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第11話
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ルグド視点
アリザとの婚約破棄が正式に決まったようで、俺は父の国王に呼び出されていた。
部屋に入ると――激怒した父は、俺に向かって叫ぶ。
「話は全て聞いた! お前のせいでサーノラ家に迷惑をかけてしまったではないか! どうしてくれる!!」
「そ、それは、アリザが――」
「――アリザ様がなんだ? 言いたいことがあるのならこの場で言ってみろ!」
「うっっ……いいえ、なにもありません」
アリザは俺の発言を録音しているから、それが証拠となる。
実際に俺が命令したのは事実だから、否定しても魔法で嘘を見抜かれてしまう。
何も言えないでいると、父の話が続く。
「お前はサーノラ家が、どれだけ我が国に必要なのか理解できなかったようだ。使えん奴め!」
父の国王に失望されることが、俺は一番辛かった。
全てアリザが婚約を破棄すると言い出したせいで、俺は憤るしかない。
力を抑えるよう言ったのは俺なのに、アリザは魔法学園の授業についていけていないと思い込んでいた。
俺がアリザを見下していたということもあるが、力を抑えることが不可能だと考えていたからだ。
それなのに――今までアリザは、本当に力を抑えて学園生活を送っていた。
予想外の事態になってしまい、俺はアリザの婚約者に戻りたいと思うようになっていた。
アリザとの婚約破棄が正式に決まったようで、俺は父の国王に呼び出されていた。
部屋に入ると――激怒した父は、俺に向かって叫ぶ。
「話は全て聞いた! お前のせいでサーノラ家に迷惑をかけてしまったではないか! どうしてくれる!!」
「そ、それは、アリザが――」
「――アリザ様がなんだ? 言いたいことがあるのならこの場で言ってみろ!」
「うっっ……いいえ、なにもありません」
アリザは俺の発言を録音しているから、それが証拠となる。
実際に俺が命令したのは事実だから、否定しても魔法で嘘を見抜かれてしまう。
何も言えないでいると、父の話が続く。
「お前はサーノラ家が、どれだけ我が国に必要なのか理解できなかったようだ。使えん奴め!」
父の国王に失望されることが、俺は一番辛かった。
全てアリザが婚約を破棄すると言い出したせいで、俺は憤るしかない。
力を抑えるよう言ったのは俺なのに、アリザは魔法学園の授業についていけていないと思い込んでいた。
俺がアリザを見下していたということもあるが、力を抑えることが不可能だと考えていたからだ。
それなのに――今までアリザは、本当に力を抑えて学園生活を送っていた。
予想外の事態になってしまい、俺はアリザの婚約者に戻りたいと思うようになっていた。
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