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初めてのお客様
洞窟の中で出会ったケモノ 1
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「何か、動いたような?」
薄暗い部屋の奥へと向かっていたハロルドは、その背後に何かしら気配を感じて振り返っていた。
しかしその先には気になるようなものは何もなく、ただただ天井から水滴が滴り落ちているだけであった。
「ハロルド、どうかしたの?」
「・・・いや、何でもないよアイリス」
足に纏わりつく粘液のために、ハロルドの後ろで遅れがちになっていたアイリスは、いつの間にか追い抜いてしまっていた彼に、不審を感じてその足を止めていた。
彼女に何があったのかと尋ねられても、ハロルドはそれをうまく説明する事は出来ない。
諦めた説明に彼は首を振ると、彼女に何でもないと笑いかけていた。
彼がもし感覚に優れていたか周囲を探る技能に長けていれば、そのいつの間にか増えていた不自然な水溜りに気づいたかもしれない。
しかし彼は魔法使いだ。
そんな彼にそれを気づけというのは、酷というものであろう。
「さぁ、先を急ごう。あまり長い事、あいつを一人にはしたくない。何をするか分からないからね」
「あははっ!そうだね、急ごうか」
部屋の様子から、この部屋もこれまでと同じ敵のいない場所だと感じられた。
そんな場所であっても、あの落ち着きのないクリスであれば何かやらかすかもしれない。
その思いを共有するハロルドとアイリスは、軽く笑みを見せるとその足を急がせていた。
「おーい!お前ら早く来いよー!早く来ないと一人で、って・・・っとと」
中々やってこないハロルド達に、クリスは痺れを切らしたように声を上げる。
薄暗い部屋の中では、彼の姿はシルエットでしか見えない。
しかしそのシルエットは、なにやらもぞもぞと蠢いているようだった。
「ちょっと待て、クリス!なにか変な事をやろうとしてるんじゃ―――」
「ひゃっほーーー!!!もう待ちきれないぜーーー!!」
クリスの発言に、何やら不審なものを感じたハロルドが彼を制止する言葉を叫んでも、それはもう遅い。
どうやら衣服を脱ぎ捨てていたようだったクリスは、それを終えると一目散に目の前の空間へと飛び込んでいく。
その姿に慌てて駆け寄ったハロルドが手にしたのは、彼が巻き上げた盛大な水飛沫に濡れる、自らの身体だけであった。
「ひゃー、冷たく気持ちいいー!!ハロルドー、お前も早く来いってー!気持ちいいぞー」
「・・・僕は今、物凄く不快な気分だけどね」
クリスが飛び込んだ先は、広大な地底湖であった。
そこを素っ裸で泳ぎまわるクリスは、心底気持ちがいいとハロルドもそこに誘っている。
彼が巻き上げた水飛沫によって濡れてしまった眼鏡を拭っているハロルドは、それを掛け直すと底冷えする声でそれに返事を返していた。
薄暗い部屋の奥へと向かっていたハロルドは、その背後に何かしら気配を感じて振り返っていた。
しかしその先には気になるようなものは何もなく、ただただ天井から水滴が滴り落ちているだけであった。
「ハロルド、どうかしたの?」
「・・・いや、何でもないよアイリス」
足に纏わりつく粘液のために、ハロルドの後ろで遅れがちになっていたアイリスは、いつの間にか追い抜いてしまっていた彼に、不審を感じてその足を止めていた。
彼女に何があったのかと尋ねられても、ハロルドはそれをうまく説明する事は出来ない。
諦めた説明に彼は首を振ると、彼女に何でもないと笑いかけていた。
彼がもし感覚に優れていたか周囲を探る技能に長けていれば、そのいつの間にか増えていた不自然な水溜りに気づいたかもしれない。
しかし彼は魔法使いだ。
そんな彼にそれを気づけというのは、酷というものであろう。
「さぁ、先を急ごう。あまり長い事、あいつを一人にはしたくない。何をするか分からないからね」
「あははっ!そうだね、急ごうか」
部屋の様子から、この部屋もこれまでと同じ敵のいない場所だと感じられた。
そんな場所であっても、あの落ち着きのないクリスであれば何かやらかすかもしれない。
その思いを共有するハロルドとアイリスは、軽く笑みを見せるとその足を急がせていた。
「おーい!お前ら早く来いよー!早く来ないと一人で、って・・・っとと」
中々やってこないハロルド達に、クリスは痺れを切らしたように声を上げる。
薄暗い部屋の中では、彼の姿はシルエットでしか見えない。
しかしそのシルエットは、なにやらもぞもぞと蠢いているようだった。
「ちょっと待て、クリス!なにか変な事をやろうとしてるんじゃ―――」
「ひゃっほーーー!!!もう待ちきれないぜーーー!!」
クリスの発言に、何やら不審なものを感じたハロルドが彼を制止する言葉を叫んでも、それはもう遅い。
どうやら衣服を脱ぎ捨てていたようだったクリスは、それを終えると一目散に目の前の空間へと飛び込んでいく。
その姿に慌てて駆け寄ったハロルドが手にしたのは、彼が巻き上げた盛大な水飛沫に濡れる、自らの身体だけであった。
「ひゃー、冷たく気持ちいいー!!ハロルドー、お前も早く来いってー!気持ちいいぞー」
「・・・僕は今、物凄く不快な気分だけどね」
クリスが飛び込んだ先は、広大な地底湖であった。
そこを素っ裸で泳ぎまわるクリスは、心底気持ちがいいとハロルドもそこに誘っている。
彼が巻き上げた水飛沫によって濡れてしまった眼鏡を拭っているハロルドは、それを掛け直すと底冷えする声でそれに返事を返していた。
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