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初めてのお客様
初めて訪れたダンジョンに子供達は興奮を隠せない 3
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「わぁ~、綺麗!ねぇ、これってなんていう生き物なの?」
「アイリス!?君は、休んでないと駄目じゃないか!」
暗闇の中で浮かび上がる光は、幻想的ですらある。
その光景に歓声を上げたアイリスは、自分よりも物知りであるハロルドに、彼らがどんな生物なのかを訪ねていた。
「えへへ、ごめんね。私も気になっちゃって」
「クリスだけでも大変なんだ、君まで勝手に動かれると・・・頼むよ、アイリス」
彼女の突然の登場に驚いたハロルドに、アイリスは僅かに舌を出して謝っている。
彼は彼女のその仕草に疲れたような表情を見せると、しみじみと言葉を搾り出す。
その視線は、洞窟の内部をきょろきょろと見渡しているクリスへと向かっていた。
「それで、これはなんていう生き物なんだ?ダンジョンでしか見かけない奴だよな!?」
「そうだな・・・このコケはヒカリゴケの一種かな?種類までは分からないけど・・・ヒカリゴケのほとんどは、ダンジョンなんかの魔力の濃い場所に生息するんだ」
どこか落ち着かないように辺りをきょろきょろと見渡していたクリスは、ハロルドの肩に自らのそれをぶつけると、質問の答えを早くとせっついてくる。
彼のその振る舞いに僅かに眉を顰めたハロルドは、地面に座り込むとそこに張り付くようにして生息しているコケを観察し始める。
彼はそれを指で摘み軽く擦って光の程度を確かめると、それに対する自分の推測を語り始めていた。
「・・・?つまり、どういう事だ?ここはダンジョンって事でいいのか?」
「まず間違いなくね」
「ま、間違いないんだな?よっしゃーーー!!ダンジョンだ、ダンジョンに来たぞー!!!」
ハロルドの説明を聞いても頭にはてなマークを浮かべるばかりのクリスは、はっきりとした結論を求めて彼に問い掛ける。
それに答える、ハロルドの言葉は短い。
しかしそれは、クリスがまさに望んだ答えであった。
「うるさいな・・・」
「ねぇハロルド、じゃあこっちは何ていう生き物なの?」
耳元で大声を上げて騒ぎ出したクリスに、ハロルドは耳を押さえて文句を漏らす。
そんな彼に、アイリスはもう片方の生き物の名前も知りたいと語り掛けていた。
「アイリス!?君は、休んでないと駄目じゃないか!」
暗闇の中で浮かび上がる光は、幻想的ですらある。
その光景に歓声を上げたアイリスは、自分よりも物知りであるハロルドに、彼らがどんな生物なのかを訪ねていた。
「えへへ、ごめんね。私も気になっちゃって」
「クリスだけでも大変なんだ、君まで勝手に動かれると・・・頼むよ、アイリス」
彼女の突然の登場に驚いたハロルドに、アイリスは僅かに舌を出して謝っている。
彼は彼女のその仕草に疲れたような表情を見せると、しみじみと言葉を搾り出す。
その視線は、洞窟の内部をきょろきょろと見渡しているクリスへと向かっていた。
「それで、これはなんていう生き物なんだ?ダンジョンでしか見かけない奴だよな!?」
「そうだな・・・このコケはヒカリゴケの一種かな?種類までは分からないけど・・・ヒカリゴケのほとんどは、ダンジョンなんかの魔力の濃い場所に生息するんだ」
どこか落ち着かないように辺りをきょろきょろと見渡していたクリスは、ハロルドの肩に自らのそれをぶつけると、質問の答えを早くとせっついてくる。
彼のその振る舞いに僅かに眉を顰めたハロルドは、地面に座り込むとそこに張り付くようにして生息しているコケを観察し始める。
彼はそれを指で摘み軽く擦って光の程度を確かめると、それに対する自分の推測を語り始めていた。
「・・・?つまり、どういう事だ?ここはダンジョンって事でいいのか?」
「まず間違いなくね」
「ま、間違いないんだな?よっしゃーーー!!ダンジョンだ、ダンジョンに来たぞー!!!」
ハロルドの説明を聞いても頭にはてなマークを浮かべるばかりのクリスは、はっきりとした結論を求めて彼に問い掛ける。
それに答える、ハロルドの言葉は短い。
しかしそれは、クリスがまさに望んだ答えであった。
「うるさいな・・・」
「ねぇハロルド、じゃあこっちは何ていう生き物なの?」
耳元で大声を上げて騒ぎ出したクリスに、ハロルドは耳を押さえて文句を漏らす。
そんな彼に、アイリスはもう片方の生き物の名前も知りたいと語り掛けていた。
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