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第41話
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ルグド視点
シェムが本性を露わにして、俺は驚いている。
話を聞くに王子の権力ではなく、シェムしか見ない人を探していたようだ。
「……シェムは、俺の権力が目的なのではないのか?」
思わず尋ねてしまうと、シェムは首を左右に振るう。
人を操るという強力な力があるのに、俺を利用しないのが理解できない。
「いいえ。私と関わる人は皆、利用されると考えて抵抗してきました……強い意思があると、私の魔法は効きません」
そんなことを話すが、今の俺はシェムのことばかり考えてしまう。
強い意思で力を解けると聞いても、解きたくないと思っていた。
そんな姿を見て、シェムは嬉しそうに話す。
「やっぱりルグド殿下は素晴らしい! 私のことを絶対に捨てようとしない方です!」
「そ、そうか……恐らく、俺はおかしいのだろう」
「それでも私はルグド殿下を愛しています――愛しているからこそ、私はアリザ様が憎いのです」
シェムは傍にいれば、俺がアリザを忘れると思っていたようだ。
それでも俺はアリザに対して未だに執着があるから、それが不満らしい。
「すまない……それでも、俺はアリザのことも考えてしまう」
「ルグド殿下が謝ることはありません。こうなれば、アリザ様を消してしまいましょう!」
ここまで俺のことが好きなシェムを目にして、俺は更に好きになっていく。
それでもアリザのことが忘れれらないから――シェムの言うとおり、アリザを消すしかなさそうだ。
シェムが本性を露わにして、俺は驚いている。
話を聞くに王子の権力ではなく、シェムしか見ない人を探していたようだ。
「……シェムは、俺の権力が目的なのではないのか?」
思わず尋ねてしまうと、シェムは首を左右に振るう。
人を操るという強力な力があるのに、俺を利用しないのが理解できない。
「いいえ。私と関わる人は皆、利用されると考えて抵抗してきました……強い意思があると、私の魔法は効きません」
そんなことを話すが、今の俺はシェムのことばかり考えてしまう。
強い意思で力を解けると聞いても、解きたくないと思っていた。
そんな姿を見て、シェムは嬉しそうに話す。
「やっぱりルグド殿下は素晴らしい! 私のことを絶対に捨てようとしない方です!」
「そ、そうか……恐らく、俺はおかしいのだろう」
「それでも私はルグド殿下を愛しています――愛しているからこそ、私はアリザ様が憎いのです」
シェムは傍にいれば、俺がアリザを忘れると思っていたようだ。
それでも俺はアリザに対して未だに執着があるから、それが不満らしい。
「すまない……それでも、俺はアリザのことも考えてしまう」
「ルグド殿下が謝ることはありません。こうなれば、アリザ様を消してしまいましょう!」
ここまで俺のことが好きなシェムを目にして、俺は更に好きになっていく。
それでもアリザのことが忘れれらないから――シェムの言うとおり、アリザを消すしかなさそうだ。
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