きな男もいる訳で……ユーフォーン派遣時はそういう相手と逢瀬を楽しんでいた。
「おい、そういう話は後にしろ。ラドクルト、ウォームアップしたら実戦練習だ」
「はい。その前に、これは着替えて来て良いですか?」
私は念の為にと、まだ近衛の制服だった。ぐちゃぐちゃのドロドロにする訳にはいかない。鍛錬用の着替えは控え室にいつでも使えるようにある為、それを借りて着替えを済ませ、軽く走り込みと素振り等で体を温める。
私は何をしているんだ……休みのはずだ……これではいつもと同じじゃないか?!
「ラドクルト殿っ!!」
「ラドクルト殿もこちらにいらしたんですね?」
神兵の二人が駆け寄り声をかけて来た。いいえ、連れてこられたのです、とは言えない。
「はい。お二人は自主練習と聞きました」
「私達はアズィトの時に、まだまだ鍛錬が足りないと思い知りました。ジュンヤ様をお守りする力をつけねばと思ったのです!!」
リューン殿……トマス殿も。キラキラとした少年の様な純粋な目だ。神兵は信仰心のあつさも格別なのだとしみじみ思う。娼館に行きたいと思った自分が汚れて見えるな。
「そうですね、お互いに頑張りましょう」
来たからには鍛錬あるのみ。前回派遣された時にボコボコにしてやった奴とのリベンジマッチも再度勝利し、負けたら抱かせろというクソ野郎——ゴホン、未練タラタラの奴を叩きのめした。危なかった。別に初めてという訳ではないが、人には好みというものがある。受け入れ側は見習いの時だけで十分だ!
その後、騎士棟で昼食を取っていると、グラント様が隣に座った。
「近衛になっても腕は鈍ってなかったな」
「近衛は見た目だけではありませんから」
さすがにムッとする。儀礼用に見目麗しい者を選抜しているというが、弱くては守れないではないか。
「怒るなって。別に変な意味じゃねぇよ。あの神子様といると、色々大変そうだしな」
「大変ではありませんよ。ジュンヤ様は素晴らしい方です」
「あの方は、不思議な方だな。あんな無礼を働いた俺を、今は気にもとめずにこき使って下さるから、俺は許されたのかなぁ……」
「グラント様が心から後悔してると分かった時点で、もう許してくださってると思いますよ。その代わり、容赦無く使われますから、観念して下さいね」
少し茶化して返せば、グラント様は顔をくしゃっと歪ませて笑った。
「ちっこいのに、でかい男だねぇ。そりゃあ、ダリウスもコロッといくな」
ほんの少し切なげに聞こえた。周囲を見回し、他の者がこちらを気に留めていないのを確認する。
「ダリウス団長に——そんなに惚れてたんですか?」
「はぁっ?! お前! 何言ってんだ?」
「だってそうでしょう? あんなに執着してるなんて、思ってもいませんでした」
「あー、それは、だなぁ」
言い淀み、言葉を選んでいるかの様に遠くを見る。
「まぁ、バルバロイ家に入りたいってのは、ユーフォーンに仕える事を選んだ騎士の夢だろう?」
「そうですが……」
「あいつは、可愛い弟みたいなもんよ。まぁ——筆下ろししてやったから情も湧くわな」
「ブハッ!! ゲホッ! ゴホッ!! はぁ? え? ゴホッ!」
飲んでいたお茶を盛大に吹いてしまった。筆下ろし!?
「おいおい、しっかりしろ。これくらいで動揺するなよ、近衛だろ?」
動揺するに決まってるでしょうがっ!! 関係があったのは知っているが、初体験の相手とは……え?団長の初って……この筋肉ダルマを少年時代に抱いたんですか? 団長!! ハードルが高すぎる! さすがカルタスの絶倫魔王……!
「お前は後からこっちに来たからな。ユーフォーンの年少の見習い以外は知ってる話だ。隠してねーぞ?」
「いえ、お相手なのは知ってましたが、そこからとは」
「まだヒョロイ頃にな。だから可愛いんだよ。それが男娼みたいな奴に手玉に取られてると思えば腹も立つだろう?」
「なるほど……」
「それにな。ヒルダーヌ様を認めていない者もいてなぁ。ダリウスが領に戻って欲しいと願う者もまだ多い。まぁ、俺も本音は戻って欲しいと思っていた」
「団長は絶対戻りませんよ? ヒルダーヌ様……まだそんな事を言ってる奴がいるんですか? 私がいた時もいましたが」
「言っておくが、俺はヒルダーヌ様を支持しているぞ? 最初は反発もしたが、ヒルダーヌ様が指揮する様になって、穢れの影響を最小限にして、民を守る手腕に俺は脱帽した。あの方は今後のバルバロイに必要な方だ」
一口茶を飲んで、私を見た。
「ダリウスと二人で領を統治してくだされば盤石な体制になると思う。そういう意味で戻って欲しかった。しかし、間違ってたな」
「どういう意味です?」
「王都で神子様に出会う事で、ダリウスは成長して強くなった。剣技の方じゃねぇぞ?そっちはもともと化け物クラスだからな。心を鍛えた。俺達には出来なかった事だ。ダリウスは神子様といた方が良い。あんな笑顔、見た事ないしな。二人で領に来てくれれば一番だが——難しいだろうな」
「殿下が手放さないでしょう」
殿下はジュンヤ様といると、氷の王子が溶けてドロドロの王子様になってしまう。無表情を貫いているが時々崩れているし、一緒にいる時の空気は甘い。
「よし、午後は俺が稽古をやろう!」
「ご遠慮申し上げます」
「なんだと?」
「グラント様の方が強いですから。だいたい、属性も同じで長くなりますよ?」
「分からねえぞ? お前、魔力上がってるだろう?」
「——そうですか?」
「なんだ、気がついてないのか? 前よりパワーも上がってるだろう?」
そうなんだろうか。私は自分の手に風を集めて小さな風壁を作ってみた。以前より早く堅固な物が作ることができて驚いた。
ジュンヤ様の作った物を頂いたし、近くにいると何かに包まれている感じがする。初めて食べた時も爆発的に魔力が上がったのを思い出した。
「分かりました。やりましょう」
腹が落ち着いたら試合をすると約束し、一旦解散したところに細身の白い影がウロウロしているのが見えた。ヴァイン殿?どうも騎士に絡まれている。なんでこんなところに?
急いで向かうと話し声が聞こえた。
「離してください。私はラドクルト殿に用があるんです」
「良いじゃねぇか。ラドクルトより、ずっと良くしてやるぜ?」
「そういうんじゃありませんからっ!」
「侍従はそういう役もやるんだろう?」
「やめて下さい! 手を離して下さい! 痛っ!」
ナンパは良いが暴力はダメだ。
「チャーリー、手を離してくれ。彼は私の知り合いだ」
「ああ? なんだぁ? ラドクルト、知り合いって本当かよ。男漁りに来たのかと思ったぜ」
「失礼はよせ。神子様の専属侍従だぞ」
「とはいえ侍従だろ。侍従ってのは、あっちのテクが絶品って噂だ。独り占めするなよ」
「彼はそんなんじゃない。さぁ、手を離せ」
「ラドクルト殿っ!」
ヴァイン殿から手を離さないそいつを睨み付けると、私を見てフンと鼻で笑った。
「ヒヨッコが。近衛なんてお飾りだ。バルバロイの騎士に敵うと思っているのか?」
「近衛の団長はダリウス様だぞ」
「ダリウス様だけ強いんだろ? 足を引っ張るなよ?」
「とにかく手を離せ。痛がっているだろう?」
「ふ~ん。なら、俺と勝負しろ。それで、俺が勝ったらこいつを今夜貰う」
「ヴァイン殿は物じゃない。賭けなどしない」
「なんだ、勝てないから逃げるのか? じゃあこいつは貰いな?」
「い、嫌だっ! 離せ!!」
引きずられるヴァイン殿を見てカッと頭に血が上った。
「良いだろう、受けてたってやる」
「へぇ? 良い度胸だ。おい、お前ら聞いてたな? 立会人をしろ。行くぞっ! 付いて来い!」
ようやく手を離し、ヴァイン殿がよろめいたのを支えた。身長は同じくらいだが、華奢でか弱い細身の体は軽かった。
「ヴァイン殿、大丈夫か?」
「すみません……私のせいで……」
「大丈夫だ。腕はこれはアザになりそうだ。冷やした方がいい」
「大丈夫です! これくらい! でも、ラドクルト殿……あんな人と試合なんて、申し訳ありません。私が迂闊なせいで」
ションボリと項垂れる、細い肩が震えていた。よほど怖かったんだろう。それに彼は悪くない。下半身で物を考える脳筋騎士が悪いのだ。
「私が勝ちますから安心して下さい。信頼出来る者に任せますから、救護所に避難して下さいね」
「私も行きます! 見てます!!」
「そうですか? では応援していて下さいね」
「はい!!」
さて、グラント様に急な試合が入った事を知らせて延期してもらわねば。
「そういえば、ヴァイン殿は何故こんなところへ?」
「ジュンヤ様からの伝言です。頼みたい事があるそうです」
「頼みたい事、ですか。何か分かりますか?」
「はい。でも、ここでは……」
「分かりました。では別の場所で。ヴァイン殿はここで見ていて下さい。行ってきます」
「ラドクルト殿っ! ご武運を!」
ヴァイン殿は私の手をキュッと握って応援してくれた。ブルーの瞳がうるうるしている。あいつには悪いが、負ける気は全くしない。一対一ならラジートに比べれば子供の様に感じる。
初めて死を感じた——あの時。私は心配ないとヴァイン殿に微笑み、円形の試合場へを降り立った。
さて。確か彼は火魔法の使い手だ。本来ならば相性は良くない。私が不利だと知っていて喧嘩をふっかけてきたんだろうが、バカじゃないか? 私はダリウス団長の炎で訓練を受けて来たんだ。何度ぶちのめされたか分からない、圧倒的強者。それがダリウス様だ。
「はん、バカめ。俺が火の使い手だと知らなかったんだろう? 痛い目見せてやる。ついでにお前も可愛がってやろう」
はいはい。好きなだけほざけば良い。この巡行で共に苦楽を共にした仲間をバカにされて、私は怒っているのだよ。だから、痛い目を見るのはお前の方だ。ついでにこの場にいる騎士に思い知らせてやる。近衛が最後の盾として配備されている理由を。
「無視すんじゃねぇ! 行くぞっ!!」
ボッと火が燃える音がし、剣に炎を纏って斬りかかってきた。遅い、な。
あんた、止まってるんじゃないか?
足元に風を展開し固めスルリと真横に滑ると、空振りしたチャーリーがたたらを踏んだ。
「逃げんな! この野郎!!」
誰が逃げるか。あんたを倒すのは簡単だ。私はチャーリーの頭のみを狙い、小さな竜巻で頭を包み込む。剥がそうと左手でかき毟るが、残念。風に実態はない。
それに、竜巻状にしてやったので指は横に弾かれ肌に到達することは出来ない。だが、これの最大の攻撃力はそれではない。
チャーリーの顔が苦悶に歪む。内部に僅かしか空気がないので呼吸が出来ないのだ。これは王宮内で静かに賊を捕縛する為に考えた魔法だ。回転を早くすれば頭は吹き飛ぶ。
チャーリーはもがき暴れていたが、炎はとっくに消えている。やがてがっくりと膝をつき、唇は青くなり始めていた。
「ヴァイン殿への非礼を詫びますか?そうすれば解除します」
コクコクと必死で頷くチャーリーの頭部の風壁を解除する。
「ひうっ! ゲホッ! ゴホッ! ゴホッ!! はぁ、はぁ! く、そ……!」
「ヴァイン殿、こちらへ」
青い顔でやって来たヴァイン殿の肩を抱く。
「チャーリー。言いたいことがあるはずだ」
「ぐぅ……す、すまなかった」
「礼が足りんな。彼の名はヴァイン殿だ。さぁ、もう一度」
「——ヴァイン殿、非礼をお詫びします。お許しを」
「謝罪を受け入れます」
まぁ及第点かな。そう思い振り向くと、グラント様がいた。
「えげつない攻撃覚えたなぁ」
「王宮ではスマートな対応が求められますから。それに、ダリウス団長に立ち向かうにはこれくらい出来ないと。それに手加減はしましたよ」
「ハァ~、俺、やらなくて良かったわ。今日はもう良いぞ。侍従殿は用があるんだろう?」
「申し訳ありません。お借りします」
ぺこりと頭を下げるヴァイン殿は可愛らしく見えた。
「さて、どこで話しましょう。グラント様、部屋をお借りして良いですか?」
「おう、そうだな、来客用の部屋なら遮音されてるから良いんじゃないか」
「ありがとうございます」
私は二人で部屋に入り、お茶を出そうとするとヴァイン殿が慌てた。
「そんな! 騎士様にさせるなんて!」
「騎士は身の回りの事は自分でします。たまには他人の淹れた茶でもいかがですか?」
「ありがとうございます……」
小さくなってモジモジするヴァイン殿は、侍従としてキビキビ働く姿と違っていてなんだか微笑ましい。お茶を出し、少しの間飲んで落ち着くのを待った。
「はぁ、美味しいです。それで、ジュンヤ様からの伝言です。ユーフォーンの騎士はヒルダーヌ様とダリウス様についてどう考えているのか調べて欲しいとの事です。別ルートでお二人の過去を調べて貰っていますが、後継について民や騎士の生の声が知りたいそうです」
「私は間諜ではないのですが」
「噂話でもいいそうです。なんとなく聞こえてくる言葉に真実が混ざっている。だから聞いた事を全て知りたい、との伝言です。休暇なのにすまないともおっしゃっていました。それで、休暇を潰してしまうお詫びにと、これを預かりました」
皮の巾着がテーブルに置かれた。テーブルに置いた時には重みのある音がした。
「これで飲み食いして、相手がいれば大いに振る舞えば良いと。必要なら神子様付きである事も利用し、懐が温かいのは神子様付きだからと言って構わないそうです。全員にお渡しするそうですから。ただし、調査を頼んだのはラドクルト様だけです」
「こんなに? しかし」
「手が必要なら手伝いますよ。私も三日間休暇なんです」
「良いんですか?」
「はい。ノーマと交代で休むんです。でも、正直一人で遊ぶ機会がないのでどうしたら良いか分からなくて。ラドクルト殿のお手伝いができたら嬉しいです」
ニコッと笑うその顔は明るく眩しかった。その髪も明るいオレンジでまさしく太陽。ツイてないかと思いきや、ほんの少し取り戻せそうだ……
「では、これから騎士棟を見学しながら調査してみましょう。その後で街へ出ませんか?」
「はいっ!」
侍従として真剣な顔ばかり見ていた私は、素顔を見た瞬間に、コトンと心臓が跳ねた。
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