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4章

誓約の日

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 俺達の婚約が告示されてから四ヶ月後。今日、俺は四人と婚儀を行う。準備がある為、エルビスは三日前から実家へ戻り準備をしている。ものすごーく、ぐずったけどね。専属が一人足りないので王宮から手伝いが来てくれているが、ノーマとヴァインが頑張ってくれている。
 実は、婚約の儀は痺れを切らした四人が一刻も早く行いたい! と身内だけで行い、国内には婚約が成立した事は知れ渡っている。この三日、会えなくて寂しい時は貰った指輪に手を当てて彼らの魔力を感じる事で寂しさを紛らわしていた。結婚式は半年後の筈だったのに、大熱狂の国民が挙って手伝いに集まった上に職人も勢揃いしたので二ヶ月も前倒しする事になった。
 婚約の時は指輪だが、結婚は好きな物を選べる。俺達の場合はピアスだ。ちなみに、そのピアスは儀式の際お互いの力を流す為、今後は伴侶でなければ外せないと言う。それか、どちらかの死……。うん、長生きします!
 俺のスケージュールは、午前はお手入れをされたり準備に追われ、午後に神殿に向かい儀式を行う。夕方から結婚披露パーティで、終わったら……初夜です。
 四人一緒なので、俺は自分のお尻が心配で仕方ありません!! 治癒があるからアソコが緩くならないのは助かるけどさ。一晩に四人……一回で終わらないメンバーばかりですよね? どうなっちゃうんだっ?





 俺の不安を他所に、時間は過ぎて神殿に向かう馬車に乗っている。今日の事は民に知らされているので、沿道にたくさんの人が立って馬車を見送ってくれた。
 神殿の入り口では神官が待ち受けていた。儀式までは俺と彼らは別室で待機し、会う事ができない。全員が事前準備のために三日も会っていないんだ。

 ーー寂しかったけど、やっと会えるな。こんなに誰とも会わなかったのは初めてだ。

「ジュンヤ様、良かったですね」
「今日もお綺麗です。皆様も惚れ直しますよ」
「へへ、そうだと良いなぁ」

 今日の俺は胸元にたっぷりフリルのついたシルク製のシャツと、スワローテールの様に後ろが長く、動くとふわりと揺れるジャケットだ。パラパさんが提案したデザインなのでゴシック調だ。刺繍にはふんだんに金糸が使われ、伴侶の色もあしらわれている。

「ジュンヤ様、準備が整いました」

 誘導されて神殿の祭壇のある広間へと向かい、扉がゆっくりと開く。

 わっ、こんなに大勢?!

 そこには立会人と、親族、関係者が大勢集まっていた。

 あっ、歩夢君だっ! 手を振りたいけど、無理だな。

 俺と目が合った歩夢君は、小さく手を振ったので、軽く頷いて返事をする。前を見ると、四人が家名の色と黒を使った正装をして待ち構えている。ああ、みんな、かっこいい。

「ジュンヤ、待っていたぞ」
「この日が待ち遠しかったぜ」
「今日もお綺麗です」
「早く会いたかった……」
「俺も、会いたかった」

 すまし顔は崩れて、思わず笑みが溢れる。

「ジュンヤ様、婚約者の皆様、こちらの位置にお立ちください」

 司教に促されジェイコブ大司教の前に一列に並び、俺は一番右端に立つ。通常は司教の役割だが、王族のティアがいる事もあり、大司教が立会人になってくれた。

「これより、成婚の儀を執り行う。この五人の若者達は、文字通りメイリル神の導きにより巡り合った。この婚約は、成婚の儀を執り行う前の聖なる誓いである。誓約を行なった以降は、互いを尊重し生涯を共にしなけれなならない。この事に臆したものは名乗りを上げ、この場を去りなさい」

 結婚に腰が引けた奴には最後の逃げ場ってことか。もちろん俺も四人も逃げたりしなかった。

「では、誓約の証を示しなさい」
「これを」

 代表してティアがピアスをベルベットの布が敷かれた台座に置く。大司教は持っていた錫杖を台座に当てるとふわりと光った気がした。

「では、まずはエリアス殿下達から、この指輪に自身の魔力を注ぎなさい」
「うむ」

 まずはティアが、そしてダリウス、エルビス、マテリオが俺につける指輪に触れて魔力を流す。

「ジュンヤ様は全てに浄化の力を注ぐのです」
「はい」

 俺は五つの指輪に浄化を流していく。この力が記憶され外す時に必要になる。婚約と結婚、二つのアクセサリーが揃った時、初めて俺達の結婚は成立する。

「では、代表してエリアス殿下が指輪をジュンヤ様につけ、ピアスと指輪に口づけを。三人の伴侶も続き口付けを」

 俺の所に最初にティアがやって来て、左手に薬指に金の美しい装飾の指輪を嵌めた。その指輪はモリオンを囲み、イエローダイヤモンドとエメラルド、ブルームーンストーン、ルビーが嵌め込まれている。

「やっと、この日が来た。待ち遠しかった」
「うん。俺も嬉しい」

 ああ、本当に。この日が本当に来るなんて。初めて出会った日が思いされていく。俺もティアに指輪を付けると、そっとキスをして一旦下がっていった。
 次はダリウスが俺の前に立つ。

「長かったぜ。これで間違いなく、俺の物だ」
「ふふ、そうだな」

 指輪を付けてやると、ダリウスは穏やかに笑いピアスに軽くちゅっとキスしてさがっていく。胸元に輝く宝石がダリウスの瞳と同じで、美しく煌めいていた。

「ジュンヤ様……」
「エルビス、カッコイイね。惚れ直しちゃったよ」
「私もです。毎日大好きになっていきます」

 泣き出しそうに微笑むエルビスに指輪を付けると、うるうるしながら自分の瞳の色が入った右耳のピアスにキスをして下がっていく。

「ジュンヤ……」
「マテリオ、手を出して」
「あぁ」

 熱のこもった瞳で俺を見ていたが、ハッとした様に差し出した左手薬指に指輪をつける。マテリオは左耳にそっとキスをして、ふっと微笑んで下がっていった。
 俺達は、もう一度ジェイコブ大司教に向き直る。

「誓いの証の交換をしかと確認した。これにより、五人の正式な結婚は成立した。若者の未来にメイリル神の加護のあらん事を。これにて、成婚の儀は終了とする」

 背後で、わあっと歓声が上がり、俺達は祝福の声に包まれた。

「これで終わり? もう、大丈夫?」
「ああ。私達は正式な伴侶だ」
「ティア、これからもよろしく」
「ああ……少し、良いか?」
「んっ! はぁ……こんなところで、もう」

 周囲に囃し立てられ、ティアの胸に顔を埋めて隠す。

「クックック……今だからこそ、見せびらかしたいに決まっている」
「お~い! ずるいぞ!!」
「殿下……。みんなしたいのですよ」
「では、順番で」

 結局、彼らに公衆の面前でディープキスをされて、真っ赤になって神殿を去るハメになったのだった。 

 その後のパレードの大熱狂は、王国の復活と未来への希望に満ちていた。人々の笑顔、また笑顔……あの瘴気に満ちていた王都の復活と、その陰にある多くの犠牲に敬意を払い涙を止める事が出来なかった。





 そして、夜は王宮でパーティが行われる。最初はあんな事があったし、派手なパーティは自粛するべきでは? と言ったんだ。でも、王国の浄化の立役者の俺が結婚となればみんなが祝いたがるし、民も納得すると言われたんだよな。実際、民はみんなが祝ってくれた。それがとても嬉しかった。
 だが! 今現在の俺はパーティ用の衣装に着替え、招待客の挨拶で目が回る忙しさだった。そんな時、人々の隙間から小さな影が飛び込んで来た。
 
「歩夢君!」
「潤也さ~ん!!」

 ガシッと抱き合う。あの後、お互いにバタバタしていて会うことが出来ずに今日まで引っ張って来たので、本当に久しぶりだ。

「元気そうだな。」
「うん。僕、ケローガの暮らしが合ってるみたい」

 俺は、少しの間歩夢君と二人にして貰う。いろいろ話したいし、それに……

「歩夢君、アリアーシュとは上手くいってるんだな。結婚もする?」
「う~ん。結婚はね、しないかも。あ! でもね! したくないとかじゃなくて、僕、ケローガに親衛隊っていうのが出来てね? 彼らは僕一筋で守ってくれるんだけど、結婚したらご褒美あげられなくなるし……」
「ご褒美って、まさか?!」
「最後まではしないよっ!? でもね。ちょっとだけエッチな事……触るとか、さ。させてあげてるんだぁ。頑張って紙の開発してくれた人とかにね」
「それは……アリアーシュは知ってるのか?」

 俺はさすがにその行動は納得できない。アリアーシュは本気で歩夢君が好きなんだぞ?

「もちろん知ってるよ! あのね、アーシェはね、僕がたくさんの人に愛されている方が綺麗だっていうんだ。だから、自分が一番なら、結婚しなくても良いっていうの」
「あいつがそんなことを」

 独占欲の塊だと思ってたのにな。

「でもね、全名簿を作って管理してるよ。誰がいつ何をしたとか、全部知られちゃってるの。ちょっと、恥ずかしいけど、それがアーシェの愛なら良いかなって。それに……」
「それに?」
「さ、されたことをね?なぞられるの。ーー上書きするんだって」

 真っ赤になっている歩夢君だが、俺も真っ赤だよ!! やっぱりあいつめちゃくちゃ嫉妬してるんじゃないか!!

「そ、そう。でも、幸せなら良かったよ」
「へへへ。開発はやりがいもあるしね! まだまだ少ないけど、紙の生産が進んできたんだ。厚みが減らせなくて困ってるけど」
「あ、それ! 紙の話!! あのさ……漫画、誰かに教えたか?」
「えっ?! あっ! うん。ちょっと、持ってる(ウスイ)本を見られたことがあって、興味を持った人が漫画風に絵を描きはじめたよ」
「やっぱりか。実はさ、ウスイホンっていうのが出回ってて。それが、どうもエッチな本なんだよ」
「えっ?! そ、そうなんだぁ……?」

 歩夢君の目が泳いでいる。そうか。やっぱりか?

「歩夢君。怒らないから、正直に言ってごらん?」
「ーーっ! あ、あのね? 僕、どうしてもBL同人誌が読みたくてね? でも、わざとじゃないよ! 偶然みられたの! 紙の見本で中を見ない様にして渡したのに見られちゃって。そうしたら、みんなが夢中になっちゃって……最初は有名な役者をモデルにしたり、架空の妄想カップルが多かったの。でも、潤也さん達の話をこっそり描く人が増えてて、いつの間にか出回ってたの。ごめんなさい……グスッ」

 歩夢君の目から涙がぽろんと溢れて、慌ててハンカチで拭いてやる。

「いや、そういう事なら仕方ないのかもな。人の妄想は止められないし」
「本当にごめんなさい。絵の書けない人は小説を書いたりしてるみたいで、把握できないの」
「うん、うん。分かったから。」

 積極的に広めたのならちょっと怒ろうかと思ったけど、偶然じゃな。ーー本当に偶然だよな? とはいえ、本当かと詰め寄る気にもなれず、あんまりエッチな話を広めない様にと釘を刺すだけにして別れた。

「ジュンヤ様!! 主役が消えたので、皆様がお待ちですよ」

 近くで控えていたノーマとヴァインが、待ちくたびれているという四人の元に案内してくれた。

「ジュンヤ! 待っていたぞ。すぐ戻ると言っていたのに、遅いではないか」
「ティア、ごめん。歩夢君と話してたんだ」
「ただでさえ離れ離れだったのに待たせんなよ。今夜はただじゃおかねぇから、覚悟しとけよ?」
「うっ! お手柔らかに」
「ジュンヤ様、大丈夫です。私がこのどエロ鬼畜団長からお守りします!」

 エルビスがキリッとしてダリウスを押しやる。が増えてるね?

「ふふ。うん。よろしく」
「ジュンヤ。会いたかった。手を握って良いか?」
「抜け駆けをする気か?エロ司教め!」
「エロくありません」

 何? このコント。

「ぷっ! ぷはっ! はははっ!!」
「なぜ笑っているのだ?」
「原因はお前だよ、お前!!」
「ふふふっ! ダッ、ダリウスも、マテリオも、面白いっ! はははっ!」

 俺の笑いで全員が同じ様に吹き出し、一気に和やかになった。そして、その空気を察した人々がまた次々に挨拶に来始める。
 そこには、ベルパル卿や他の多くの貴族、そしてカルマド伯の姿もあった。

「エリアス殿下、ジュンヤ様。ようやくこの日が来た事、謹んでお慶び申し上げます」
「レシテ。そなたの支援に感謝する。今後も我らを支えてくれ」
「カルマド伯のご尽力に感謝します。あの時、最初に向かったのがカルマド領で良かったと思います」
「お二人からの過分なお言葉を頂戴し、見に余る光栄でございます」

 もしも最初に行ったのがトーラントだったら? 俺はどうなっていたんだろう。この人は領地を出た後もティアを大いに擁護して来たという。

「カルマド伯にはお礼をしなければと思っています。私の知識が役立つ事があれば、是非声をかけて下さい」
「はい。その際はよろしくお願い申し上げます」

 カルマド伯が去った後もひっきりなしに祝辞を述べに来る人が絶えない。

「ふぅ、疲れた……」
「ジュンヤは今夜は先に戻って支度をすることになっているから、無理せず早めに下がっても良いぞ? これから私達が、もっと疲れさせるからな」
「うっ、ティア……!」
「私がお世話したいところですが、ノーマとヴァインを呼びましょう」

 エルビスが手で合図をすると二人が迎えに来てくれた。でも、良いのかな?

「この宴は長い。そんで、妻側は先に下がるのが慣しだ。戻って休んで……支度しといてくれよ。な?」
「う、うん。マテリオ、俺、離宮に戻るけど、良いか?」
「ああ。……楽しみだ。」
「じゃあ、みんな、また後で」

 俺は手を振りパーティー会場を後にした。これから入浴したり、お手入れもいろいろされると聞いている。夜の準備も……四人一緒は初めてなので少し不安だ。でも。

 今日、俺達は間違いなく結婚出来た。俺も、みんなに自分の気持ちを示すのが今夜……

 不安なんて感じる必要ないんだ。今夜は、お互いの愛を確かめ合う大事な夜なんだから。





 潤也が去ったパーティー会場では、まだまだ慶事の熱冷めやらずと言った具合で盛り上がっていた。そして、今夜伴侶達の、ある意味闘いと言えるイベントがこれから始まる。むしろ、パーティの本番はここからだった。

「はいはい~!! 皆様、ご注目下さい! 本日は、ジュンヤ様とエリアス殿下、ダリウス団長、エルビス殿、マテリオ司教の結婚披露パーティーにご出席ありがとうございます! 今夜の司会を任されました、私は近衛のウォーベルトです。よろしくお願いしまっす!!」

 ウォーベルトの言葉に、わっ!と拍手と歓声が上がる。

「では、複数婚最大のイベント、一番は誰だ?! ジュンヤ様争奪戦を開催します!!」

 再び、うぉぉぉ~!! と歓声が上がった。

「では、伴侶の皆様。複数婚における成婚の儀の初夜は、身分関係なしのガチンコ勝負!例え殿下であろうとも、今夜だけは伴侶全員、平等に権利がございます!ご理解されていますね?」
「無論だ。だが、負けるつもりはない」
「さすが我らのエリアス殿下です!では、まず、勝負の方法をご説明します。以前はカードで勝負などをしていましたが、如何せん時間がかかる上、盛り上がりに欠けます。しかし、俺達近衛は短時間で勝負が付き、尚且つ盛り上がる方法をジュンヤ様に教えて貰っているのです。それは……じゃんけんでっす!!」

 ジャンケンとはなんだ? と貴族たちがざわめく。

「はい! ジャンケンのルールです。まず、右手は握って、石の意味を示し、グーと言います。左手は広げて羊皮紙で、パーと呼びます。石は羊皮紙で包めるので、パーの勝ちです。よろしいですね?」

 ふむふむ、という理解した反応を見てウォーベルトは続ける。

「では右手をハサミに変えます。これはチョキです。ハサミは羊皮紙を切る事が出来るのでチョキの勝ちです。石はハサミで切れないので、グーの勝ちです。掛け声は、『最初はグー、ジャンケンポン』です。では、私とラドクルトでやってみましょう」
「ウォル、八百長なしだぞ」
「あったりまえっだ。行くぞ! 最初はグー! ジャンケン、ポン! 同じグーでした。こういう時はアイコで、ともう一度勝負します。行くぞ。アイコでポン! あ~~~っ!!」
「私の勝ちだな」
「くそ~~!」

 ウォーベルトはパー、ラドクルトはチョキだった。特に何か賭けている訳ではないが、遊びでもウォーベルトは負けるのが嫌いらしい。

「こんな感じっす……では、皆様頑張って……」
「テンションが下がりすぎだろう……」

 こうして、異世界の王宮の広間でジャンケンポン!の掛け声が響くというシュールな光景が始まり、四人の熾烈な戦いが始まった!!


ーーーー

つい笑いを入れたくなるのが作者の悪い癖。さて、勝者は誰でしょう?
最終話を現在書いていますので、毎日更新に切り替えます。もう少しの間、お付き合いをお願いします。
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