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変わる世界
ダメ人間
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「ふぁ~~~ぁ」
豪快な欠伸をかました男はむっくりと身体を起こすと、その反動に先ほどの欠伸と負けず劣らずな勢いで、巨大な放屁を漏らしていた。
その衝撃で埃が舞うほどに、彼が寝転がっていたベッドは汚らしい。
しかしその汚らしさも、この建物のおんぼろさから比較すれば、まだ綺麗な方にすら思える。
そしてそんな場所に相応しく、男もまた小汚く不潔な格好をしていた。
「あー、寝すぎたわ・・・今、どれくらいだぁ?頭いてー・・・」
胡乱な瞳で頭をボリボリと掻いている男からは、パラパラとフケが舞い落ちている。
それを気にも留めない様子の男は、近くの窓を押し開くと外の様子を窺っていた。
そこから覗く外の景色は、すでに朝と呼べる時間を過ぎており、男はそれを確認するとさらに面倒くさそうに顔を歪めてしまっていた。
「げぇ、もう昼過ぎじゃん。はー、やる気なくしたー!これ、もう二度寝するしかないでしょ?おやすみー」
長すぎる睡眠の倦怠感と、予定とは違う時間に起きてしまった一日の始めに、男はすぐにやる気を失うと再び布団へと包まってしまう。
しかしそこから寝息が聞こえてくる前に、彼の腹から盛大な鳴き声が響いてしまっていた。
「・・・腹減ったな。なんか食いもん残ってたかなー・・・っと」
空腹に再びむくりと身体を起こした男は、何か食べられるものを探してはベッドから足を伸ばしている。
恐らくその汚らしいベッドにノミか何かが湧いているのか、男は痒そうに全身のあちこちを掻いていた。
その動きの過程で、男が身に纏っていたダルダルの下着がずり落ちてしまっていたが、彼にとっては気にするに値しない出来事であるようだった。
「お、何かあんじゃーん!もーらいっと」
足元を覆いつくすのは、脱ぎ散らかした衣服か食べ残し片付けていない食器の類か。
それらを掻き分けながら進む男は、やがてまだ食べられそうな食い物を見つけると、それをひょいと摘まんでは口へと放り込んでいた。
「はむはむはむ・・・うげぇ!?腐ってんじゃん、これ!?ぺっ!ぺっぺっ!!」
口へと放り込んだ、その何やら得体のしれないぐちゃぐちゃとした物体を躊躇なく咀嚼する男は、案の定その味に異常を感じて慌ててそれを吐き出していた。
「おえー、気持ち悪ぅ・・・やっぱ、何でもかんでも口に入れるもんじゃねぇな」
吐き出した得体のしれないものに、それを少しでもこそぎ落とそうと、男は伸ばした舌を指で擦っている。
その指の先を鼻に近づけては顔を顰めた彼は、それを近くの適当な布地へと擦りつけてはなかったことにしていた。
「っかしなぁ、他に食いもんなんて・・・やっぱねぇよなぁ?」
適当に拭った指先を嗅いではそれに満足した男は、それを頭へとやると周りを窺っている。
その先にはぐちゃぐちゃと散らかしに散らした部屋の様子と、今にも崩れそうなおんぼろな建物の姿が映るばかり。
とてもではないが、すぐに口に出来そうなものを見つけることは出来そうもなかった。
「はぁ~・・・仕方ねぇ、買い出しに行くかぁ」
こんな有様の室内でも、きちんと片付ければ調理前の食糧の一つや二つは見つかるだろう。
しかし男はその労力を嫌がると、さっさと新たな食糧を買い出しに向かうことを決めていた。
「しっかし、買い出しなんて何時ぶりだぁ?前は随分・・・っと、その前に」
部屋を片付けることを放棄した男は、足元の何かを適当に蹴りつけている。
そうして出口へと向かうと思われた男は、突然踵を返すと再びベッドへと戻っていく。
「二度寝しまーす。いいよな、頭いてーし。何、ちょっとだけだから、ちょっとだけ・・・ぐがー」
感心するような手際で毛布へと包まりベッドに横になった男は、まるで誰かに言い訳するように何事かを呟くと、そのまま急速に眠りへと落ちていく。
そうして今日も、髭面の汚らしい男ことアラン・ブレイクは惰眠を貪っていた。
豪快な欠伸をかました男はむっくりと身体を起こすと、その反動に先ほどの欠伸と負けず劣らずな勢いで、巨大な放屁を漏らしていた。
その衝撃で埃が舞うほどに、彼が寝転がっていたベッドは汚らしい。
しかしその汚らしさも、この建物のおんぼろさから比較すれば、まだ綺麗な方にすら思える。
そしてそんな場所に相応しく、男もまた小汚く不潔な格好をしていた。
「あー、寝すぎたわ・・・今、どれくらいだぁ?頭いてー・・・」
胡乱な瞳で頭をボリボリと掻いている男からは、パラパラとフケが舞い落ちている。
それを気にも留めない様子の男は、近くの窓を押し開くと外の様子を窺っていた。
そこから覗く外の景色は、すでに朝と呼べる時間を過ぎており、男はそれを確認するとさらに面倒くさそうに顔を歪めてしまっていた。
「げぇ、もう昼過ぎじゃん。はー、やる気なくしたー!これ、もう二度寝するしかないでしょ?おやすみー」
長すぎる睡眠の倦怠感と、予定とは違う時間に起きてしまった一日の始めに、男はすぐにやる気を失うと再び布団へと包まってしまう。
しかしそこから寝息が聞こえてくる前に、彼の腹から盛大な鳴き声が響いてしまっていた。
「・・・腹減ったな。なんか食いもん残ってたかなー・・・っと」
空腹に再びむくりと身体を起こした男は、何か食べられるものを探してはベッドから足を伸ばしている。
恐らくその汚らしいベッドにノミか何かが湧いているのか、男は痒そうに全身のあちこちを掻いていた。
その動きの過程で、男が身に纏っていたダルダルの下着がずり落ちてしまっていたが、彼にとっては気にするに値しない出来事であるようだった。
「お、何かあんじゃーん!もーらいっと」
足元を覆いつくすのは、脱ぎ散らかした衣服か食べ残し片付けていない食器の類か。
それらを掻き分けながら進む男は、やがてまだ食べられそうな食い物を見つけると、それをひょいと摘まんでは口へと放り込んでいた。
「はむはむはむ・・・うげぇ!?腐ってんじゃん、これ!?ぺっ!ぺっぺっ!!」
口へと放り込んだ、その何やら得体のしれないぐちゃぐちゃとした物体を躊躇なく咀嚼する男は、案の定その味に異常を感じて慌ててそれを吐き出していた。
「おえー、気持ち悪ぅ・・・やっぱ、何でもかんでも口に入れるもんじゃねぇな」
吐き出した得体のしれないものに、それを少しでもこそぎ落とそうと、男は伸ばした舌を指で擦っている。
その指の先を鼻に近づけては顔を顰めた彼は、それを近くの適当な布地へと擦りつけてはなかったことにしていた。
「っかしなぁ、他に食いもんなんて・・・やっぱねぇよなぁ?」
適当に拭った指先を嗅いではそれに満足した男は、それを頭へとやると周りを窺っている。
その先にはぐちゃぐちゃと散らかしに散らした部屋の様子と、今にも崩れそうなおんぼろな建物の姿が映るばかり。
とてもではないが、すぐに口に出来そうなものを見つけることは出来そうもなかった。
「はぁ~・・・仕方ねぇ、買い出しに行くかぁ」
こんな有様の室内でも、きちんと片付ければ調理前の食糧の一つや二つは見つかるだろう。
しかし男はその労力を嫌がると、さっさと新たな食糧を買い出しに向かうことを決めていた。
「しっかし、買い出しなんて何時ぶりだぁ?前は随分・・・っと、その前に」
部屋を片付けることを放棄した男は、足元の何かを適当に蹴りつけている。
そうして出口へと向かうと思われた男は、突然踵を返すと再びベッドへと戻っていく。
「二度寝しまーす。いいよな、頭いてーし。何、ちょっとだけだから、ちょっとだけ・・・ぐがー」
感心するような手際で毛布へと包まりベッドに横になった男は、まるで誰かに言い訳するように何事かを呟くと、そのまま急速に眠りへと落ちていく。
そうして今日も、髭面の汚らしい男ことアラン・ブレイクは惰眠を貪っていた。
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