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屋上での会話
しおりを挟む学校の屋上で、風が穏やかに吹く中、ユウ、カナデ、ヒカリが昼食を広げていた。下の校庭の賑やかさとは対照的に、屋上からの景色は静かで落ち着いていた。カナデはユウが購買部で買ってきたサンドイッチを味わい、ヒカリはいつものように「ミユキ」のコスプレ姿で、きっちり整えられた髪と飾り杖を隣に置いていた。
ヒカリ:「カナデ、運動会に参加するなんて、すごく楽しみ!夢みたいだよ!」
カナデはサンドイッチを頬張りながら首を傾げた。
カナデ:「別に大したことじゃないよ。ただ走ったり、跳んだり、物を投げたりするだけでしょ?」
ユウ:「ただ走って跳ぶだけじゃない。結構複雑なんだ。それにカナデ、絶対に能力は使っちゃダメだからな。」
ヒカリ(興奮気味に微笑みながら):「でも、もし使ったら超カッコいいよね!カナデが高くジャンプしたり、誰にも見えないくらい速く走ったりしたら、全競技で優勝しちゃうかも!」
ユウ(眉をひそめながら):「ヒカリ、そんなこと言ってどうするんだよ。そんなことしたら目立ちすぎるだろ。」
ヒカリは無邪気な表情でユウを見つめたが、その瞳にはいたずらっぽい輝きがあった。
ヒカリ:「だって、カナデの凄さを見せるいい機会じゃない?アニメのクライマックスみたいに、みんなを驚かせるシーンが見られるんだよ。」
カナデ(ユウを見つめながら):「能力を使って勝つのがダメなの?できる限りのことをしないで負けるのも嫌だな。」
ユウは額に手を当て、大きくため息をついた。
ユウ:「そうだ、ダメなんだ!もし誰かに普通じゃないって気づかれたら、大きな問題になる。」
ヒカリ(皮肉っぽく):「ああ、もちろん、ユウ。誰も彼女が異世界の巫女だなんて思わないよ。ただすごく才能があるだけの普通の人だって思うに決まってる。」
ユウ:「ヒカリ、冗談じゃ済まないんだよ。これは真剣な話なんだ。」
カナデ(考え込むように):「でも、本気を出さないでいたら、それも変に思われないかな?努力してないって聞かれたらどう答えたらいいか分からないし。」
ヒカリ(腕を組みながら):「それも一理あるね。カナデがミユキみたいにすごかったら、普通に競技に出ても大丈夫なんじゃない?何か言われたら、魔法のトリックだったって言えばいいんだし。」
ユウ(眉を上げながら):「魔法のトリック?本気でそんな言い訳が通じると思ってるのか?」
ヒカリ:「もちろん!テレビのマジシャンとか見たことないの?すごいパフォーマンスだったらみんな信じちゃうんだよ。」
カナデは包み紙に置いたサンドイッチを見つめ、興味深そうにヒカリに尋ねた。
カナデ:「マジックのトリック?それって幻術みたいなもの?」
ユウ:「まあ、そんな感じだ。でも、それを口実にするのはちょっと無理がある。大事なのは目立たないようにすることだ。」
ヒカリ(目を丸くしながら):「なんだか堅苦しいなぁ、ユウ。でも、カナデが能力を使わずに挑戦するのも面白そうじゃない?挑戦だと思えば楽しくなるでしょ。ねえ、カナデ?」
カナデ:「ユウがそうした方がいいって言うなら、やってみるよ。」
ヒカリ(にっこり笑いながら):「その意気だよ!でも、もし負けそうになったら、一瞬だけでも何か派手なことをしてみてよ。私がフォローするから!」
ユウ:「ちょっと、フォローするな!なんで俺だけが真剣に考えてるんだよ!」
ヒカリはジュースを一口飲みながら、楽しそうに笑った。
ヒカリ:「落ち着いてよ、ユウ。全部うまくいくって。それに、クラス全員がカナデを誇りに思うかもしれないよ。学校のヒロインになれるかも!」
カナデ:「ヒロイン…なんだか面白そうだね。みんなに受け入れてもらえるなら、挑戦してみたいな。」
ユウは再びため息をつき、空を見上げた。
ユウ(心の中で):これは絶対に問題が起きるな、分かってる…。
ヒカリ(悪戯っぽい笑みを浮かべて):「じゃあ決まり!カナデ、全力で応援するよ!ユウはその、面倒な細かいことを任せたからね。」
ユウ:「面倒な細かいことって…俺がいつもお前らの問題を片付けてるんだぞ!」
カナデ(両方を見ながら):「二人ともありがとう。能力を使わないけど、全力でやってみるよ。」
昼休みの終わりを告げる鐘の音が響く中、ユウは二人を見て、苛立ちと諦めが入り混じった表情を浮かべた。ヒカリはカナデが目立つ方法を考え続け、カナデは本当に参加を楽しみにしている様子だった。一方、ユウの頭には、もし何か問題が起きたらどうしようという考えが渦巻いていた。
ユウ(心の中で考えながら教室に戻る途中):普通の日であってほしいけど…こいつらがいると無理なんだろうな。
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