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ダンジョンの帰りに寄ったコンビニで、鮨屋と探索者を兼業している北川に声を掛けられた。
声を掛けて来た内容は、スカイフィッシュと魔イカを協会よりも高く買い取るので売って欲しいとの事だった。
「ダンジョン産の資源を協会を通さずに売買するのはOKなんですか?他にも色々な面倒事が生じる気がしますが。それに俺はダンジョンでドロップしたまんまの姿でしか渡せないので、北川さんが扱う重量が増えますし、それに比例して金額も高くなります。今まで通り業者から購入された方が良いのでは?」
俺にしてはまともな事を言った。
ダンジョン産の食材は、魔力を内包しているので日持ちが良いとは言われているが、劣化が完全に止まってくれなくなる訳ではないので、地上産の物よりも遅いが確実に腐敗していく。
それにスカイフィッシュなら1ブロックがだいたい15kgくらい、魔イカなら30kgの重さで丸々一杯での販売だ。
結果かなり高つく事になり、魔イカに至っては歩留りが大きく下がるのでロスも大きいと思う。
俺はそんな事を北川に伝えたのだが、北川納得してくれず食い下がって来る。
ダンジョン産の食材を普及させたいとか、高級品として扱われているダンジョン産食材を色々な人に気軽に食べて貰いたいなどであれば協力したんだけどな・・・。
話を聞く限り利益率を上げたいから、仕入れを抑えたいって風にしか聞こえない。
正直金には困っていないので、協会よりも高く買い取ると言われてもその気にはならない。
色々考えた末、今回の話を丁重に断って帰宅する事にした。
それにしても、本職の鮨屋が本気になる程スカイフィッシュや魔イカは美味いのだろうか?
豚系の肉は美味かった。
となれば魚も?
とりあえず帰ってからスカイフィッシュを食べてみよう。
俺は今夜はマグロづくしだ!と意気込んで自宅までの短い距離の運転を楽しんだ。
帰宅してからオカンに「今夜はお刺身の気分です」と伝えると、オカンは「それなら自分で買ってきなさい」と言ってきたので、俺はキッチンにスカイフィッシュのブロックを一つ出した。
それを見たオカンは「マグロ?マグロの塊?」と興奮し、動画サイトを参考に柵取りし、無事に刺身へと変身する事に成功した。
因みにスカイフィッシュのブロックを見たウメは、『ブブブブブブブッ』っと鼻を鳴らして興奮しておられた。
大量の刺身になったスカイフィッシュは、オカンとウメと時々親父と俺のお腹の中に美味しく納められた。
味の感想はマグロの超絶美味いやつ。
スーパーの刺身やお手軽価格な寿司屋でしか食べた事は無かったが、そのマグロが足元にも及ばない程の味わいだった。
魚特有の生臭さはなく、血の臭いもしない。
ただひたすらにマグロの旨味が凝縮されいて、脂の甘味が強くなって、絹の様な滑らかな口当たりの刺身だった。
赤みは適度な食感と強い旨味、大トロはマグロの旨味と脂の旨味が口の中で溶けていく鳥肌物の美味さ、中トロは赤身と大トロの良いとこ取りの美味さだった。
親父は赤身で俺は中トロを好み、オカンとウメは大トロが気に入った様で、一口目の「うんまっ!」や「美味しい!」の言葉以外、食事を終えるまで誰も言葉を発する事はなかった。
本当に美味しい物を食べると人間は無言になるって事と、ダンジョン産食材の底力は尋常ではない事がわかる食事だった。
オカンには「こんな物を食べたら、スーパーの肉や魚が食べられなくなるでしょう!」、と言われたが親父には「これからもダンジョン食材お願いします」と、親父の少ない小遣いの中から5千円も俺に渡して来た。
その後は風呂にゆっくり浸かり、ダンジョン探索の疲れを取ってから、我が家の魔界に戻る。
黒級探索者になった俺の今夜の気合いは一味違う。
俺は収納から[マップ]と[必中]のスキルオーブを取り出し、左右の手に一つずつ持つと、ベッドに横になり[スキル取得]と念じた。
[スキル取得]と念じてから徐々に頭痛が激しくなり、頭が割れそうな痛みを感じたのを最後に意識を手放した。
翌朝の目覚めはいつものスキルを取得した翌朝の目覚めとは違い、目覚めても現在進行形で激しい頭痛に襲われていた。
気絶する程ではないが、このまま運転や探索が出来るか?って言われると100%無理なレベルの頭痛だ。
俺はオカンに朝御飯は要らないと伝えてから、もう一度寝る事にした。
それから数時間後、スマホの着信音に俺の睡眠が妨げられた。
スマホの着信画面には【錦織さん】と表示されていたが嫌な予感しかしない。
寝起きの声で電話を取ると、電話の向こうからは珍しく焦った彼女の声が聞こえ来る。
『ダンジョンにイレギュラーが発生しました!銀級以上の探索者には緊急招集がかけられたので、準備が出来次第協会支部に来てください!』
錦織さんは用件だけ伝えると、『失礼します』と言って電話を切ってしまった。
電話を切った俺は急いで身支度を整えてから桜ダンジョンに向かった。
桜ダンジョンの駐車場は普段と変わらない感じだったのだが、協会の建物に入った瞬間空気が変わる。
武装した職員が走り回っており、いつも笑顔だった受付嬢ですら、強ばった表情で受付に立っていた。
俺は受付嬢に探索者証を提示して、錦織さんに呼ばれて来た事を伝える。
俺の言葉を聞いた受付嬢は、受付カウンターから出て来て、「ご案内いたします」と言って俺を奥へと案内してくれた。
案内されたのは支部長室、受付嬢がノックをして俺が来た事を伝えてから、支部長室の扉を開いて入室する様伝えてくる。
俺が支部長室に入ると受付嬢は元来た方へ引き返して行き、支部長室の中には俺と青笹さん、錦織さんの三人だけになった。
「急にお呼び立てして申し訳ない。桜ダンジョンにイレギュラーが発生したので、急遽ご足労いただきました」
青笹さんはそう言いながらソファーに座る様に勧めて来た。
俺はソファーに座りながら青笹さんの次の言葉を待つ。
「現在到達している最深部は9階層なのですが、9階層よりも深い階層から、人型のモンスターが浅い層に向かって進行していると報告を受けました。それにより現在探索中の探索者以外のダンジョンへの立ち入りを禁止にし、現在人型のモンスターへの迎撃体勢を整えているところです」
青笹さんがそう言い終わると、錦織さんがそれに続けて話を始めた。
「お呼び立てしたのは、その人型モンスターの対応に向かっていただきたいからです。今回は探索者協会からの緊急依頼として、報酬もお支払いいたします」
話はこうだ。
突如現れて階層を移動する人型モンスターの迎撃に、黒級探索者の俺が向かいう。
銀級以上の探索者と迷宮機動隊、それに加えて戦闘可能な協会職員が1階層の階段室で防衛線を張る。
現在招集可能な黒級は俺のみで、近隣の支部にも応援要請は出しているが、こちらに着くまで最短でも半日はかかるとの事。
近隣の上位探索者の到着を待っている間にも、人型モンスターは浅い層に向かって来ているので、俺に先行して対応をして欲しいそうだ。
あまり時間が残されていない様なので、俺はすぐに迷宮に潜る事にした。
※ストックガキレソウデス
声を掛けて来た内容は、スカイフィッシュと魔イカを協会よりも高く買い取るので売って欲しいとの事だった。
「ダンジョン産の資源を協会を通さずに売買するのはOKなんですか?他にも色々な面倒事が生じる気がしますが。それに俺はダンジョンでドロップしたまんまの姿でしか渡せないので、北川さんが扱う重量が増えますし、それに比例して金額も高くなります。今まで通り業者から購入された方が良いのでは?」
俺にしてはまともな事を言った。
ダンジョン産の食材は、魔力を内包しているので日持ちが良いとは言われているが、劣化が完全に止まってくれなくなる訳ではないので、地上産の物よりも遅いが確実に腐敗していく。
それにスカイフィッシュなら1ブロックがだいたい15kgくらい、魔イカなら30kgの重さで丸々一杯での販売だ。
結果かなり高つく事になり、魔イカに至っては歩留りが大きく下がるのでロスも大きいと思う。
俺はそんな事を北川に伝えたのだが、北川納得してくれず食い下がって来る。
ダンジョン産の食材を普及させたいとか、高級品として扱われているダンジョン産食材を色々な人に気軽に食べて貰いたいなどであれば協力したんだけどな・・・。
話を聞く限り利益率を上げたいから、仕入れを抑えたいって風にしか聞こえない。
正直金には困っていないので、協会よりも高く買い取ると言われてもその気にはならない。
色々考えた末、今回の話を丁重に断って帰宅する事にした。
それにしても、本職の鮨屋が本気になる程スカイフィッシュや魔イカは美味いのだろうか?
豚系の肉は美味かった。
となれば魚も?
とりあえず帰ってからスカイフィッシュを食べてみよう。
俺は今夜はマグロづくしだ!と意気込んで自宅までの短い距離の運転を楽しんだ。
帰宅してからオカンに「今夜はお刺身の気分です」と伝えると、オカンは「それなら自分で買ってきなさい」と言ってきたので、俺はキッチンにスカイフィッシュのブロックを一つ出した。
それを見たオカンは「マグロ?マグロの塊?」と興奮し、動画サイトを参考に柵取りし、無事に刺身へと変身する事に成功した。
因みにスカイフィッシュのブロックを見たウメは、『ブブブブブブブッ』っと鼻を鳴らして興奮しておられた。
大量の刺身になったスカイフィッシュは、オカンとウメと時々親父と俺のお腹の中に美味しく納められた。
味の感想はマグロの超絶美味いやつ。
スーパーの刺身やお手軽価格な寿司屋でしか食べた事は無かったが、そのマグロが足元にも及ばない程の味わいだった。
魚特有の生臭さはなく、血の臭いもしない。
ただひたすらにマグロの旨味が凝縮されいて、脂の甘味が強くなって、絹の様な滑らかな口当たりの刺身だった。
赤みは適度な食感と強い旨味、大トロはマグロの旨味と脂の旨味が口の中で溶けていく鳥肌物の美味さ、中トロは赤身と大トロの良いとこ取りの美味さだった。
親父は赤身で俺は中トロを好み、オカンとウメは大トロが気に入った様で、一口目の「うんまっ!」や「美味しい!」の言葉以外、食事を終えるまで誰も言葉を発する事はなかった。
本当に美味しい物を食べると人間は無言になるって事と、ダンジョン産食材の底力は尋常ではない事がわかる食事だった。
オカンには「こんな物を食べたら、スーパーの肉や魚が食べられなくなるでしょう!」、と言われたが親父には「これからもダンジョン食材お願いします」と、親父の少ない小遣いの中から5千円も俺に渡して来た。
その後は風呂にゆっくり浸かり、ダンジョン探索の疲れを取ってから、我が家の魔界に戻る。
黒級探索者になった俺の今夜の気合いは一味違う。
俺は収納から[マップ]と[必中]のスキルオーブを取り出し、左右の手に一つずつ持つと、ベッドに横になり[スキル取得]と念じた。
[スキル取得]と念じてから徐々に頭痛が激しくなり、頭が割れそうな痛みを感じたのを最後に意識を手放した。
翌朝の目覚めはいつものスキルを取得した翌朝の目覚めとは違い、目覚めても現在進行形で激しい頭痛に襲われていた。
気絶する程ではないが、このまま運転や探索が出来るか?って言われると100%無理なレベルの頭痛だ。
俺はオカンに朝御飯は要らないと伝えてから、もう一度寝る事にした。
それから数時間後、スマホの着信音に俺の睡眠が妨げられた。
スマホの着信画面には【錦織さん】と表示されていたが嫌な予感しかしない。
寝起きの声で電話を取ると、電話の向こうからは珍しく焦った彼女の声が聞こえ来る。
『ダンジョンにイレギュラーが発生しました!銀級以上の探索者には緊急招集がかけられたので、準備が出来次第協会支部に来てください!』
錦織さんは用件だけ伝えると、『失礼します』と言って電話を切ってしまった。
電話を切った俺は急いで身支度を整えてから桜ダンジョンに向かった。
桜ダンジョンの駐車場は普段と変わらない感じだったのだが、協会の建物に入った瞬間空気が変わる。
武装した職員が走り回っており、いつも笑顔だった受付嬢ですら、強ばった表情で受付に立っていた。
俺は受付嬢に探索者証を提示して、錦織さんに呼ばれて来た事を伝える。
俺の言葉を聞いた受付嬢は、受付カウンターから出て来て、「ご案内いたします」と言って俺を奥へと案内してくれた。
案内されたのは支部長室、受付嬢がノックをして俺が来た事を伝えてから、支部長室の扉を開いて入室する様伝えてくる。
俺が支部長室に入ると受付嬢は元来た方へ引き返して行き、支部長室の中には俺と青笹さん、錦織さんの三人だけになった。
「急にお呼び立てして申し訳ない。桜ダンジョンにイレギュラーが発生したので、急遽ご足労いただきました」
青笹さんはそう言いながらソファーに座る様に勧めて来た。
俺はソファーに座りながら青笹さんの次の言葉を待つ。
「現在到達している最深部は9階層なのですが、9階層よりも深い階層から、人型のモンスターが浅い層に向かって進行していると報告を受けました。それにより現在探索中の探索者以外のダンジョンへの立ち入りを禁止にし、現在人型のモンスターへの迎撃体勢を整えているところです」
青笹さんがそう言い終わると、錦織さんがそれに続けて話を始めた。
「お呼び立てしたのは、その人型モンスターの対応に向かっていただきたいからです。今回は探索者協会からの緊急依頼として、報酬もお支払いいたします」
話はこうだ。
突如現れて階層を移動する人型モンスターの迎撃に、黒級探索者の俺が向かいう。
銀級以上の探索者と迷宮機動隊、それに加えて戦闘可能な協会職員が1階層の階段室で防衛線を張る。
現在招集可能な黒級は俺のみで、近隣の支部にも応援要請は出しているが、こちらに着くまで最短でも半日はかかるとの事。
近隣の上位探索者の到着を待っている間にも、人型モンスターは浅い層に向かって来ているので、俺に先行して対応をして欲しいそうだ。
あまり時間が残されていない様なので、俺はすぐに迷宮に潜る事にした。
※ストックガキレソウデス
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