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第1話
私ルリサ・ラベーリは、先月から枷をつけられて牢屋の中にいた。
明日には処刑されてしまうようで、私の目の前には婚約者だったゼノラス王子がいる。
断罪されて処刑となっているのは、ゼノラスの命令を私が全て聞いたせいだ。
悪いのは全てゼノラスなのに、罪を全て私に押しつけていた。
そんなゼノラスは折越しに私を眺めて、笑みを浮かべながら話す。
「失敗してしまったが、全てルリサのせいにできてよかった」
ゼノラスが「元婚約者と最後に話がしたい」と言ったことで、周囲に人はいない。
魔法道具の枷で私は魔法が使えないと思われているから、危険ではないと考えているようだ。
「私はゼノラス殿下の力になるため、命令を聞き様々な魔法を強める方法を試しました……それが違法とされている方法で、バレたから私のせいにするなんて信じられません」
「ルリサを婚約者にしたのは魔法の才能があったからだが、まさかあそこまで膨大な魔力を得るとは思わなかった。世界の脅威となってしまうのだから、排除するしかないだろう」
今の私は魔力が膨大すぎて、普通に処刑することができないらしい。
準備に時間がかかったようだけど、明日には処刑できるようだ。
魔法道具による枷で、私は魔法が使えないことになっている。
実際はいつでも壊せるけど、牢から出ても私が平和に生きることはできない。
人生を楽しむための方法はあるけど、私は今日まで魔法が使えないフリをしていた。
「ゼノラス殿下に、聞きたいことがあります」
「なんだ? 最後だからなんでも聞けばいい」
「ゼノラス殿下は、私のことを愛していなかったのですか?」
私が持つ魔法の素質が欲しかっただけのゼノラスとは、婚約者でも恋人らしいことは何もしていない。
罪が発覚して即座に全て私のせいにしてきたから、愛していないのだとわかる。
それでも……実際に本人から聞かないと、私は魔法を使う決断ができなかった。
私が尋ねると、ゼノラスが困惑しながら告げる。
「俺はもうサレアを新しい婚約者にしている。お前のことなど、最初から好きではないに決まっているだろう」
そう言って、ゼノラスは私の元から去っていく。
返答はわかっていたけど、それでも私は聞いておきたかった。
「ゼノラス殿下の命令を聞けば、お互い好きになれると思ってしまったけど……無理でした」
私を利用することしか考えていないゼノラスだけど、命令を聞けば愛してくれたかもしれない。
そうすれば王子だから結婚するのではなくて、好きだから結婚できるかもしれないと考えてしまった。
そんなことを考えてしまったけど――私は、ゼノラスを好きになることはできなかった。
「もう明日には処刑となりますし、魔法を使うことにしましょう」
そう言って、私は両手につけられていた魔法道具の枷を破壊する。
体内の魔力を強めると身体能力が向上して、枷を砕くことができていた。
「レオン様から教わった時間を戻す魔法……レオン様は、1年前に戻せると言っていました」
成功した人が今までいないようだけど、今の私なら問題なく使えるとレオンは断言していた。
それでも1度しか使えないようで、ゼノラスの命令を聞くようになったのは半年前。
処刑の前日でも問題なさそうだから、私はゼノラスがここに来るのを待っていた。
「もう時間を戻しても構いません。本当に時間を戻せるのなら、まずレオン様の元に行きましょう」
時間を戻した後、私は今後の行動を考える必要がある。
相談する相手が欲しくて、時間を戻す魔法を知っているレオンが最適だ。
そして――私は魔法を使い、時間を戻すことに成功する。
一年前に戻ったから、私はゼノラスを許しません。
明日には処刑されてしまうようで、私の目の前には婚約者だったゼノラス王子がいる。
断罪されて処刑となっているのは、ゼノラスの命令を私が全て聞いたせいだ。
悪いのは全てゼノラスなのに、罪を全て私に押しつけていた。
そんなゼノラスは折越しに私を眺めて、笑みを浮かべながら話す。
「失敗してしまったが、全てルリサのせいにできてよかった」
ゼノラスが「元婚約者と最後に話がしたい」と言ったことで、周囲に人はいない。
魔法道具の枷で私は魔法が使えないと思われているから、危険ではないと考えているようだ。
「私はゼノラス殿下の力になるため、命令を聞き様々な魔法を強める方法を試しました……それが違法とされている方法で、バレたから私のせいにするなんて信じられません」
「ルリサを婚約者にしたのは魔法の才能があったからだが、まさかあそこまで膨大な魔力を得るとは思わなかった。世界の脅威となってしまうのだから、排除するしかないだろう」
今の私は魔力が膨大すぎて、普通に処刑することができないらしい。
準備に時間がかかったようだけど、明日には処刑できるようだ。
魔法道具による枷で、私は魔法が使えないことになっている。
実際はいつでも壊せるけど、牢から出ても私が平和に生きることはできない。
人生を楽しむための方法はあるけど、私は今日まで魔法が使えないフリをしていた。
「ゼノラス殿下に、聞きたいことがあります」
「なんだ? 最後だからなんでも聞けばいい」
「ゼノラス殿下は、私のことを愛していなかったのですか?」
私が持つ魔法の素質が欲しかっただけのゼノラスとは、婚約者でも恋人らしいことは何もしていない。
罪が発覚して即座に全て私のせいにしてきたから、愛していないのだとわかる。
それでも……実際に本人から聞かないと、私は魔法を使う決断ができなかった。
私が尋ねると、ゼノラスが困惑しながら告げる。
「俺はもうサレアを新しい婚約者にしている。お前のことなど、最初から好きではないに決まっているだろう」
そう言って、ゼノラスは私の元から去っていく。
返答はわかっていたけど、それでも私は聞いておきたかった。
「ゼノラス殿下の命令を聞けば、お互い好きになれると思ってしまったけど……無理でした」
私を利用することしか考えていないゼノラスだけど、命令を聞けば愛してくれたかもしれない。
そうすれば王子だから結婚するのではなくて、好きだから結婚できるかもしれないと考えてしまった。
そんなことを考えてしまったけど――私は、ゼノラスを好きになることはできなかった。
「もう明日には処刑となりますし、魔法を使うことにしましょう」
そう言って、私は両手につけられていた魔法道具の枷を破壊する。
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「レオン様から教わった時間を戻す魔法……レオン様は、1年前に戻せると言っていました」
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それでも1度しか使えないようで、ゼノラスの命令を聞くようになったのは半年前。
処刑の前日でも問題なさそうだから、私はゼノラスがここに来るのを待っていた。
「もう時間を戻しても構いません。本当に時間を戻せるのなら、まずレオン様の元に行きましょう」
時間を戻した後、私は今後の行動を考える必要がある。
相談する相手が欲しくて、時間を戻す魔法を知っているレオンが最適だ。
そして――私は魔法を使い、時間を戻すことに成功する。
一年前に戻ったから、私はゼノラスを許しません。
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