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ダンジョン経営の始まり
思ってたのと違う 5
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「あぁ、そりゃピッケルだな。採掘道具が放ってあるってこたぁ、鉱山だろうなそこは。もう掘り尽くしちまって放棄したのか、それとも別の理由で手放したのか・・・それによっちゃ、中々重要そうな情報になってくるな」
「確かに。鉱物資源を確保できれば、それだけアイテムを生成するコストが軽く出来る。これは、嬉しい誤算だな」
フィアナの手つきを凝視していたセッキは、何かピンときたのか手を叩くと、彼女が発見したのは鉱山だと断言する。
その言葉に賛同したカイは、思ってもいなかった収穫に笑顔を覗かせ、喜びを示してみせる。
その有り余る魔力を消費して、無からアイテムを作り出せるダンジョンコアも、元となる素材があればその消費を一気に軽減できる。
ここに来てからと言うもの、気が滅入る出来事しかなかったカイにとって、それは久々の朗報であった。
「そうかなぁ、えへへ・・・褒めて褒めて!」
「よしよし、よくやったぞフィアナ。それで、他にも何かなかったが?実は近くにエルフの隠れ里や、ドワーフの地下帝国があったりするんじゃないか?」
周りの反応に、自らが見つけたものの価値に気がついたフィアナは、その成果をアピールしてはもっと褒めてと頭を擦り付ける。
彼女の柔らかな黒髪を撫でつけながら、カイはさらに何か見つけてないかと彼女に問い掛ける。
その声色からは、拾った宝くじが当たっていることを求めるような、狂気じみた楽観主義が覗いていた。
「えっとねぇ・・・あ、そうだ!」
「ほ、本当にあったのか!?な、なんだ!?どこかにあると言われている、グラスランナーの都市か?それとも滅んだとされている、竜人の里でも見つけたのか!?」
藁にも縋る思いでフィアナへと問い掛けた言葉は、彼女のリアクションによって正夢へと変わろうとしている。
高まる期待にカイはフィアナの両肩を掴むと、それをガクガクと揺すっては早く早くと急かしていた。
「ううん、違うよ?あのね、海があったの!山の向こうに!ねぇねぇ、遊びに行ってもいい?」
「あぁ、そうか。まぁそれは・・・また、今度な」
「はーい」
期待が高まっていただけに、落胆もまた激しい。
フィアナの的外れな言葉にがっくりと肩を落としたカイは、彼女のおねだりをぞんざいに却下する。
彼のそんな態度にも、フィアナが文句一つ言わずに受け入れたのは、彼女の忠誠心の表れだろうか。
彼女は今、カイの腕にぶら下がってふらふらと揺れるのに夢中なようだった。
「それで、旦那。いつ打って出るんだい?これで、周りにゃ大して脅威もないって分かっただろ?」
「それは・・・」
フィアナが齎した情報によって、周辺の情勢は大体掴めたと言ってもいいだろう。
それが足りないからと制止されていたセッキは、いよいよこの時がやってきたと鼻息を荒くする。
しかし彼の望みは、カイが望んだ未来とは決定的に異なっている。
それを肯定することが出来ないカイは、抱きかかえたままのフィアナを持ち上げると、何かを決意した表情を見せていた。
「いや、私にも考えがある。それが終わるまでは、今までの仕事を続けるんだ。いいな?」
「お、おぅ。分かったよ、旦那」
そう、彼は選ぶ。
お茶を濁して、この場を誤魔化すという選択肢を。
持ち上げたフィアナをセッキへと押し付けたカイは、適当に思わせぶりなことを口走りながら、足早にその場を立ち去っていく。
その素早い立ち居振る舞いに、セッキは文句や疑問をぶつけることも出来ずに、ただただその後姿を見送ることしか出来なかった。
「確かに。鉱物資源を確保できれば、それだけアイテムを生成するコストが軽く出来る。これは、嬉しい誤算だな」
フィアナの手つきを凝視していたセッキは、何かピンときたのか手を叩くと、彼女が発見したのは鉱山だと断言する。
その言葉に賛同したカイは、思ってもいなかった収穫に笑顔を覗かせ、喜びを示してみせる。
その有り余る魔力を消費して、無からアイテムを作り出せるダンジョンコアも、元となる素材があればその消費を一気に軽減できる。
ここに来てからと言うもの、気が滅入る出来事しかなかったカイにとって、それは久々の朗報であった。
「そうかなぁ、えへへ・・・褒めて褒めて!」
「よしよし、よくやったぞフィアナ。それで、他にも何かなかったが?実は近くにエルフの隠れ里や、ドワーフの地下帝国があったりするんじゃないか?」
周りの反応に、自らが見つけたものの価値に気がついたフィアナは、その成果をアピールしてはもっと褒めてと頭を擦り付ける。
彼女の柔らかな黒髪を撫でつけながら、カイはさらに何か見つけてないかと彼女に問い掛ける。
その声色からは、拾った宝くじが当たっていることを求めるような、狂気じみた楽観主義が覗いていた。
「えっとねぇ・・・あ、そうだ!」
「ほ、本当にあったのか!?な、なんだ!?どこかにあると言われている、グラスランナーの都市か?それとも滅んだとされている、竜人の里でも見つけたのか!?」
藁にも縋る思いでフィアナへと問い掛けた言葉は、彼女のリアクションによって正夢へと変わろうとしている。
高まる期待にカイはフィアナの両肩を掴むと、それをガクガクと揺すっては早く早くと急かしていた。
「ううん、違うよ?あのね、海があったの!山の向こうに!ねぇねぇ、遊びに行ってもいい?」
「あぁ、そうか。まぁそれは・・・また、今度な」
「はーい」
期待が高まっていただけに、落胆もまた激しい。
フィアナの的外れな言葉にがっくりと肩を落としたカイは、彼女のおねだりをぞんざいに却下する。
彼のそんな態度にも、フィアナが文句一つ言わずに受け入れたのは、彼女の忠誠心の表れだろうか。
彼女は今、カイの腕にぶら下がってふらふらと揺れるのに夢中なようだった。
「それで、旦那。いつ打って出るんだい?これで、周りにゃ大して脅威もないって分かっただろ?」
「それは・・・」
フィアナが齎した情報によって、周辺の情勢は大体掴めたと言ってもいいだろう。
それが足りないからと制止されていたセッキは、いよいよこの時がやってきたと鼻息を荒くする。
しかし彼の望みは、カイが望んだ未来とは決定的に異なっている。
それを肯定することが出来ないカイは、抱きかかえたままのフィアナを持ち上げると、何かを決意した表情を見せていた。
「いや、私にも考えがある。それが終わるまでは、今までの仕事を続けるんだ。いいな?」
「お、おぅ。分かったよ、旦那」
そう、彼は選ぶ。
お茶を濁して、この場を誤魔化すという選択肢を。
持ち上げたフィアナをセッキへと押し付けたカイは、適当に思わせぶりなことを口走りながら、足早にその場を立ち去っていく。
その素早い立ち居振る舞いに、セッキは文句や疑問をぶつけることも出来ずに、ただただその後姿を見送ることしか出来なかった。
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