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08.バイドルSide〜返り討ちで無様な王子〜
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「おい、なんだよそれ」
「なんだと申されましても、どこからどう見ても男性用の貞操帯でございましょう。バイドル王子にはこちらをご着用されてから、改めて貴方様の教育――性教育の方を始めたいと思います」
「はぁ⁉」
もしかすると、メイド今日イクではなくメイド教育なのか?
というか俺が教育? それも性教育?
いや今更ありえないだろ、とっくに終わってんだよんなもん!
「知るかよ、誰がそんな命令聞くか! つーか、さっきからたかがメイド如きが無礼だぞ! この俺を誰だと思っている!」
「もちろん女となれば見境のない性欲猿の色ボケ王子と心得ておりますが? そして王命により、貴方様の扱いに関してはある程度私に自由と権利が与えられています。ですから聞き分けがないのであれば、それ相応の対処も辞さない所存です。ここに一連のことが明記された書状もありますがご覧になりますか?」
「――よこせ!」
明らかに今俺に対する侮辱の言葉があったが、ひとまずは女からひったくるようにしてその書状とやらに視線を落とす。
確かにそいつが言っている通りのことが羊皮紙に書かれており、なんと王家の印章まで押されていた。つまり父上は本気ということだ。
しかも国王と王妃の名において王子バイドルはメリーヌタには絶対服従、だと⁉
おいなんだこれは、こんな馬鹿げた話があってたまるか!
俺はその書状をビリビリに引き裂いた。
「ああ、そのようなことをされましても無意味にございます。既にバイドル王子以外の者には今回のお達しが伝わっておりますので」
「黙れ! 侍女ですらないメイドと王子の立場が逆転するとかありえねえだろ! そもそも性教育って言ってもなにをさせるつもりだ⁉」
「そう身構えられなくても大丈夫ですよ。生死に関わることはいたしませんから。たんに貞操帯をつけられて一週間ほど、女性並びにご自身による性的行為を一切禁ずるだけですから」
一週間もだと⁉
駄目だ、長すぎる!
それでは俺の息子が枯れてしまうではないか!
「ふざけんな、やっぱり精子に関わるじゃねーかぁぁぁっ!」
拳を握り、そのまま目の前の女に殴りかかる。
王命だ教育係なんだのと知らないが、だったらこいつの方から辞退させてやればいいんだ。
どうせ女なんて、結局は男に勝てやしないんだからよ。
腕力で黙らせて、それでおしまいにしてやる。
「聞き分けがないのであれば、それ相応の対処も辞さない所存だと申したはずですが?」
「は?」
いきなり女の姿が消え、視界がぐるんと回る。
「――あがっ!」
殴りかかった勢いを利用されて女に背負い投げされたのだと理解した頃には、無様にも俺の全裸が冷たい床の上でご開帳されていた。
「なんだと申されましても、どこからどう見ても男性用の貞操帯でございましょう。バイドル王子にはこちらをご着用されてから、改めて貴方様の教育――性教育の方を始めたいと思います」
「はぁ⁉」
もしかすると、メイド今日イクではなくメイド教育なのか?
というか俺が教育? それも性教育?
いや今更ありえないだろ、とっくに終わってんだよんなもん!
「知るかよ、誰がそんな命令聞くか! つーか、さっきからたかがメイド如きが無礼だぞ! この俺を誰だと思っている!」
「もちろん女となれば見境のない性欲猿の色ボケ王子と心得ておりますが? そして王命により、貴方様の扱いに関してはある程度私に自由と権利が与えられています。ですから聞き分けがないのであれば、それ相応の対処も辞さない所存です。ここに一連のことが明記された書状もありますがご覧になりますか?」
「――よこせ!」
明らかに今俺に対する侮辱の言葉があったが、ひとまずは女からひったくるようにしてその書状とやらに視線を落とす。
確かにそいつが言っている通りのことが羊皮紙に書かれており、なんと王家の印章まで押されていた。つまり父上は本気ということだ。
しかも国王と王妃の名において王子バイドルはメリーヌタには絶対服従、だと⁉
おいなんだこれは、こんな馬鹿げた話があってたまるか!
俺はその書状をビリビリに引き裂いた。
「ああ、そのようなことをされましても無意味にございます。既にバイドル王子以外の者には今回のお達しが伝わっておりますので」
「黙れ! 侍女ですらないメイドと王子の立場が逆転するとかありえねえだろ! そもそも性教育って言ってもなにをさせるつもりだ⁉」
「そう身構えられなくても大丈夫ですよ。生死に関わることはいたしませんから。たんに貞操帯をつけられて一週間ほど、女性並びにご自身による性的行為を一切禁ずるだけですから」
一週間もだと⁉
駄目だ、長すぎる!
それでは俺の息子が枯れてしまうではないか!
「ふざけんな、やっぱり精子に関わるじゃねーかぁぁぁっ!」
拳を握り、そのまま目の前の女に殴りかかる。
王命だ教育係なんだのと知らないが、だったらこいつの方から辞退させてやればいいんだ。
どうせ女なんて、結局は男に勝てやしないんだからよ。
腕力で黙らせて、それでおしまいにしてやる。
「聞き分けがないのであれば、それ相応の対処も辞さない所存だと申したはずですが?」
「は?」
いきなり女の姿が消え、視界がぐるんと回る。
「――あがっ!」
殴りかかった勢いを利用されて女に背負い投げされたのだと理解した頃には、無様にも俺の全裸が冷たい床の上でご開帳されていた。
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