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人型モンスターの進行の報告を受けた探索者協会は、急遽上位ランクの探索者に招集をかけ、人型モンスターの迎撃と防衛線の構築をする事になった。
黒級探索者である俺は、ソロで人型モンスターの迎撃に向かう事になったのだが、最近色々な幸運が作用して黒級になった俺の戦闘力は驚く程に低い。
協会の方々は少々俺という存在を、買い被り過ぎているのではないか?
そう思いながら俺はダンジョンに潜った。
1階層は階段室で防衛線を張っている為、比較的安全に階段室まで駆け抜ける事が出来た。
階段室に着くと、探索者と迷宮機動隊に加え、協会職員の姿も見られた。
その協会職員の中に、武器屋の山本さんが居るではないか!
俺は山本さんに声を掛けた。
「お疲れ様です。なんか上がって来てるらしいですね。山本さんも駆り出されたんですか?」
「おう兄ちゃんか。こう見えて一応は元金級だからな。老体に鞭打ってでも戦ってこいってさ」
「それは災難ですね。なんか情報入ってますか?」
「なんでも人型モンスターが上がって来ているらしいが、そのモンスターは結構派手な鎧を着ているそうだから、一目見たらすぐにわかるそうだ。ここだけの話だが、おそらく知性のあるモンスターだ。最初に遭遇して逃げ帰って来た金級パーティーが言っていたが、未知の言語で話しかけられたそうだ。さらに攻撃する素振りも見せなかった様だからな。ある意味危険極まりない相手になりそうだ。」
知性がある相手との戦い・・・、過去にカミュと戦って以来、知性のある相手とは戦っていない。
本能で向かって来る相手ではなく、知性を持って戦いを挑んで来る相手・・・、厄介極まりない。
俺は今からそんな奴の相手をしに行かないといけのいのか・・・、だが時間は残されていないので、この場に残りたい気持ちをグッと堪えて迎撃に向かう事にする。
「厄介な相手ですね。でもあまり時間が残されていない様なので、俺は迎撃に向かいます。じゃっ、行ってきます!」
俺はそう行って階段に向かおうとすると、協会職員が駆け寄って来て、袋に入った低級回復薬と中級回復薬を手渡して来た。
探索者協会からの支給品らしい。
俺は回復薬を受け取り階段に向かうと、防衛線を張る為に集まっていた人達が、モーゼの十戒の様に別れて俺が通る道が出来た。
迎撃に向かう事が協会から依頼されている探索者は、この場には俺一人だけだ。
今回のイレギュラーの迎撃に向かう事が許されているのは、黒級探索者のみ。
ちなみに近隣の県には黒級探索者は俺以外居ないので、俺だけが迎撃に向かう事が許されているって事だ。
金級はパーティー単位で逃げ帰って来たので、金級は防衛線に廻される事になり、迎撃には向かわない。
人外扱いの黒級探索者である俺を見る目は、期待に満ちた目だけでなく、化け物を見る様な目で見てくる探索者もいる。
色々な視線が飛び交う中を、「どうして俺が、なんで俺が!」と心の中で呟きながら通り抜け、俺は階段を降りて行った。
階段を降りながら支給された回復薬を収納し、魔導拳銃に魔力をチャージする為にスライドを引いてから、ズボンの腰に差し込む。
そして2階層に辿り着いたが、普段と変わらない様子だった。
周囲を警戒しながら先に進み、階段室に近付いて来ると、周囲の空気がいつもと違うのを感じる。
階段室に何かが居る!
そう感じた俺は、いつでも戦闘出来る様に意識を切り替えてから階段室へと入って行った。
階段室に入った俺の目に飛び込んで来たのは、褐色の肌に長い銀髪をオールバックにし、とても重そうな豪華な装飾の施された鎧を全身に身に纏い全長が2m以上ありそうな大剣を背負った、身長が2mを超える、額に角が二本あるナイスミドルだった。
ナイスミドルは俺の姿を見つけ話し掛けて来た。
『そこの人族よ。このダンジョンに魔王様の魔力の残滓があるが、魔王様を見かけなかったか?』
どうやらこのナイスミドルは魔王様とやらを探しに来た様だ。
「魔王様とやらを見た事はありませんが、あなたは魔王様とやらを探しに来られたのですか?それとも我々危害を加えに来られたのですか?」
現れた理由をかくにするのは重要だ。
言葉を話せるのなら尚更だ。
『お主ら人族と敵対する気は無い!ただ放浪癖をお持ちの魔王様に用がありお探していたら、魔王様の魔力の残滓をこのダンジョンで感じてな。残滓の強い方に向けて歩いていたらお主に出会った訳だ』
本当に魔王を探しているだけの様だ。
魔王の配下って事はカミュの知り合いだろうか?
「では我々人族とは敵対しないというのならば、あなたの名前を教えていただきたい!申し遅れました、俺は探索者の安達臣です。あなたは?」
『これはご丁寧な挨拶痛み入る。儂は魔王軍四天王が一人、鬼人族の長だ。我々魔族は人族と違い固有の名を持たん。鬼人族とでも長とでも呼びやすい様に呼んでくれたらいい』
やはりカミュの同僚?で間違いない様だ。
だが俺は魔王に出会った事は無いし、力になり様がない。
カミュを呼べば話は早いのだが、気高き魔族のカミュが人族の俺にテイムされているなんて、カミュは知られたくないだろう。
『失礼を承知で尋ねるが、お主から魔王様と儂の知り合いの魔力の残滓を感じるのだが、お主は本当に心当たりは無いのか?万が一にも無いとは思うが、魔王様を害する様な真似をしていたら、我々魔王軍はお主だけでなく人族も許す事は出来ん。それを踏まえて答えて貰えるか?』
鬼人の長が言う知り合いの魔力はカミュの魔力で間違いないだろう。
だが魔王なんて大物と接点を持った覚えが無いのに、魔王の魔力の残滓が・・・と言われても、正直困る。
今分かっている事は、俺の返答でこの世界かあちらの世界か、はたまた両方の世界の人族と魔王軍が敵対する可能性がある事と、こうなったらカミュを呼ぶしかこの場を穏便に片付ける事は出来ないであろうって事と、俺がどこかで魔王と出会っている事の三つだ。
とりあえずこの場を収拾させる為に、カミュを呼ぶ事にする。
『ごめんカミュ、色々ピンチ!すぐに来て!』と念じると、空間が切り裂かれて切り裂かれた中から、珍しく兜を被って剣を手に持った完全武装のカミュが現れた。
切り裂かれた空間からカミュが出て来たのを見た鬼人の長は、カミュに向かって声を掛けた。
『おお!ファントムナイトの!お主も魔王様をお探しに来たのか?だがお主の魔力の残滓をそこの人族から感じていたのだが、お主らは知り合いか何かか?』
鬼人の長の発言を聞いて、カミュはウンザリするからの様に首を左右に振った。
そして俺の方を見て話し始める。
「呼ばれた理由がなんとなくわかりました。これはきちんとご説明していなかった私に落ち度がありますので、この場は私にお任せください」
カミュはそう言ってから鬼人の長に顔を向けた。
黒級探索者である俺は、ソロで人型モンスターの迎撃に向かう事になったのだが、最近色々な幸運が作用して黒級になった俺の戦闘力は驚く程に低い。
協会の方々は少々俺という存在を、買い被り過ぎているのではないか?
そう思いながら俺はダンジョンに潜った。
1階層は階段室で防衛線を張っている為、比較的安全に階段室まで駆け抜ける事が出来た。
階段室に着くと、探索者と迷宮機動隊に加え、協会職員の姿も見られた。
その協会職員の中に、武器屋の山本さんが居るではないか!
俺は山本さんに声を掛けた。
「お疲れ様です。なんか上がって来てるらしいですね。山本さんも駆り出されたんですか?」
「おう兄ちゃんか。こう見えて一応は元金級だからな。老体に鞭打ってでも戦ってこいってさ」
「それは災難ですね。なんか情報入ってますか?」
「なんでも人型モンスターが上がって来ているらしいが、そのモンスターは結構派手な鎧を着ているそうだから、一目見たらすぐにわかるそうだ。ここだけの話だが、おそらく知性のあるモンスターだ。最初に遭遇して逃げ帰って来た金級パーティーが言っていたが、未知の言語で話しかけられたそうだ。さらに攻撃する素振りも見せなかった様だからな。ある意味危険極まりない相手になりそうだ。」
知性がある相手との戦い・・・、過去にカミュと戦って以来、知性のある相手とは戦っていない。
本能で向かって来る相手ではなく、知性を持って戦いを挑んで来る相手・・・、厄介極まりない。
俺は今からそんな奴の相手をしに行かないといけのいのか・・・、だが時間は残されていないので、この場に残りたい気持ちをグッと堪えて迎撃に向かう事にする。
「厄介な相手ですね。でもあまり時間が残されていない様なので、俺は迎撃に向かいます。じゃっ、行ってきます!」
俺はそう行って階段に向かおうとすると、協会職員が駆け寄って来て、袋に入った低級回復薬と中級回復薬を手渡して来た。
探索者協会からの支給品らしい。
俺は回復薬を受け取り階段に向かうと、防衛線を張る為に集まっていた人達が、モーゼの十戒の様に別れて俺が通る道が出来た。
迎撃に向かう事が協会から依頼されている探索者は、この場には俺一人だけだ。
今回のイレギュラーの迎撃に向かう事が許されているのは、黒級探索者のみ。
ちなみに近隣の県には黒級探索者は俺以外居ないので、俺だけが迎撃に向かう事が許されているって事だ。
金級はパーティー単位で逃げ帰って来たので、金級は防衛線に廻される事になり、迎撃には向かわない。
人外扱いの黒級探索者である俺を見る目は、期待に満ちた目だけでなく、化け物を見る様な目で見てくる探索者もいる。
色々な視線が飛び交う中を、「どうして俺が、なんで俺が!」と心の中で呟きながら通り抜け、俺は階段を降りて行った。
階段を降りながら支給された回復薬を収納し、魔導拳銃に魔力をチャージする為にスライドを引いてから、ズボンの腰に差し込む。
そして2階層に辿り着いたが、普段と変わらない様子だった。
周囲を警戒しながら先に進み、階段室に近付いて来ると、周囲の空気がいつもと違うのを感じる。
階段室に何かが居る!
そう感じた俺は、いつでも戦闘出来る様に意識を切り替えてから階段室へと入って行った。
階段室に入った俺の目に飛び込んで来たのは、褐色の肌に長い銀髪をオールバックにし、とても重そうな豪華な装飾の施された鎧を全身に身に纏い全長が2m以上ありそうな大剣を背負った、身長が2mを超える、額に角が二本あるナイスミドルだった。
ナイスミドルは俺の姿を見つけ話し掛けて来た。
『そこの人族よ。このダンジョンに魔王様の魔力の残滓があるが、魔王様を見かけなかったか?』
どうやらこのナイスミドルは魔王様とやらを探しに来た様だ。
「魔王様とやらを見た事はありませんが、あなたは魔王様とやらを探しに来られたのですか?それとも我々危害を加えに来られたのですか?」
現れた理由をかくにするのは重要だ。
言葉を話せるのなら尚更だ。
『お主ら人族と敵対する気は無い!ただ放浪癖をお持ちの魔王様に用がありお探していたら、魔王様の魔力の残滓をこのダンジョンで感じてな。残滓の強い方に向けて歩いていたらお主に出会った訳だ』
本当に魔王を探しているだけの様だ。
魔王の配下って事はカミュの知り合いだろうか?
「では我々人族とは敵対しないというのならば、あなたの名前を教えていただきたい!申し遅れました、俺は探索者の安達臣です。あなたは?」
『これはご丁寧な挨拶痛み入る。儂は魔王軍四天王が一人、鬼人族の長だ。我々魔族は人族と違い固有の名を持たん。鬼人族とでも長とでも呼びやすい様に呼んでくれたらいい』
やはりカミュの同僚?で間違いない様だ。
だが俺は魔王に出会った事は無いし、力になり様がない。
カミュを呼べば話は早いのだが、気高き魔族のカミュが人族の俺にテイムされているなんて、カミュは知られたくないだろう。
『失礼を承知で尋ねるが、お主から魔王様と儂の知り合いの魔力の残滓を感じるのだが、お主は本当に心当たりは無いのか?万が一にも無いとは思うが、魔王様を害する様な真似をしていたら、我々魔王軍はお主だけでなく人族も許す事は出来ん。それを踏まえて答えて貰えるか?』
鬼人の長が言う知り合いの魔力はカミュの魔力で間違いないだろう。
だが魔王なんて大物と接点を持った覚えが無いのに、魔王の魔力の残滓が・・・と言われても、正直困る。
今分かっている事は、俺の返答でこの世界かあちらの世界か、はたまた両方の世界の人族と魔王軍が敵対する可能性がある事と、こうなったらカミュを呼ぶしかこの場を穏便に片付ける事は出来ないであろうって事と、俺がどこかで魔王と出会っている事の三つだ。
とりあえずこの場を収拾させる為に、カミュを呼ぶ事にする。
『ごめんカミュ、色々ピンチ!すぐに来て!』と念じると、空間が切り裂かれて切り裂かれた中から、珍しく兜を被って剣を手に持った完全武装のカミュが現れた。
切り裂かれた空間からカミュが出て来たのを見た鬼人の長は、カミュに向かって声を掛けた。
『おお!ファントムナイトの!お主も魔王様をお探しに来たのか?だがお主の魔力の残滓をそこの人族から感じていたのだが、お主らは知り合いか何かか?』
鬼人の長の発言を聞いて、カミュはウンザリするからの様に首を左右に振った。
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