虐げられた令嬢は、耐える必要がなくなりました

天宮有

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第7話

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 私は従えたメイドから、今日お父様が命令する内容を事前に知っていた。

 そのことをジェイドに伝えると、止めるために行動したいと言ってくれる。
 部屋に現れた公爵令息のジェイドを眺めて、私の家族は驚愕していた。

 そしてお父様は、私の隣に立つジェイドに話す。

「ジェイド様……!? どっ、どうして、屋敷にいらっしゃるのですか!?」

「俺はアニカ様から、屋敷に招待されていた」

「なぁっ―ーっ!?」

 ジェイドの発言を聞いて、お父様が私を睨む。
 家族に何も伝えていなかったのは、話す必要がなかったからだ。
 そしてジェイドの発言を聞き、お父様は更に驚くこととなる。 

「お前達が今までアニカ様を虐げていたことは聞いている。本当に無茶な命令を出していたのか気になってな、部屋の外で聞き耳を立てていた」

「そ、それは――」

「――会話は記録しているから言い逃れはできない。トロノ様は随分無茶な命令を出したものだ」

 そう言ってジェイドが、箱型の魔法道具を見せる。
 会話を記録する魔法道具で、お父様は顔を真っ青にしていた。

「こ、これはその……冗談です」

「そんな言い訳が、通るわけないだろう。トロノ様が娘のアニカ様を1人で魔物の群れに行くように命令していたことは、貴族達の間で噂になっている」

「うっっ!?」

「あまりにも無茶な命令だから、誰も信じていなかったが……この証言があれば、皆が信じるだろう」

「ぐっっっ……ジェイド様は、何が目的ですか!」

 父トロノが、苦しそうな表情で尋ねる。
 そしてジェイドは、屋敷に来てくれた理由を話そうとしていた。

「アニカ様をこの屋敷には住ませておけない――これからアニカ様には、俺の屋敷に住んでもらおうと思っている」

 これもジェイドと、事前に話し合って決めていたことだ。

 もし再び魔物の生息地に私を1人を送ろうとしたら、それを理由にジェイドが屋敷に招待すると言ってくれた。
 何も知らなかった家族は――私に無茶な命令を出した結果、後悔することなる。
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